爪をいたわる(1)指先より短く切らない | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 爪は指先にありながら、その役割について日頃、意識されることが少ない。手入れの方法を知り、いたわりたい。

 通常、爪と呼んでいる指先の硬い部分は、正式には爪甲(そうこう)と言う。爪は爪甲のほか、爪甲を作る根元の爪母(そうぼ)や、爪甲の下にあり、爪甲が載っている爪床(そうしょう)など、複数の部位を含んだものだ。ここでは一般的な言い方にならい、硬い部分を指して爪と呼ぶ。

 爪は皮膚の表面を覆う角質と同じく、ケラチンというたんぱく質でできている。爪と皮膚の硬さが違うのは、ケラチンの中に含まれるシスチンというアミノ酸の割合が違うからだ。皮膚は3%だが、爪は12%と多いため、硬い。

 東皮フ科医院(堺市)院長の東禹彦(のぶひこ)さんは「爪が持つ役割の一つは、指先に加わる外力から、指先の皮膚を保護することです」と指摘する。手先を使う作業をする時、爪があることで指先の皮膚に加わる力は小さくなり、皮膚はその分、保護される。爪を短く切りすぎると指先の皮膚が擦れて荒れることがあるが、爪を伸ばすと荒れは治る。

 爪には指先の形を整える役割もある。幼児によく見られるかみ癖のために爪が極端に短くなっていると、指先も短くなり、横に少し膨らむ。かみ癖をやめ、爪の長さが正常に戻ると、奇麗な指先になる。東さんは「爪があることで指先に力が入り、細かい物をつかむことができる。これも役割の一つです」と話す。

 爪がこうした役割を果たすようにするには、切り方が重要になってくる。指先を守るのだから、指先よりも短く切らないことが大切だ。「短く切るのは、爪の先のすき間に汚れがたまるのを嫌がるため。しかし、それは洗えばいいことです」と東さん。

 子どもの頃、爪が伸びていると、親から「みっともないから切りなさい」と言われた記憶のある人も多いだろう。ただ、それも程度問題。切りすぎには十分注意する必要がある。