TAMRON 28-75mm f2.8 DI | ぽんのあれこれ

ぽんのあれこれ

徒然なるままに日暮し、スマホに向かいて心に移り行くよしなしごとを書き連ねます。基本的には備忘録。


気になったらお好きにコメントしていただければと思います。

  広角に続いて

標準ズームのF2.8通しを手にいれました。TAMRONの28-75mm f2.8 A09です。


広角はトキナーの11-20があるので、嵩張らないのはこの辺りまでかなぁ。



某オークションで買ったんですが、「外観極上」の文句に釣られて買ってしまい、外装ボロでも良いから光学が綺麗なのを求めてたのに.…と後悔。

届いたレンズはというと、やはりカビカビ。栄養もなかろうに何故にレンズに黴が生えるのか…

映る。ちゃんと機能はしてる。でも、なんか悔しいのでなんとか自分で分解してみようと夜中のテンションで実行してみたわけです。

  後悔先に立たず

今回が初めてのレンズ分解だった訳なんですが、予備知識もなく、なんとなーく同じような事してるブログを漁り、解った気になって進めていきます。なんとなく上からネジを外して、フレキシブルケーブルに注意して分解する、そんなイメージでした。


マウント部は見えてるネジを外すだけ、これは簡単。


赤丸4つを外す

それから電子接点を止めている000サイズのネジを四本外します。出っ張ったネジは触らないです。

すると、接点に接する黒色のパーツが上から抜けます。

引き抜くと電子接点の部分が残ります

マウントを外してめくってみると、金属シムが一枚、真鍮のペラペラシムが二枚入ってました。



それを持ち上げるとボディを繋ぐネジが見えるのでこれも外します。


そのあとボディの後ろを引くと、1cm位のボディが外れて、フレキシブルケーブルが見えるようになり、基盤が見えるようになる。ここのネジを外す。


フレキシブルケーブル付近のネジは間違って嵌めてます


そうするとレンズまでアクセス出来ます。


レンズは三段階に重なっており、これが一段一段乗っかって、間に薄い銅のシムを挟んでネジ留めされています。


ま、銅のシムは乗っかってるだけと思わず、落としちゃうよねー。


なんか金色の8mm位の棒も出てきた。これは取り付け場所がまじでわからん。。。


まぁいいや、レンズを取り出して磨くのが一番!


と、目的のレンズにたどり着き、レンズを外して磨きます。



磨きますがどうも合わせガラスの隙間に根を生やしたようで、どうやっても消えない黴が…

悔しいですがまぁある程度は黴落とせたし、かなり綺麗になったろうと元に戻します。

途中手元が狂って小さなネジが鏡筒の中に落ち込んで見えなくなりました。


なんかカラカラ言ってるけど大丈夫やろ!


と、なんとかなるさの精神で戻していきますが、同時にどっかで絶対噛むわ。とも思いつつ、フレキシブルケーブルのあるお尻のパーツのネジをいれようとしますが、ネジは入れどもフレキシブルケーブルの長さがギリギリしかなく、ドライバーをいれるとフレキシブルケーブルが抜ける…


散々やった挙げ句、結局お尻のカバーを持ち上げてネジ閉めることが不可能なんだとやっと気づく。


フレキシブルケーブルは持ち上げないようにしないとダメらしい。ということで、やっとマウント部のフレキシブルケーブル逆端のネジを緩めることを思いつき、これを外してからネジを締める。。。


簡単に締められるやん!


いそいそとマウントを戻そうとしたら今度は金属のシムが位置が合わない。真鍮のシムも供回りするし、なんならこのネジ、台形にネジ穴があるからシムの位置、裏表、間違えられないやつやと気づく。


またマウントから外して今度は裏表と場所をテープで留めてから一本ネジを入れたらテープをはがす作戦で元に戻った。やれやれとズームリングを回してみたら、35mm位の位置から縮まなくなり、「あっ…(察し)。」となる。


落としたネジが早くも噛んだ…揺すれども動かせどもネジは出てこず…


戻ったし、なんとか使えるけれども…なんか更に残念な状態にしてないか?このレベルならジャンクやん…。


と、悲しくなった。


  諦めない!

一旦子供を寝かせて、精神統一して再度同じ行程を辿り、レンズまでたどり着く。


この先は鏡筒の分解ということになる。初めてだと何故に捻って繰り出したり短くなったりするのか理屈もわからんし、距離がデジタルデータで残る以上、きっと厄介なシロモノがあるはず。ここには手を出さないでおこう。いやでもここまでやってしまったら一緒なのでは?という心のせめぎ合いの結果、鏡筒を外してみることに。


ズームリングのゴムの裏にネジとかあるんでしょ?と思い、外してみる。



あー、これがなんかあるとか言ってた電子接点か。と鬼門の存在を確認。

わしわしやってたらスポッとこの部分と二重になった内側が抜けて、落としたネジも出てきた!

ヤバい!涙出そう!

写真には残してないですが、この内側にある灰色の内側、元に戻すのメッチャクチャ面倒なんで、二度と触りたくありません。。。

そんなこんなで、なんとかネジをサルベージして、元に戻していきますが、この黒い筒を付けるまで一時間くらいかかったというね。

さらにそこからマウント部まで遡り、やっと元に戻ったので、テストしてみる。

f2.8。おー、ちょい綺麗になった気がする!モヤモヤしてたのがはっきりした!絞るとどうかな?

あれ?

あれ?

絞っても明るさが変わらん…おかしい。

今回は絞り羽はいじってないのでまじでわからん。

もう一時!?限界だ…諦めよう…f2.8固定と考えたら…何故そもそも開けようとしたのか…知識もないのに…

と、色々な後悔が渦巻きながら、眠りに付いたわけ。

  ひたすら考えてみる

寝付けるまで考えよう。


ニコンのレンズの絞りはマウント円周にある赤丸部分の金属を青色の範囲に動かすことで開け締めしてるらしい。


赤丸部分の金属はレンズの下の方まで延びている。これが上手いことなってないから絞りが動かないんだろうなと推測。壊してるならもう多分お仕舞いだろうなとも。



翌日。ご飯終わりに、どこかに嵌まる部分があるのでは?とマウント部を再度ひっぺがす。

鏡筒とレンズの間に怪しい隙間は沢山ある。でもマウントはこの角度でしか嵌まらないから怪しいのはここの辺りか…


とみてみるとL字になった金属を奥に発見!マウントから伸びる金属を見つけたL字にあてがいながらマウントを置き、赤丸の金属を動かしてみる。

…動いたー!!!

黴も可能な限り薄くなったし、ネジは見つかってズームも元に戻ってちゃんと使えるようになった!!やった!ただ、ピントリングが引っ掛かるようになったのと音が如実に大きくなった。

まぁ、使えないわけではないし、AFだって効く。最初の地獄絵図を考えればよく持ち直した方かなと納得してみた。


TAMRON 28-75mm A09をここまで修理したブログは見当たらなかったので、やたら売れたレンズなのにレンズの界隈では安いレンズだから使い捨て感覚でここまでやる人は居なかったのかも知れない。今更こんな情報を求めている人も居ないだろうとは思いつつ、備忘録代わりに書き留めておくとしよう。