遊心亭のブログ

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若手二ツ目の会、聞きごたえのある真打ちの会を開催。

昨日は「噺の翼(第36回)」にご参加いただき有り難うございました。
今年最後の噺の翼でした。
今回も熱心なお客様に支えられ、満席になりました。
最初の対談は、回を重ねるごとに時間が長くなり、いずれ対談だけで会が終わるのではないかと、お二人も心配していました。
つる子さんの「代わり目」はつる子落語らしくデフォルメされていました。
鼓が滝は正蔵師匠譲りでいかにも正蔵一門の噺という感じでした。
鷹治さんは終演時間が延びるのを気にかけてくれ、「文七元結」を橋の上の場面からに構成して演じてくれました。
その入り方がとてもその場で考えたとは思えない入り方でした。鷹治さんの落語偏差値の高さを感じる演出でした。
今回の演目は
桂鷹治    つる
林家つる子  代わり目
林家つる子  鼓が滝
桂鷹治    文七元結
でした。
次回の噺の翼は2月27日(金)18:30から新宿無何有での開催です。

来年もお付き合いをよろしくお願いします。

「今松ひとり会(その63)」にご参加いただき有り難うございました。
今松師匠が10月30日で80歳になり、80代最初の今松ひとり会でした。
今松師匠は20歳で先代馬生師匠に入門され、芸歴60年になります。
今回の演目は
林家彦三   鼓が滝
むかし家今松 左の腕(松本清張)
むかし家今松 寝床
でした。
彦三さんは「彦三の文づかい」に続いての高座でした。
今松師匠は、左の腕を演るのは久しぶりに二度目ということでしたが、とてもそうとは思えない完成された高座でした。
腕の傷を隠したい卯助とそれを暴こうとする目明かしの佐吉とのやり取りの緊張感は今松師匠ならではです。
特に左の腕は彦三さんにとって、文芸作品をどう落語として演じるかの参考になったのではないでしょうか。
中入り後の寝床といい、今松師匠の噺は中島敦の名人伝に通じるものがあるように感じます。

先日は「彦三の文づかい(その4)」にお出かけいただき有り難うございました。
彦三さんが文芸作品の中から作品を選んで、落語として再構成するという試みです。
彦三さんが何を取り上げるのかとともに、作品と格闘する姿が楽しみな会です。
今回取り上げた作品は
中島敦 名人伝
モーパッサン 首飾り
山本周五郎 松の花
でした。
それぞれの作品に何を感じて彦三さんが取り上げたのか。興味のあるところです。
最後に1席落語として、今回は
安兵衛狐
を演じてもらいました。
次回はこれまでの作品の中から熟成させたい作品を取り上げる予定です。
日程は未定ですが、楽しみにお待ちください。