魚はうまい
さてさて。釣ってきたタマメとウスバ。どう食べようか。(おまけでグレも)
特に期待はタマメなんですよね。
ちいさいやつは何度か捕ったことありますが、50cmを越えるようなのは初めて。
ウスバハギ



結論、これが大正解ですね。一番下のちびの好みらしい。★4つ。水っぽさは揚げることでジューシーになり、癖のない白身の真価が発揮されます。が、皮目の脂ががあるわけで無し、身にコクがあるわけでなし、いわばのり弁の白身フライ的な当たり障りなさ。けどまぁ普通に美味しい白身なので、梅しそとの相性も良く、ご飯にも合います。うまい。
タマメ
さてさて。タマメは当日カッチカチに死後硬直してるので今食べても絶対味がないはず。ヒブダイ、コロダイ、タマメのお化け三種の大型個体をこれでコンプリートですわ。どれが一番美味しいか気になるところ。

ということで、まずはタマメの白子ポン酢。これはもう★4つでした。ものすごいサイズの白子が入ってたんですが、血抜きしてたのもあって無臭。とろける感じは径が大きくまん丸なタマメの白子の方がタラの白子より顕著でした。

ウスバハギは熱湯にガラを入れて、一旦ゆでこぼし、タマメはグリルでしっかり焼いてから湯の中に。しっかりアクをとりながら汁が乳化して濁るまでしっかり出汁を取りました。

だしの素とかを使わず、味噌だけ溶いて完成。具は解したタマメの身と皮、ウスバハギのガラから外した身と豆腐だけ。
一口飲んでみると、だしの素を使ってないのが信じられない位の旨味を感じます。更に、その見た目からは信じられない位のすっきりとして雑味のない出汁と、皮目から出た脂の深いコクを感じます。こっくりとうまい。これだけうまいとなると皮目を着けた焙りなんかも絶対美味しいし、内臓付近の身でも全然臭くないので、刺身にしても間違いないですね。勝ち確ってヤツ。個人的には唇付近のプルプルした皮が一番美味しかったですね。★五つ+α。
味噌汁で半端ないポテンシャルを感じたので

さて。三日間寝かせたので本丸を。
お化け三種を比べてみる
ヒブダイ、コロダイそして、タマメ。
武者泊に巣食う針泥棒であり、お化けの正体。
やっと大型のタマメが食べられたので思い出しながら比較。
気になるその順位ですが、
タマメ>ヒブダイ>=コロダイ
ですかね。身質の良さはタマメとコロダイが良い勝負ですが、風味や味を加味してみると個人的にはこんな感じ。
タマメの身質はマダイとサワラの間、あるいはイサキの様で、火を通した時の脂を伴った深いコクが最高です。刺身でも焙りでもうまい。尖った大きなしっぽの生み出す力のとおり、しっかりした筋肉をもっておりそりゃ強いわけだわと納得してしまいます。
次点のヒブダイですが、暴力的な引きからは考えられない程に繊細にほぐれる柔らかい繊維質は特筆に値するし、丸太の様に太い体型で頭の大きさを差し引いても歩留まりが良い。トロピカルな見た目の割に天ぷらや鍋等の和食はもちろん、分厚いゼラチン質の皮を付けたままのムニエル等の洋風料理でも輝きます。刺身だと真価を発揮しないのが残念です。
この三者では最下位となってしまったコロダイですが、磯際をうろうろしている為か、極々稀に微かに磯臭いやつが居ます。とはいえ、イシダイなんかよりは全然ナチュラルで、無臭と言っても過言ではないレベルで、刺身でもムニエルでもちゃんと美味しいのは流石にイサキ科なだけあるなと。
とりあえず初めての大型タマメでしたが、美味の一言ですね。これは毎回釣れても全然嬉しいですね。