みなさんのまわりにも、このような学校があるのでしょうか。
「親は、絶対に手伝わないで」というルールのもと、子どもだけで「献立」「調理」「弁当箱づめ」「片付け」を行う“弁当の日”のある学校。
その学校では、“弁当の日”の様子を、「ぼくらがつくる“弁当の日”5・7・5」として、俳句と写真で記録していました。
失敗作 いいえあなたの デビュー作
「親は決して手を出さない」という約束でのお弁当作りですから、初めての弁当の見た目はさんざんなものです。でも、いかにも手作りの、今のその子しかできないお弁当。そんな卵焼き弁当の写真が載っていました。
立ちつくす 品種に産地 価格の差
買い物の場面。私もよく分かります。いまだに多種多様な食材を前に、スーパーで立ちつくします。自分は必死なのですが、周りから見たら、にわかシェフということがばればれなのだと思います。
食べたのか 記念写真を 撮る前に
本当ならば、子どもの記録シートの横には、まっさらなお弁当が並んで撮影されるはず。でも、写真に写されたそのお弁当は、ふた口ほどかじられています。自分の作ったお弁当があまりにおいしそうで、思わず口に入れてしまったのでしょう。
“お弁当の日”で育った子どもたちが大人になり、自分の子どもたちにお弁当の味を残して行く。
「100年未来の家族に、このあたたかさが伝わりますように。」
そんな願いが込められた本です。