夏にはやっぱりシソジュース | ぽんのあれこれ

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徒然なるままに日暮し、スマホに向かいて心に移り行くよしなしごとを書き連ねます。基本的には備忘録。


気になったらお好きにコメントしていただければと思います。

  赤紫蘇を貰いました

職場の方から赤紫蘇を貰いました。6株ほど。これでシソジュースを作ろうかと思います。

ちなみに僕は寿司ネタに挟まった青じそとか、刺身のシソとか、海鮮丼のシソはもう退けて絶対食べないくらいには大嫌いですが、ゆかりやシソジュースや青じその天ぷらは大好きです。あの葉っぱのモシャモシャ感とか、口の中いっぱいに主張するシソの香りが苦手なんです。

  枝からもいで下ごしらえ

貰ったシソは枝から葉っぱだけをもいで集めます。6束もあるとナイロン袋いっぱいになりますが、大量に使うのでスーパーで貰える大きめのナイロン袋に半分くらい集めます。少々枝が着いてても虫食いがあっても問題なし。どんどんもいでいきましょう。

むせ返るほどのシソ臭。ラッコ鍋のキロランケ級。

  ひたすら洗う

ナイロン袋に入れた紫蘇の葉に水をたっぷり入れて溜め、ワッシャワッシャと洗いながら綺麗になった部分からボウルに移します。葉っぱの葉脈が凸凹してるせいで、結構泥とかで汚れているのでしっかり洗いましょう。少々潰れたって千切れたってOK。ナイロン袋の中でやると水が少なくて済み、紫の液が飛び散りません。

大きめのボウルに山盛り

  エキスを煮出す

鍋に約2Lの水を沸かし、ばっさばっさと紫蘇を放り込みます。一気に入れるよりも小分けにして一掴みずつ入れるのが良いと思います。

紫の紫蘇が…

湯に入れて火が通ると…

緑になります。

  煮詰めたら紫蘇を取り出す

10分程茹でていると紫蘇がクタクタになり、緑になって色が抜けます。そして煮汁は濃い紫に。


しっかりひっくり返して色残りが無くなったら火を止め、紫蘇の葉を網杓子で取り出します。その際すりこぎ等で押さえて葉っぱに含まれた煮汁を搾り取ります。


搾り取る際に網杓子の柄が抜けて飛び散りやけどしました…

網杓子が壊れているとこんなリスクがあるとは…
何のために紫色の飛び散り対策をしたのかというほど、そこらじゅうが煮汁まみれです…

  りんご酢を入れると…

さて、気を取り直して、ここに1カップのりんご酢を入れます。クエン酸や、レモン汁でも良いんですけど、個人的には断然りんご酢が良いと思います。

それは何故か?

紫蘇の煮汁に酸を加えると青紫色の煮汁が鮮やかな赤紫色に変わります。これは他の酸でも同じでアントシアニンが酸に反応して鮮やかな赤紫色な変わるんですね。ちなみにアントシアニンは中性付近だと青紫、そこからアルカリに傾くに連れ、青→緑→黄と変化します。逆に酸性に傾くに連れ、ピンク→赤と変化します。天然のリトマス試験紙ですね。面白い。これで水槽のpHを測ったり…とか程の精度は無いでしょうけど。

話を元に戻して。

何故りんご酢で作るのかですが、紫蘇の煮汁はりんご酢ととても相性が良くて、混ぜ合わせると何故かブドウジュースのような香りになります。甘々のブドウジュースではなくてスッキリした絞りたてのブドウジュースのような感じ。濃縮還元ではないやつね。
ここに…

りんご酢をドバーッ!

酢を入れるときは必ず火を止めて、葉っぱを取り除いてからにしてください。あまり熱いと酸が飛んでしまうので。

  砂糖を入れて甘味を調整

あとはここに砂糖を入れて甘味を調整。2Lに対して350gから400g程入れました。このくらいの甘味だと、約四倍希釈してちょっと酸っぱ目で爽やかに甘く、夏にぴったりの爽やかジュースが出来ます。もっと砂糖を足せば甘味のあるシソジュース原液になります。

最後によーくかき混ぜて念のためコーヒーフィルターで濾過します。なんかすぐ目詰まりするんだけどやっぱり抜けた毛とか色々詰まるんでしょうか…。

りんご酢を入れた後の煮汁はこんな鮮やかな赤色に。透き通った赤色でとても綺麗。

粗熱を取ったら、よく消毒したペットボトルに移して冷蔵保存します。
2Lの水から2Lちょっとのシソジュースが出来ました。

  シソジュースの効能

さて、シソジュースの効能ですが、赤紫蘇には

・ペリルアルデヒド

・ロスマリン酸

・シソニン

・クエン酸

・ビタミンB1,B2,C,E

・鉄分

・カルシウム

・カリウム

・α-リノレン酸


等が含まれています。

ペリルアルデヒドはシソの製油の主成分で強い殺菌・抗菌作用を持ち、胃腸の働きを強くします。

ロスマリン酸はローズマリーから見つけられたポリフェノールの一種で強い抗酸化作用と抗炎症作用があります。アレルギーを抑える力やアルツハイマー、糖尿病予防効果があります。

シソニンはシソの持つアントシアニンの一種で綺麗な色味の元ですが、抗菌作用、抗酸化作用、血行促進等々とても効能の多い成分です。

クエン酸はクエン酸回路という、生物の持つ合成回路の中でとても重要な回路に用いられ、結果様々な物質に変わることで疲労の回復に効果があります。

ビタミン類、カルシウムは従属栄養である人間にとって、必要不可欠な必須栄養素です。特にビタミンBやC等は水溶性ビタミンなので、煮汁に溶かし込むというのは理にかなってます。が、同時に熱にも弱いので火の通しすぎはこれらビタミン類の破壊に繋がります。葉酸などは妊婦必須の栄養素で妊娠初期の神経管の発達時に不足すると脊髄や脳の先天性異常の原因となる事も明らかにされています。

カリウムはナトリウム回路を利用して体内のナトリウムの排出に必須ですが、夏場の運動などでカリウムが枯渇するとこのポンプ回路が働かなくなり、ナトリウムイオンが体内に貯まることで体内のイオンバランスが崩れてしまいます。そうなると細胞は水分を取り入れることでナトリウムを薄めようとするため膨張し浮腫み、血管は狭くなり血圧が上がります。また、筋肉や心筋にはナトリウムが元来殆ど含まれていないためナトリウム濃度が高くなると正常な働きが出来なくなってしまいます。

α-リノレン酸は人間の体で合成できない脂肪酸で体内でEPAやDHAに変換され、動脈硬化予防や血流改善に働きます。

このような有効成分をぎっしり詰め込んだシソジュースは夏にぴったりの栄養満点ドリンクという訳です。