約3年続いた千葉県鎌ケ谷市のカルチャーセンターの講座が終了し、現在は茨城県取手市のカルチャーセンターで自分史講座を開講中です。来年2月からは千葉市の鎌取カルチャーセンターで「自分史エッセイ講座」を開講予定です。

 

さらに8月より松戸市にあるフォトブック制作会社「オークフォト」で、雑談しながら自分史を制作する「人生を語る会」を催しております。

 

 




「昼寝の夢」2014/8/10
昼寝したら、夢を見た。
6年前に勤めた会社のエレベーターに乗っている。
すると、ある階で停まり、ドアが開くと、僕を嫌っている社長と役員のNさんが話していた。「うわ、やばい、何かいやみを言われる」と思うと、誰かがドアを閉じてくれた。チラッと見えたのは優しそうな男だった。そして閉め際に「一緒になると面倒だろ?」と一言言って微笑んだ。
ドアが閉まり、エレベーターは動き出す。そして再びドアが開くと、社長とNさんがいた階に戻ってきてしまったのだった。ついに彼らはエレベーターに入ってきた。彼らは僕を見て軽蔑したような目つきでチラ見して黙ってしまった。僕が「どうも・・・」と言うと無視される。1階に到着すると「無視かよ・・・」と彼らの後姿に一言言ってしまう。その言葉に振り向いて嫌な顔をする。
すると・・・彼らは困っているようで、何かを探しているようだった。僕も無視すればいいのだが、生来の調子よさが出ちゃって「どうしたんですか?」と言うと、彼らは無視して口を利かない。しょうがないので彼らの話を聞いていると「どうしましょう?」「アレは地下室の中にあるらしいですよ」と言っている。
僕はなぜか巨大な倉庫の廃屋(どうやら会社の地下室のようだ)に入り込んで、分厚く積もった籾殻の中を走り降りて新聞紙の上に置いてあるズボンを手にした。どうやら彼らの探し物はこのズボンらしい。ズボンには何かの糞らしきものがちょっとだけへばりついていた。匂いを嗅ぐと糞ではなく何かの粘着剤らしい。僕は籾殻の坂を這い登って社長にズボンを渡した。「忘れ物はこれだったのか・・・」と社長は言う。
僕はズボンが置かれていた新聞記事が気になって仕方がない。
そこで目が覚めた。


「あり食いとソバ」2016/7/29
僕が見る夢はいつも同じ街で、同じ建物や乗り物が現れる。シリーズ物の物語が作れるぐらいだ。物語を作る才能はないからやらないけどね。以下は今朝の夢だ。
小さな窓の奥に生き物がうずくまっている。動いた、あり食いか?
学校らしき役場か?建物のなかでうだうだしている。何をしているのかよくわからない。
いつものデパートかホテルの中の食堂街。暗い。夢の世界は常に暗い。そのなかを生子といっしょに食べ物屋を探す。突き当たりに怖そうなおじさん3人の和食屋らしき店があって、怖そうだから回避。戻って少しあるくと寿司と海の具材(何だか忘れた)を使ったソバ屋らしきところ。注文方法がわからず迷っていると次々に客が来て注文していく。僕は並び直して注文することにした。
夢が覚めた。


「心臓」2016/7/31
今朝は本当に恐ろしい夢を見ました。嫌いだった昔の同僚をナイフで心臓をひとつきして殺してしまったのです。なぜか大きな一戸建ての中庭(入り口も出口もないから車が入れないはず)に車があって、その車の中で寝ている同僚を20センチほどあるナイフで、深々と苦しむ同僚を見ながらゆっくりと刺し殺すのですが、それがあまりにもリアルすぎて、本当に恐ろしかった。寝惚けてかみさんに警察に自首するかどうか聞いちゃいましたもの。


「夢ふたつ」2015/9/3
昨日の夢
かみさんと一緒に広い家で寝ている。
一軒家か、大きなアパートらしい建物には部屋が三つある。
おしっこがしたくなり、寝ぼけて歩いていくと、ひとつの部屋のベッドにしてしまうが、排尿が困難である。
排尿ベッドの枕元に僕とかみさんが一緒に写っている写真が散らばっていて、それにオシッコがかけてしまうが、途中で気がついてトイレに行こうとしているところで目が覚めた。
実際におしっこに行きました。漏れるところだった(*´ω`*)


今日の夢
かみさんと自転車でどこかに向かっている。ところが途中ではぐれてしまう。
かみさんの後ろにおっさんの自転車がぴったりとくっついていて、かみさんが僕と一緒に目標方向に曲がれなかったからだ。
やっぱり、かみさんとおっさんがぶつかりそうになって怒鳴られている。
それを見た僕が「お前が悪いんだろうこのボケ!」とおっさんに向けて叫ぶが遠すぎる。遂にかみさんとはぐれてしまう。かみさんに電話すると電話であとから合流すると言うので少し安心する。
学校、デパート 駅?の駐輪場に止めようとするが高級そうなので裏手に回る。料金加算システムがないようなちんけな駐輪場で(おかげでただだけどね)低い方に止めるが倒れてしまう。自転車のスタンドを立てて安定させる。
見れば他の自転車が異様に大きくて僕の自転車は子供用のように小さいのだ。
多分、秋田の学校だと思う。見覚えがあるからだ。 学校の裏手にある花梨の山に登って迷っている。花梨とは言うがゴツゴツした手のひらほどの大きさのもので、触るとぼろぼろとこぼれ落ちる。学校の職員らしいおばさんたちが花梨の山で作業している。
どうやら僕も迷ってしまった。かみさんと合流できるだろうか?
目が覚めた。



2015/11/20に観た夢
①旅館のような場所で目覚め、うだうだしている。怠惰な感じで下着姿である。
会社に行く時間だが、それを忘れてウダウダしている。そういえば、後日、沖縄への出張が控えている。それを考えると嫌になる。飛行機で行かねばならないからだ。それがわかれば妻が反対する。実は自分でも行きたくないと思っている。電車と飛行機を乗り継いで行くと嘘を言おうかどうか悩んでいる。気がつけば出社時間を大幅にすぎている。焦って、会社をずる休みするか、今から出社して上司に詫びようか迷っている。


②地域のイベントで芝居をすることになり、その責任者になった。若いやつに芝居のシナリオというか計画書を書いてもらうが、なんだかさっぱりわからない文章とイラストが描いてある。でもてテキトーに「これでいいんじゃない?」と言ってしまう。自分ならわかりやすく面白いコメディにするのだが…作ったやつの顔色を伺ってどうしようかと悩んでいる。
目が覚めた。


再度一時間の睡眠で観た夢
風呂が詰まり使えなくなった。泥が風呂中に詰まってすごい状況になっている。水を抜けば泥が詰まってさらに大変だ。そっと抜いてみると水が出ていくが、危ない気がしてやめる。風呂桶のなかの泥の一部が固まってドーム状になり、浮いて不気味に動いている。家の中にはもうひとつ風呂があり、最近はこちらを使っているのだが…。目が覚めた。


12/30夢「富士山雲」
富士山の写真を撮りに行く。のどかなローカル線。電車に乗って富士山近くまで行く。この辺りのことは忘れたが、いつもの複雑な電車乗り換えるダイヤである。
雲が奇妙に富士山を形作っている。僕はたくさん荷物を持っている。写真が撮りづらい。後ろからグイグイ体を押し付けて富士山雲を撮るバカがいて、邪魔だと押しのけたら喧嘩になる。僕は男に「やめろ写真を散りたいだけなんだ」と言って争いをやめることを懇願するが、さらに男は攻撃してくる。しかたがない、警棒を伸ばして威嚇するとやっと男が消える。写真撮影の続き。荷物をまとめて早く写真を撮って人に見せたい。それほど珍しい富士山型の雲なのだ。


12/29夢「狼の血族」
寝ている。おしっこに行く。すると大きなオオカミのような化け物が家の中にいる。長い物干し竿のようなものでそれを殴って追い出そうとするが、なかなか出ていかず、化け物は悲しい声でなく。家の中のごちゃごちゃした荷物の中に隠れているが、物干し竿の先が曲がって化け物をバンバンと打ち続ける。ようやく玄関外に出させるとブルブルと揺れる大きな茶黒いたてがみを持った恐ろしい姿に変わるが、僕に危害は加えない。


12/27夢「妖婆」
オシッコのビニール包み、濃い茶色で、ほうじ茶を濁らせたような色で、ものすごく臭い。中には木材の切れ端のようなものがたくさん混じっている。
暗室のように仕切られた小さな部屋。布で覆われている。バスカーテンのようなビニ?布だ。 洋館の中にある。会社をきれいなおばさんの事務員さんたち。
そこに、おばあさんが飛ぶように現れる。オバケである。 暗室の外側に閉じ込められた。しかし、 鍵はかかっていないと言う。窓の鍵は外側にある 窓を何度もスライドさせて 開くのを確認する。
オシッコのビニール包みが臭くてどうにもならない。僕のオシッコなのだが、おしっこではないように言い訳しながら汚い液体を漏らしたことを詫びる。慌てている 。白い昔の女性夏物スーツ洋服にオシッコのシミがついていないか確認しながら壁のハンガーにかけている。
洋館の外におばさんたちと一緒にいる 。上を見ると、おばあさんのお化けが缶を投げつけてくる。 僕それをよけながら呪文を唱える。おばあさんが降りて来て襲ってくる。 立ち向かう僕は呪文を呟きながら、高く飛んで飛びかかる。


「夢」2016/3/7
3日前の夢
飛行機の中
街を眼下に眺める。街中に着陸する。
飛行機の腹から外に出る。
榮倉奈々が飛行機の中。
外で南方の島のようなガジュマル?木の根っこが這っていて、
いたるところにワニがいる。隙を見て襲いかかる。
ワニを蹴飛ばすと手応え(脚応え)がない。
クラゲのようにブヨブヨとしたワニだ。
横をみると木の根だと思っていたモノが大きなワニだった。
僕はそのわにたちといつまでも戦うのだった。


昨日の夢
出窓にベッドのヘッドみたいなものがある。
その右側がテレビのようだが、見ているとテレビの中で燃え盛る焔。
テレビではなくろだったのだ。
炉の前に散らかるようにたてかけて置いてある紙や布を慌てて外す。



「映画のような夢」2016/3/9
木更津あたりの街道沿いの小さな街にやって来た僕。
街道に向かった入口がオープンになったライブハウスがあり、お客が憂鬱そうな表情でライブが始まるのを待っている。ライブが始まるまでの時間には店内の大きなモニターにサイレント映画が上映されている。
そこにバカな排気音を響かせながら暴走族がやってくる。組織はヤクザまではいかない半グレ集団のようだが、今回は6人ほどが昔のハスラーやCBの大型オートバイに乗っている。記憶は定かではないが、もしかしたら装甲車もあったかもしれない。
彼らの目的はわからないがライブハウスのライブを邪魔しているのだ。
何かの書類を持っていて脅かしている。
警察を呼べないのはライブハウス側にも何か理由があるようだ。
僕は、奴らをやっつけようとして、かれらが牛耳る街に行く。どうやら木更津の中心地が彼らの本拠地のようだ。僕の交通手段は車か歩きかわからないが、とにかく進んでいる。西部劇の街のような街道沿いには拳銃やマシンガンなどの銃やロケットランチャーなどの大型の武器が並べてある。販売しているのだろうか?
一番多いのは何故か地雷で、様々な形の地雷が並んでいる。
形はみな同じで(下図参照)大小の地雷が不気味に光り。
映画で観ただけだが、地雷を踏んだ人の死に方が恐怖心を煽る。
僕はこの武器を盗んで半グレ連中をやっつけようとしているらしい。
映画のような展開を僕は期待している。



「夢と永劫回帰の関係性」(夢ではない)
最近観る夢は音が聞こえ、色もついているし、匂いまである。いかにも現実のようで気味が悪い。特に今朝観た夢などは、今までの夢のように支離滅裂で整理されていない話ではなく、僕なりに(僕が観る夢だから)整理されていてドラマや映画のようにも思えるほどだ。
生死生命論なる僕が書いている、多分本にならない物語は永劫回帰に、その理由をつけたものだが、そのなかでは夢と永劫回帰についても説明している。つまり観る夢は現時間の出来事ではないが、もしかしたら将来や過去という現時間とは異なったところで起こっているのかもしれないということだ。
永劫回帰では、神などない(ただし造物主なる意識はあるかもしれない)し、魂(意識はある)などない。唯物的であり、多分、科学的であり、充分なる説明がつけるものであると思っている。



「SGカフェの夢」2016/3/11の夢
賑やかな街
かみさんと、ふらりと、その街に降り立つ
駅前でSGカフェなるものを耳にする
かみさんを駅付近に待たせて一人でSGカフェなるものを探って見る
通りかかった女子高校生にカフェのことを聞き、向かう
辿りついた店は、カフェといいながら大衆飲み屋のような店で
オープンになった皿にはいくつかの料理(惣菜)、かみさんの好きなお菓子も盛られている…ビュッフェタイプなのか?
鯖の焼いたのを取ろうとすると、横から若い女性が奪う
ごめんなさいとか言うけど、怖いから「どうぞどうぞ」と愛想笑い
生花を入れた餅などがきれいだが、もう食べるものがないのか?
僕一人だけで仕方なく料理を探しに徘徊する
そこに店のおネエさんがやって来て、スズメの焼いたのを無理やり皿に入れて「ぎゃははは」と笑う
そのうちにかみさんが現われて
好きなものを取りなよと言うが…
自分は要領良く色々なものを持って着席しているのだ
僕はまだ清算していないので会計に行くと、SGカフェの成り立ちを聞く
「いつできた?」と聞くと、一年前くらい前に出来て、女子高生や若いネエちゃんの口コミで人気が出たらしい
見れば、店の奥に店主オーナーらしいのが2~3人の部下を引き連れてきていて
それを見つけて取材しようとする
忙しいようだから
まずは名刺を渡そうとするが肝心の名刺がない
あるのは目黒のサンフリーの名刺だけだ(現実的だ)
名刺入れにはぼろぼろの名刺しかない
慌てるが出てこない
オーナーらしいのが「一緒に行きましょう」と言われ、これはチャンスとついて行こうとするが
かみさんを待たせているし、今度、取材に伺いますと言って
そこから逃れようとしている
しかし、SGカフェとは何だろう


「芸人の中の寂寥」2016/3/12の夢
なぜか僕が嫌いな芸人たち大勢の中にいる。
A吉が妙な手袋をしてベースを弾いている。僕はそれを見て「ピックで弾けばいいのに」と言う。ひとりが同意する。誰だろう?
A吉に「ベースを貸して」と言ってストラップを肩にかける、ところがそのストラップが汗でべたべたしていて不快である。どれほどに汗かきなのだ?
A吉の目の前で”お前よりはうまく弾けるんだぜ”というようなドヤ顔で弾き始めるが、音が出なくてチューニングも合っていない。みな僕を無視する。遠くに(すごい遠い山の上で小さく見えている)すげーメタルの外人ミュージシャン数人が休んでいるので、顎をしゃくって「お前たちも俺に合わせてギターを弾いてみろ」と言うと、当然、本格的な演奏を初めてついていけない。それ以前に音が出ないし音も合っていない。するといつの間にか眠ってしまっていて、はっと気がついて起きるとO田と彼の相方が俺に起きろとも言わずに部屋を片づけはじめる。不快に思ったが、がばっと立ち上がってA吉に借りたベースをソフトケースに入れるが、あのじめじめしたストラップがない。代わりに変な金具やら部品やらが部屋中に散らばっている。皆知らぬ顔で作業をしている。なんだか皆に無視されているようで寂しくなってきたが、そこは僕である、無視して居間に向かう(ここはどこなんだ?)。
部屋を出てなぜか家族がいる(と思っている)部屋に行くが、広い畳の部屋の真ん中に大きなテーブルが置いてあってそこに座ってリモコンでテレビチャンネルを変えていると、白塗りの女形と老人(僕の家族か社長のようでもある)が入ってきて、食事をしようとしている。老人はすけべなおとこだが女形を嫌っているようだ。そりゃそうだ、男だもん。すると女形が僕の近くにきてきれいだが毛むくじゃらのな足でぼくの股間に摺り寄せてくる(げげ‼)。気持ちが悪いので、ぐいと押しやる。老人を見ると素知らぬ顔でいつの間にか現れた女中に何か話しかけている。
不安でいっぱいになって目が覚めた。

1.「猫犬」
僕は漫画を描いている
学校の課題のようで、みんなが描いている
僕の描いている漫画は見開きの色付きで
大事そうに別紙にくるまれている
上手に描けた、色もきれいだ
僕は一足先に描きあげて1人の女性に見せる
きっとびっくりするに違いない
ところが驚かない
人を驚かすほどではない
下手なのかもしれない
高校の時の先生が来た
おはようという挨拶を忘れた互いに気にしてチラチラ見ている
授業開始まで少し時間があるのでトイレに行く
そこで屋上を歩く猫犬を見つける
屋上では白衣をきた研究者たちが騒いでいる
両手両足に一体ずつの猫が生えた猫犬が
病院かデパートの上を屋上を歩いてる
ヨタヨタと歩く
犬本体も脚になった猫も目がないようだ
可愛いと彼をだき上げた派手な化粧のギャル
驚いて猫犬を投げ捨てようとすると猫犬の口から白い粘液上の
モノが吹き出されるギャルの顔に吹きかけられる
「バケモノ!」と罵倒している
匂いもある。何かの感染症に罹患しそうだ
猫犬はさらに屋上を歩きまわる
僕は教室に戻ると教室は大きな喫茶店かバーのようになっていて
暴れ者の同級生に猫犬のことを告げると
他の同級生が動揺しないように冷静に対応して欲しい
と言って、彼を猫犬のところまで案内する
彼が感染しなければ大丈夫だし
彼ならば猫犬を捕獲できるかもしれない

2.「展示会」
デパートで行われる家電メーカーの記者会見に参加する
猫犬のことはどうなったのかわからない
狭い部屋で行われている記者会見
記者たちがたくさんいて、妻と一緒に入る
するとどのような製品が発表されているのか
専門家ではないと理解できない
というか部屋の中には製品の展示がない
会見場の裏にあるらしい
僕だけ再度会見場を出て再び入り直して
展示物を見ようとする
かつての大手家電メーカーの冷蔵庫や洗濯機のカタログが置いてあるだけで
しかもそのカタログたちにはボカシが入っていてよく見えない
つまらない、帰ろう
会見場の妻のところに行って
一生懸命に何かをメモする妻の肩を叩いて
「いくぞ!」と言うが反応が鈍く
何故か名残惜しそうに立って僕についてくる

僕は毎日夢を見るようになった。見るというよりも記憶できるようになったと言うべきかもしれない。確たる証拠はないのだが、僕は人は毎日夢を見るものだと考えている。だからそれを記憶できるかできないかの差で夢を見る、見ないと言っているだけだと思うのだ。
夢の記憶というのは特別な能力ではない。日々忙しく働いて職場への往復の通勤地獄に疲弊している人間は、あまり夢を記憶しない。多忙な生活とは無縁な夢のような無駄なものを記憶している余力がないからだ。反面、僕のように仕事がなく人づきあいもなく、時間を持て余している人間は夢を記憶できる余力が充分にある。余力というのは時間と興味である。時間は言わずもがな暇であるかそうでないかということである。では興味とは何だろう? 夢を面白がって記憶してみようと思う意思である。誰もが夢を記憶するぞと強い意思を持って眠らないだろう…。興味とはそういうことだ。時間と興味が合致した人間は夢を記憶できるのだ。
僕の夢には毎回同じ建物や風景が登場する。 ラブクラフトの小説に登場する街アーカムや港町のインスマスのように常に同じ街やその周辺の風景が僕の夢に現れるのだ。街は地方都市であり、昭和時代のデパートや映画館に市場のような建造物がある。これらは多分、小学生時代を過ごした青森や秋田の街の合成物だと思われる。低い建物だけでなく高層建造物もあるようだ。その間を縫って走るモノレールや、高速道路の高架に数えきれないほどの路線が複雑に絡み合った鉄道線路がある。この交通網の上からは後ほど登場するダム湖や管理釣り場やひと気のない峠道などが見える。これは会津の長く険しい峠道の記憶が反映されていると思う。
僕が働く会社は街中のビル内にあるようだ。時には狭小なビルであったり、8階建てほどのビル内にあったりする。骨組みだけの場合もある。僕は毎回、この建造物の中で迷ってしまう。抜け出られる可能性は低く、ほとんどがもがき苦しんだ挙句に抜け出られずに夢が覚める。ビル内の便所は常に不潔に汚れていて、濡れている。大浴場を無数に分割、仕切って作ったようなむき出しの便器や、部屋があっても暗く排泄できるようなものではない。
ビルはデパートや大きなスーパーの場合もある。中には怪獣のフィギュアや玩具がならび、大きな書店の場合もある。書棚には古い漫画や探偵小説が並んでいる。
郊外には温泉街があり、赤と黒に塗られた旅館や寺社などもある。それは伊香保や湯河原のようだ。温泉街の真ん中を川が流れている。街中にはちょっとした規模のダムがあって、水がせき止められている。街中にダムがあるということは街はかなりの標高にあると思われる。ダムの水が落ちるところが大きな湖である。その湖の岸辺にはたくさんの種類の大きな魚が泳いでいる。
湖は千葉のダム湖や故郷の猪苗代湖であったりする。水深は多様で海のように深ければ浅いところもある。深い海のようである場合には一度だけ旅した福井の東尋坊のような切り立った崖も見える。湖の場合には広大な田園のような四角形の湖が仕切りを付けられて並んでいることもある。
川の上流には管理釣り場があり、放流された魚を数人の男性が釣り上げている。
つづく

仕事を終えて(実は中途半端のまま帰ろうとしているのかもしれない、やましい気持ちが少しだけある、でも退社時間である)帰ろうとして、いつものように歯間ブラシで歯の汚れを取ろうと洗面所に行く。洗面所はドアでふさがれている。もともとのドアは外されていて、そのドアで部屋をふさぐように立てかけてあるのだ。周辺は廃墟のようになっていて、いつものようにトイレは水浸しで、台所も広いが廃墟である。うろうろしていると元上司のTが僕をにらみつけて「お前帰るのか?」と言うので「帰りますよ」とこたえると「お前、よく帰れるよな、みな仕事してるんだぞ」と醜い顔をゆがませて怒り出す。
”何も他部門のお前に言われる筋合いはない”と思いながら「皆好きで働いているんでしょう? 僕には関係ないです、帰ります」というと「お前どうなるかわかってるんだろうな? お前みたいな奴は辞めちまえ」と言うから「ああ、そうですか、辞めましょう、じゃ社長に断ってきますから」といって社長がいる最上階の部署フロアに行くと、知らない連中が「徹夜になっても平気」といった感じで仕事をしている。
プロジェクターで何か資料を投射しながら打ち合わせもしている、だから部屋の中は映画館のように暗い。女性が話しかけてくる、たぶんYさんだろう。ロシア人? 外人のようでもある。笑いながらからかってそのまま行き過ぎる。男性社員に「社長は?」と聞くと、丁寧に「それを見てください」と社長の机の上を指さす。見れば僕が選挙手伝いをしているときの写真が載った新聞と、海外新聞がある。海外新聞には社長と思われる(でも知らない外人だ、これが社長なのか?)人物が表彰されている笑顔の写真が載っている。
「社長はバスで外国に出張していて、戻るには3-4日、長くて5-6日かかりますよ」と言う。「そう、ありがとう」と言って、しかたがないから、元上司のTは無視して(あとでぶんなぐってやる)、皆の前で堂々と「帰りますと言って帰るぞ」と決心して部署に戻ろうとするが、またまた自社ビルの中で迷うのである。自社ビルとは思うがデパートのようでもあり、ショッピングセンターの廃墟のようでもある。