牛乳の効用(3)サプリメント開発も | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 健康に役立つように、牛乳に含まれる成分を活用した素材の開発も進められている。

 「鉄・ラクトフェリン」がその一つ。牛乳の中のたんぱく質のラクトフェリンを、鉄と混ぜ合わせたものだが、血をなめたときのような鉄分特有の味がしないようにしてある。

 鉄・ラクトフェリンの入った加工乳やサプリメントなどがあり、鉄不足に陥りやすい女性には、鉄分が吸収しやすく、胃に負担をかけることも少ないという。開発に携わった雪印メグミルクの三浦晋さんは「イライラ感ややる気の低下が抑えられたり、生理痛を低減させたりする効果が確認されている」と話す。

 ラクトフェリンじたいの解明も進んでいる。胃の中に入ると、「ラクトフェリシン」になる。ラクトフェリシンは、病原性大腸菌O(オー)157や、胃炎の原因となるピロリ菌などに殺菌効果を発揮する。森永乳業食品基盤研究所の山内恒治さんは「宅配専用の牛乳やヨーグルトなどの商品に入れていますが、免疫を高め、細菌やウイルスから身を守る働きをしています」と説明する。

 ただ、乳アレルギーのある人には不適。ラクトフェリンの摂取を控えた方が安全だろう。牛乳を口にするとおなかがゴロゴロしがちな人もいる。そんな人には、腹痛の原因となる「乳糖」をあらかじめ分解した加工乳がお薦めだ。(内田健司)

(2010年11月13日 読売新聞)