自己紹介の欄に、原田マハさんの『キネマの神様』を取り上げています。
今でこそ、原田さんは私の好きな作家の一人ですが、私が原田さんを知ったのは、ほんの半年ばかり前。書店で偶然目にした『いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画』が始まりでした。
私は、「音楽や絵画を言葉で言い尽くすことはできない」と思っていました。しかし、原田さんの文章は、自分が思っていなかった角度から光を当て、絵の魅力を表していました。
「個性こそが新しい『美』の定義であると信じた画家の挑戦」─アヴィニヨンの娘たち(パブロ・ピカソ)
「『画家になりたい』との息子の突然の意思表示に、父は猛反対したが、母は喜んで言ったそうだ。世の中のルールに従うのではなく、あなた自身の感性に従いなさい─と。」─ダンス(アンリ・マティス)
表せないと思っていた絵画の魅力を、見事に表す言葉の力を目の当たりにした私は、以来、原田さんの本を見つけては読むようになったのでした。
そして、出会った『キネマの神様』。そこから自分はブログに挑戦しようと思い立つ。偶然の出会いが自分の人生を少しずつ動かしていきます。どんな偶然が自分を変えていくのかは予測不能で、だから人はどんな偶然の出会いも大切にしていくのでしょう。