うつ病(4)「脳の病気」きちんと薬を | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 薬を飲んだら、すぐ快方に向かい、精神科の医師からは「薬が教科書的に効く人ですね」と言われた。入院してから1か月足らずの大みそかに仮退院できた。

 家族と穏やかな正月を過ごした。突然の帰郷以来、4か月ぶりにテレビを見た。「うつ地獄から帰ってきたことを実感しました」。間もなく正式に退院した。

 父がガーデニングをやっていたので、一緒に初めての土いじりを楽しんだ。ところが、「農家に転身」という記事を書かれてしまった。うつ病発症の前だったら動揺しただろうが、「どん底まで落ちて戻ってきたので、好き勝手にお書きくださいと、開き直ることができました」。

 発病の前後に知り合った映画コメンテーター、有村昆さんの存在が、退院後の支えとなった。当初は男性として意識していなかったが、東京から徳島まで何度も会いに来てくれた。2012年8月に東京で2人の生活を始め、翌月、退社した。

 体調は8割まで戻ってきたと感じている。でも、「ニュースキャスターの仕事は自分では全うした気持ちなので、しばらくは距離を置こうと思っています」。

 今回の闘病を通してこう呼びかける。「うつ病は“心の風邪”ではなく、脳の病気。きちんと薬を飲んで治しましょう」(文・斉藤勝久、写真・竹田津敦史)

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 元テレビキャスター 丸岡(まるおか)いずみさん 42

(2014年1月2日 読売新聞)