春先は昔から「木の芽どき」などと呼ばれ、神経症(ノイローゼ)、うつ病、ヒステリーなどの病気が多発したり、悪化しやすい時期とされます。
 春は五臓の「肝」が盛んに働く季節で、気候が暖かくなり、身体の活動も活発になります。それに伴ってホルモンバランスが変化しやすい上に、入学、新学期、転校、入社、人事異動、引っ越しなどによる環境の変化も体調不良の引き金になります(-_-;)
 
 現代社会はストレス社会とも言われます。過大なストレスにあったり、絶えずストレスを受ける環境で生活したりすると、肝の「疏泄(そせつ)機能」(全身の気を巡らせ、精神状態を安定させる働き)が失調して、イライラしたり、怒りっぽくなったり、逆に鬱になったり、沈み込んだりしてしまいます。これが続くと体調に変化が生じて、自律神経失調症と診断される場合も多いようです。
 東洋医学では「病は七情(しちじょう)から起こる」といって、色々な感情や不安が病気を引き起こすと考えています。(七情とは、怒、喜、思、憂、悲、恐、驚、の7つを指します)ストレスを強く受けると、肝の働きが不調になって気分が不快になります。そして、胃腸の働きも影響を受けて食欲が低下、もしくは逆に「やけ食い」のように食欲が増進します。そのため、栄養の吸収が悪くなり、血液の持つ体を滋養する作用が低下します。
そうなってくると、女性の場合は生理不順が生じたり、ホルモンの乱れが起こりやすくなります。また場合によっては、知覚異常(しびれなど)や目の疲れめまいなどが起こるようになります。
 
 そのような内容から、肝と気(の巡り)、ひいては七情のつながりが深いことがわかります。よって「病は気から」という言葉は、「病気は気分的なものや精神的影響によって引き起こされる」という意味と同時に「病気は「気」の巡りのトラブルによって起こる」という、2つの意味があるわけです。
 
 この春先に起こりやすい、肝の疏泄作用のトラブルにどう対処するか? まず第一に「気分を伸びやかに保つ」ことです。簡単に言えば「ストレスを溜めない」と言えますが、ストレスを上手に発散すると同時に、普段の気持ちも内に籠った感じでなく、少し外に出ていくイメージを持つことです。
 そのためにも「散歩や軽い運動をする」ことです。体を動かすことは気・血の巡りも良くなり、結果「疏泄作用」も盛んになります。加えて肝の働きを良くするポイントとしては、緩急です。つまり緊張と緩和がバランスよく交互にあることが大切で、どちらかだけに偏ると不調につながります。これは運動でも仕事でも勉強でも、やる際には意識した方が良いでしょう(^^)/
 
 季節の変わり目、春先は不調が出やすい時期です。体調が気になる人は、まず生活習慣や日頃の食生活の意識を見直してみませんか? 日々の生活リズムや食べ物は、体調を整えるためにできる範囲で変えていく必要があります。加えて漢方や鍼灸を体調に合わせて取り入れていけば、不調がある場合はより早く改善します。
 身体の不調で気になることがありましたら、気軽にご相談くださいね(^_-)-☆
呉市の漢方薬、鍼灸・不妊治療なら「新広漢方治療院」
 


広島県呉市広文化町5-1
 JR呉線「新広駅」より徒歩5分
 カローラ広島 広大橋店隣り


0823-31-5105
(↑ スマホでタップすると、電話がかかります)


メール:yusuke-315@hotmail.co