女性に酒が身近に 20代前半の飲酒率で男性抜く | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

変なニュース面白いニュース、野球、サイエンス、暇つぶし雑学などなど

http://www.47news.jp/feature/woman/womaneye/2009/12/post_20091214160946.html

より

営業や合コンなどで酒を日常的に飲む若い女性が増え、20代前半では飲酒する女性の割合がついに男性を上回った。おいしいお酒はストレスを吹き飛ばす「元気のもと」だが、女性の体は男性よりアルコール依存症や肝臓病などの「酒害」を受けやすいと専門医は警鐘を鳴らす。忘年会シーズン到来。賢く息長く、お酒と付き合いたい。

新潟市出身で、東京都内で一人暮らしをするIT関連会社OL(29)は週に2、3回、友人と飲み歩くのがストレス解消法だ。大学時代は甘めのチューハイが好きだったが、飲み会を重ねるうちに日本酒や焼酎など強い酒がおいしくなった。「仕事が忙しい時ほど飲みたくなって、自宅近くのワインバーで『一人飲み』する時もあります」

両親は飲みすぎを心配するが「ドクターストップが出ない限りやめられないかな」と苦笑する。

厚生労働省研究班の全国調査によると、過去1年間に1回以上飲酒した人の割合(飲酒率)は、2003年の調査ではどの年齢層でも男性が高かったのに、08年は20代前半で、男性の83・5%に対し女性が90・4%と男女逆転した。1日にビールで中瓶3本(純アルコール60グラム)以上飲む多量飲酒者も、20代女性で増加傾向だと分かった。

酒が女性に身近になった背景には、社会進出が進みストレスが増加した、自分の収入で酒を入手しやすくなった―などもあると言われるが、研究班の樋口進・国立病院機構久里浜アルコール症センター副院長は「飲みやすい甘い味のカクテルなどが増え、価格も安い」ことの影響も強いとみる。

樋口医師がこの傾向を心配するのは、女性は男性よりアルコールのマイナス影響を受けやすいためだ。女性ホルモンにはアルコール分解を妨げる作用があり、飲酒量が同じでも男性よりずっと短い年数で依存症になる恐れがある上、アルコールを分解する肝臓の大きさも男性より小さいため肝障害のリスクが高い。

福岡県内の女性(30)が依存症と診断されたのは20代後半。子ども時代から優等生で、社会に出ても周囲から「バリバリ働く女」のイメージを期待された。「私だって泣きたい」。酒を飲むとつらさを忘れることができ、酔って男性と対等に議論するのも快感だった。

友人の勧めで受診した病院で即入院。「それでも自分が病気という自覚は全くわかなかった」と振り返る。今は依存症者の自助グループに参加、時間をかけ自分の内面に向き合おうとしている。

酒害を避けるには適量を守るのが何より大切。一般に適正飲酒量は1日にビールなら中瓶1本、日本酒なら1合程度とされるが、樋口医師は「女性の適量はその半分と考えてもらった方がいい」と指摘する。