1、毎月目標を持って取り組む
2、毎月目標の内容をまとめる

上記を実行していく。

今月は、拍塾ノートの再度読み込み、まとめる
小脳疾患
強調運動障害、拮抗運動反復不能、振戦、距離測定障害、運動分解

書脳が姿勢バランスに関与している
背臥位に比べて著明に活動が増加した領域:視覚野、小脳(虫部、中間部)


認知的な運動制御
順序といった規則性要求された場合:小脳歯状核の活動が増加
小脳は運動イメージ想起する時に活動する
選択的視覚注意を伴う運動、伴わない運動では、伴う運動が小脳の活性が増加


感覚・知覚の弁別
小脳が最も活性化するのは、感覚情報を集め、選別し知覚弁別する時

小脳歯状核:皮膚刺激による弁別課題、自動運動がなくても有意な活性化を認める、感覚刺激にたいして作動していた

出力核である小脳歯状核の活動は、
単なる感覚刺激による活性を意味しておらず、予測、表象といった運動イメージを伴っている
知覚探索が重要


心的回転
二次元の物体の形態や空間軌道を運動感覚情報に基づいて認知することが小脳障害では難しくなる

小脳の後外側部:聴覚-空間、視覚-空間、触覚-空間情報の処理を含む課題で選択的に活動
運動の要素をもたない空間知覚、認知課題に対して小脳の神経活動が動員される

空間認知を司る頭頂葉よりも4.5倍
視知覚を司る後頭葉の2.1倍
形態認知や記憶を司る側頭葉の3.5倍
小脳は活動を示した

小脳路は物体の状況を知覚、認知する過程でダイナミックに変化する


認知機能
何かに注意を向けることによっても活動する

ワーキングメモリー、意味記憶、エピソード記憶の想起
手続き記憶、言語記憶の学習と記憶
との関係が示唆されている

右小脳半球:言語能力
左小脳半球:非言語能力

小脳歯状核と前頭前野との間にも解剖学的な結合があることが判明
前頭葉のブローカー野は小脳からの投射を受けている


運動制御のみならず、認知課題にも小脳は関与している
感情の変化によっても小脳の活動は変化する


- 参考図書 -
リハビリテーションのための脳・神経科学入門 森岡 周 著

古典的な運動学習理論
・閉回路理論(Adams)
・スキーマ理論(Schmidt)


同側の皮質
一次運動野、背側運動前野、補足運動野、大脳基底核、小脳は両側性に活動
特に運動前野の両側性活動が運動学習に意味をなす

運動前野:学習後期に運動前野の活動が増加した

運動を学習する過程には同側の運動前野の活性化が必要

運動と反対側の運動前野の活動:運動遂行に強く関与
運動と同側の運動前野の活動:運動の複雑さに関連


運動学習の段階
初期認知段階:前頭葉、側頭葉、頭頂葉における連合野の総動員、言語中枢の活性を認める
中間段階:運動プログラムを生成する運動前野、感覚運動連合野などが選択的に活動する
後期自律学習段階:大脳基底核といった無意識的に運動の調整が行われる

学習初期:運動前野、小脳の働きが重要

巧緻性がえられていない時期:運動前野、頭頂連合野、小脳の活動が大きい
巧緻性が得られた時期:補足運動野の活動が大きい

学習の程度:同側の小脳前葉、小脳後葉、小脳歯状核

意識的状態での学習:前頭連合野、運動前野、頭頂連合野、小脳
習熟後での学習:海馬、補足運動野、後頭部領域

運動学習成立とともに記憶化され、その情報は海馬、大脳基底核、記憶に基づいた運動制御のプログラムを生成する補足運動野に情報が保存されている。
この情報は運動イメージを生成する



神経学的メカニズム
①求心性信号の総合
感覚野、感覚連合野で求心性入力を知覚


②行為の受納器の完成
運動プランが運動前野、補足運動野で表象される


③効果器装置の形成
運動野からの遠心性出力が試みられる段階


④求心性信号の回帰
運動に伴う感覚と運動のプランが照合される


運動前野、補足運動野の予測(知覚仮説、運動表象)と行為の結果のフィードバックに誤差が生じると、定位反応が出現し、学習にむけての新たな知覚探索が必要となる。
運動プログラムの更新

中枢神経系の機能的再組織化の為には意図(予測)と結果の比較照合する認知過程の活性化が不可欠
運動を認知的に制御させるプログラムが求められる


運動学習のための小脳
運動学習における比較照合モデルとして認識:フィードバック誤差学習feedback-erroe learning

運動制御は過去の経験による記憶、学習された内部モデルに基づいて行われている
運動制御の際、中枢神経系の内部前向きモデルに基づき対象の感覚フィードバック量の予測が行われれる


- 参考図書 -
リハビリテーションのための脳・神経科学入門 森岡 周 著
感覚の再組織化(reorganization)は柔軟性に富んでいる

末梢期間を変化させることによって、大脳皮質の体性感覚野の身体配置に変化を与える


切断肢
幻肢は脳の中の身体地図の再組織化、
投射性感覚(referred sensation)は、いわゆる幻肢(phantom limb)

知覚/認知は末梢器官の感覚入力によって起こるのではなく意識(consciousness)そのものである
脳は身体のイメージを構築している点であり、必ずしも感覚入力が必要でない
脳は過去の知覚経験により生成された脳内イメージによって感覚を生みだしている

「経験は脳を改変する(Brain changes in response to experience)」


環境と自らの身体との相互作用による知覚経験が重要
豊かな環境で自らが知覚探索し、そして知覚経験の豊富なケースが脳の可塑性を促進する

環境の変化のみならず、訓練によっても再現部位領域は拡大変化し、
身体地図が絶えず書き換えられている


体性感覚野のみならず、運動野においても同様な可塑的変化が認められている

知覚経験は早期の行うことが運動野の身体地図に影響を与える

脳の可塑性が加齢後においても残存している

運動野の身体地図は運動課題によって
絶えず生物学的変化としてダイナミックに変化し続ける可能性をもっている


可塑的変化のメカニズム
神経線維の分枝の出現:神経線維が分枝を出し成長するという可塑的変化
神経回路の結合の余剰の利用:昨日していなかった神経回路の利用、神経回路の予備的なものが活性化する

脳損傷者の機能回復機序
1)非麻痺側皮質脊髄路の軸索分枝
2)麻痺側皮質脊髄路の新生
3)同側皮質脊髄路の関与
4)脳幹網様体脊髄路の関与
5)非交叉皮質脊髄路の動員
6)皮質間抑制の解除

diaschisis:損傷部位から遠隔にある解剖学的に正常な部位が障害部位と関連して一時的に代謝や機能抑制を起こすこと


- 参考図書 -
リハビリテーションのための脳・神経科学入門 森岡 周 著
脳は自ら柔軟かつ生物学的に変化をきたす

皮質間結合
3a野⇒3b野、運動野(4野)、1野:関節や筋など深部情報が投射
3b野⇒1野、2野:指先などの触覚情報が投射
1野⇒2野
1野・2野⇒運動野(4野)、頭頂連合野




物体の形(shape)、物体の素材(tezture)の弁別時の感覚野の活動
3野、1野:すべての刺激で活動
2野:形の弁別時に活動
物体特性に対する何に注意を向けるかによってニューロン活動が異なる

物体の表面を弁別する触覚情報も運動野で再現されている


感覚野では身体両側からの情報が統合されている


脳梁連結の左右の情報交換に加えて、
両側性の支配により左右の情報を瞬時に統合・処理することによって、
身体の対称性の認識、正中線(midline)の認識が行われていると考えられている

より体側支配が強いと考えられていた上肢においても、両手の協調操作の観点から、
中心後回や頭頂間溝に両側性のニューロンの存在が明らかになっている

足の両側性ニューロンは手に比べて少ない

両側性ニューロン領域:連合野に向かう2野から5野、左右半球間の脳梁線維が存在している部位
両側の統合はあくまでも脳梁線維を介して行われる


運動野にも両側性ニューロンが存在する
運動野ニューロン:対側性、同側性、両側性
ニューロン活動は補足運動野、運動前野でも認められる


- 参考図書 -
リハビリテーションのための脳・神経科学入門 森岡 周 著

言語野
運動性(Broca)言語野:優位半球の後下前頭部(44野、45野)
感覚性(Wernicke)言語野:左側頭葉の後部上側頭部(41野、42野)
            聴覚、視覚の言語に関する情報を認識する

Broca野はWernicke野からの情報を受け、言語情報を痙性し運動皮質に送る

ジェスチャー:視覚野、運動野の他にBroca野(特に44野)に活動を認める
口唇形状の観察・模倣課題:視覚野、上側頭溝、下頭頂部、Broca野、一次運動野の順に活動する

Broca野は運動前に顔の表情を認識する役割を担っていると考えられる
※メタ認知の中枢:
自分の行動や考え方、知識量、特性、欠点などの別次元から眺め認識する能力のこと
環境、文脈における状況判断にも用いる

つまり、運動療法的な介入が言語野を活性化させうることを意味している


ミラーニューロン
ヒトのミラーニューロンはBroca野で発見された

模倣する意図をもって運動を観察する、運動知覚、運動実行では運動前野、頭頂皮質が活動する

物品なし運動の観察:前頭前皮質⇒目標指向運動に関係せず
物品使用運動の観察:頭頂皮質⇒目標指向運動のみに活動する

共同注意に関わるニューロン活動が、サルの上側頭溝領域(superior temporal sulcus : STS野)
※共同注意:他個人と社会的関係性を築くコミュニケーション能力の基礎となる

ミラーニューロンの特徴
1)他の個体や実験者の手や口の動作を観察している時に活動
2)観察した運動と同じ運動をサル自身が実行した時に活動
3)目標指向運動を観察した場合のみに活動
4)運動の最終ゴールが明らかであれば、その途中経過は見えなくても反応
5)動作の視覚的観察ばかりでなく、その動作に関連する音にも反応


感情と他者コミュニケーション
顔の表情の理解の障害:前頭葉底面(眼窩前頭回)、下前頭回の損傷
扁桃体の障害:特に恐怖の表情の認知、評価に障害

プロソディ―症候群:情動的な非言語コミュニケーション障害、情動的なジェスチャーの理解が出来ない

表情を評価する課題:右半球の後頭葉、下前頭葉、左半球の前頭眼窩回に血流増加
Broca野を含んだ下前頭葉は非言語コミュニケーションの中枢であると考えられる

大脳辺縁系:情動の認知
心を読み取る能力は、大脳辺縁系と前頭葉における言語領域との相互作用による


言語と運動の不可分性
44野:運動(手と構音期間)の系列の生成に関与
45野:運動系列の認識に関与、視覚情報、聴覚情報からの運動情報への変換と予測を行っている
40野:音韻のワーキングメモリ、手の運動系列の生成、学習時に応答


音韻ワーキングメモリの発生は、40野と44野の相互作用
ワーキングメモリの司令塔は前頭連合野に属する46野

音韻ループ
構音リハーサル過程:内的な声(inner voice)
音韻ストア:内的な耳(inner ear)


失語症
回復
1)損傷された左半球言語領域の回復
2)左半球の残存領域における機能の再構成
3)右半球による代償機能、右半球皮質の賦活

エピソード・バッファを活用したワーキングメモリ機能を活性化させることが必要
行為と言語は不可分
行為は内言語に指示させて出現する証

- 参考図書 -
リハビリテーションのための認知神経科学入門 森岡 周 著
記憶:側頭葉
記憶:長期記憶、短期記憶

長期記憶:海馬
短期記憶:脳の各所に一次保存、新しい情報を意識上に貯めておく能力
     時間的長くて10秒程度(即時記憶)

陳述記憶:意識に再生される記憶、記憶の保持時間によって、短期記憶、長期記憶に分けられる
非陳述記憶:行為に再生される記憶
      イメージや陳述としては再生されないが、行動に再生される記憶
      行動(運動)を伴う運動記憶(学習)

長期記憶:エピソード記憶、意味記憶に分けられる

エピソード記憶:自らの生活行為における時間情報、場所情報、感情経験を伴う
意味記憶:概念形成そのもの


意味記憶システムと失行症
意味記憶とは言語使用に必要な記憶、言葉やイメージとして意識にのぼる
意味記憶の障害では、貯蔵障害、アクセス障害を見極める必要がある

カテゴリー特異性意味記憶障害:
課題となる対象が生物である場合と非生物である場合に成績が異なる

意味記憶障害の責任病巣:側頭葉(上側頭回)、Wernicke失語の病巣
エピソード記憶障害の責任病巣:側頭葉内側部(特に海馬)、健忘症候群
選択的意味記憶障害の責任病巣:側頭葉領域
人物名の呼称:左側頭葉先端部領域の損傷

観念失行:
物品使用に関する意味的な記憶の喪失
連続した行為の障害
道具使用の概念知識の障害(執行概念系)
視覚記憶システムにおける概念知識の喪失


顔認知と相貌失認
ヒトの顔の同定に至る過程を4つに分類
1)顔の形態的な特徴を記述する構造的符号化
2)知っている顔か否かの判断(即知性判断)をする顔認識ユニットの活性化
3)個人の意味情報にアクセスする人物同定
4)名前の生成

背側経路「どこ(where)」:後頭葉から頭頂葉に向かう位置情報と動きの情報
腹側経路「何(what)」:後頭葉から側頭葉に向かい、物の形態、色彩の認知などの視覚対象

顔の認識:腹側経路
一次視覚野(17野)-下後頭回-紡錘状回(19野と37野)-上側頭溝内の皮質-海馬傍回
下後頭回:顔の造作の初期認識
紡錘状回:顔の同定
上側頭溝内の皮質:表情、目、口の動き
海馬傍回:名前との結び付け


相貌失認の責任病巣:視覚情報処理機構における腹側経路が障害された場合
右半球に多く、左半球では見た顔の固有名詞を思い出す役割を担っている


ワーキングメモリ(作業記憶)
記憶している情報を目的達成のために状況の変化に合わせて取捨選択、再生成などのダイナミックな操作を加える能動的な記憶のこと
短期記憶に属するものであるが、短期記憶とは異なる

中央実行系:情報を操作する機構
音韻ループ:言語情報を取り扱う機構
視覚・空間的スケッチパッド:視覚情報を取り扱う機構
この3つの機構を他の感覚情報、記憶ベースから自分の目的を達成するために必要な情報を生成

ワーキングメモリ:前頭連合野(46野)、頭頂葉、側頭葉との関連性も示唆されている


統合失調症:
注意力、記憶力、言語能力などが低下し、抽象的な思考が苦手
行動の目標設定し、柔軟かつ計画的に実行する実行能力も低下している
46野周辺の容積が減少している


- 参考図書 -
リハビリテーションのための認知神経科学入門 森岡 周 著
痛みの知覚と表象
痛み刺激を行った際、賦活する部位:
対側半球の島、帯状回、視床、第二次体性感覚野、(一次体性感覚野)

島:痛みを感じる
帯状回:嫌なもの

痛みを知覚する領域:
第一次体性感覚野、第二次体性感覚野、島、帯状回、Brodmann40野、5野、7野
頭頂葉領域である

頭頂葉は痛みの情報伝達の中で、感覚-知覚だけでなく、
異なる感覚の収束、感覚と運動の統合の中で果たす役割がある

7b野:侵害受容ニューロンは、体性感覚刺激と視覚刺激の両方に反応する多感覚受容細胞
被験者の恐怖心などの内的な意識に影響される

痛みの種類 3種類
・身体を傷つける可能性のあるものから、警告信号を発し、その痛みから逃れるように方向づける
・回避学習の基礎
・活動を制限して、休息せざるをえないようにする

痛みについて意識していれば前頭葉
過去の痛みと比較していれば側頭葉
脳卒中の痛み、切断肢の幻肢痛などは、身体イメージと密接に関わることから頭頂葉
に起因すると考えられている

痛みのイメージ:両側視床VPL核、体性感覚野area、左島


物理的重量と認知的重量
重さは筋出力と抵抗の差異を感じる筋の「努力感覚(sense of effort)」によって感じる
筋の努力感覚は運動感覚(kinesthesia)

重さの錯覚(size-weight illusion)
重量知覚は必ずしも実際の物理的な重さと一致しているわけではない
中枢からの指令が、末梢からの感覚情報を修飾してしまう
感覚中枢への信号は随伴反射(corollary discharge)


筋の努力感覚:筋紡錘、ゴルジ腱器官、皮膚受容器(神経生理学的根拠)
筋のⅠa群インパルスが運動感覚に関与

筋を利用して重さを判断する場合に影響を及ぼす現象:
中枢神経麻痺、小脳障害、脊髄の運動ニューロン障害、筋疲労

主観的な努力感の割に、筋を含めた末梢から大脳の感覚野まで戻る求心性情報が少ないことで
両者にアンバランスが生じることによって、重く感じてしまうという現象


重さの知覚、認知的重量は、物理的重量とは異なる


- 参考図書 -
リハビリテーションのための認知神経科学入門 森岡 周 著
失行症のクロスモダルトランスファー障害説
失行を「運動が可能であるにもかかわらず、合目的な運動が不可能な状態」
合目的運動:経験、範例、教育によって学習した運動

※クロスモダルトランスファー:
ある感覚モダリティー(視覚、聴覚、体性感覚)で得た情報を他の感覚に転換すること

観念運動失行
-責任病巣は頭頂葉(頭頂間溝周辺の上頭頂小葉、下頭頂小葉)
物品を使用しない単純な運動やひとつの物品を対象とする運動が言語命令、模倣、物品使用いずれも障害されるが、自然的状況下では障害は認められず、自動運動がある意図的な運動が出来ない状態


観念失行
-責任病巣はarea39野、40野を含む左頭頂葉領域
物品使用の場合の手の形の選択やパントマイムの課題で障害させる

手の模倣動作:左下頭頂小葉
指の模倣動作:右頭頂間溝
馴染みのある動作:角回、中前頭回、縁上回、下頭頂小葉
馴染みのない動作:頭頂間溝を含む下頭頂小葉
が関与している

頭頂葉
1)到達運動のための視覚情報と体性感覚情報のクロスモダルトランスファー
2)到達運動のための体性感覚情報のイントラモダルトランスファー
3)姿勢に関与する体性感覚情報のイントラモダルトランスファー
4)把握動作のための視覚情報のイントラモダルトランスファー
5)行動の内的表象化
6)上肢と頭部の動きに関与する身体近傍空間(peripersonal space)のコード化
7)眼球運動のための視覚情報のイントラモダルトランスファー

異種感覚によるクロスモダルトランスファー、同種感覚によるイントラモダルトランスファーによる身体イメージ、運動イメージの生成が失行症の治療には不可欠


失行症の内部表象および内部モデル障害説
観念運動失行発言のメカニズムにはいくつかの仮説がある
・表象障害説
・運動プログラム障害説
・運動能力の障害説
・運動記憶の障害説
※行為のモデルは行為の計画段階と実行段階に区別させる



半側空間無視の内部表象障害説

物を見ている時ばかりか、イメージする時も右側しか認識できない
背を向ければ左側の店が列挙できる点は左側の概念がないわけではない

- 参考図書 -
リハビリテーションのための認知神経科学入門 森岡 周 著
形の弁別には頭頂間溝が賦活する
知覚に基づく空間認知であり、体性感覚と視覚を照合している脳システム
能動的に探索している時には、頭頂間溝に加えて、運動前野腹側部働く

皮膚上で起こる
触覚(touch)、同定(identification)、速度(velocity)、手触り(texture):反対側の3b、1野
物体の形状曲率(surface curvature):2野
物体の形状(shape):縁上回(ASM)、頭頂間溝(IPA)
が賦活する

視覚による物体の形状弁別は、
一次視覚野から腹側経路(ventral stream)を経由して、側頭連合野に板つ階層性が存在

脳の賦活は体性感覚による弁別の難易度に左右され、体性感覚情報の量には左右されない


3a野:深部感覚情報、筋骨格系からの情報を入力し、指の動きに良く反応する(運動感覚)
3b野:皮膚感覚情報、体性感覚における、物体の表面弁別に役立つ(受動的な刺激の弁別)
1,2野:物を掴んだり、持ち上げたりと機能的な役割を担い、多指複合型ニューロンを反映

体性感覚入力は、受動的な動きによる弁別よりも、能動的な探索による弁別時に正確な情報を得ることが出来る

探索弁別:運動前野、帯状回、前頭弁蓋部、上側頭回、後頭頂葉が賦活
前頭-頭頂部のネットワークが探索による形状弁別に関与している

物体形状の体性感覚情報を保持している時には、
前頭連合野、頭頂間溝、紡錘状回が活動することから、
体性感覚情報の一時的な記憶の保持、ワーキングメモリーが関与しているのではないか


一次体性感覚野で階層的に処理がなされた後、頭頂連合野に送られ、視覚情報と統合される
クロスモダル情報処理(異種感覚統合):複雑な認知過程を必要とする

物体形状のクロスモダルトランスファーの際、島皮質がマルチモダル領域として、
異種感覚統合に関与



体性感覚-視覚弁別:前頭連合野、下頭頂葉小葉
体性感覚-体性感覚弁別:前頭連合野、下頭頂葉小葉
視覚-体性感覚弁別:前頭連合野、下頭頂葉小葉、運動前野、下側頭回

クロスモダルトランスファーの方向によって関与する脳領域が異なることが示唆された

- 参考図書 -
リハビリテーションのための認知神経科学入門 森岡 周 著