佐賀学園高校の吹奏楽部:第33回定期演奏会 | 大歩 悠(おおぶ ゆう)ブログ《悠歩路私記》

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主に吹奏楽やマーチングなどの音楽鑑賞、、ミュージカル鑑賞、舞台鑑賞、スポーツ観戦に行った記憶、感想を書き記していくブログ

2月12日の午後は、佐賀学園高校の吹奏楽部が佐賀市文化会館で開催していた昼と夜の全2公演の《第33回定期演奏会》の夜の部(最終公演)を鑑賞。


この日の佐賀市は、いい天気で春のような暖かさで市内を散策すると心地よかった。


フルート吹きの像が出迎えてくれる、佐賀市文化会館の2階の正面の入口。

達筆で書かれている看板の縁取りが今まで赤かったのが今回は、明るい緑色で彩られていて新鮮な感覚だった。

大きな窓から日の光で照らされて、明るいロビー。

毎年、たくさんの告知ポスターが掲示されているパネル。

 
全席自由席で先着順の席取りになっていて、前から17列目の右寄りの席を確保。

この位置からでもステージから遠くなく、よく見えて良かった。

パンフレット


【Ⅰ部】が開演すると1曲目では、ジョン・ウィリアムズがロサンゼルスオリンピックのために作曲した『オリンピックファンファーレ・アンド・テーマ』を披露。

毎年、佐賀学園の吹奏楽部が定期演奏会の1曲目で演奏している定番曲。

力強いトランペットやトロンボーン、ホルン、チューバもの響きも印象深いファンファーレで始まり、ゆったりした流れで荘厳なクラリネットやサックスの響き。

二人のフルート男子や女子の部員さんによるフルートパートのフルートやピッコロも、きれいに響いて爽やか。

ステージ端では、女子と男子の二人の部員さんがコントラバスを弾いて魅力的な低音の響き。

終盤には、パーカッションの部員さんの骨太な打楽器の響きで勢いよくなっていく流れ。

気持ちを高ぶらせてくれる情熱的な盛り上げで楽しい時間の始まりを期待させてくれて、華々しく定期演奏会の開演を飾っていたオープニング曲だった。

演奏の合間には、部員さんが交代しながら司会役となり演奏曲の紹介やトークで爽やかに進行していた。


2曲目は、スパーク作曲の『宇宙の音楽』を2年生や1年生の部員さんが披露。

ホルンのソロが響いて始まり重厚な演奏。ピッコロを二人の部員さんが吹いていたようで、高音の響きも強力。

ゆったりした穏やかな流れで神秘的な雰囲気を経て終盤は、無限大に広がっている宇宙のロマンを感じさせる壮大な盛り上がり。

新体制になったら中心的な役割で部を引っ張っていく2年生や1年生の部員の皆さんが、この曲の演奏に挑戦していた姿、そして見事な表現の響きに感動。

3年生の先輩方、そして観客に向けて頼もしい姿を見せていて記憶に残る名演だった。


3曲目では、シュワントナー作曲の『協奏曲』という曲を打楽器八重奏で披露。

パーカッションの様々な楽器による響きと光景で、見応え聞き応えありの演奏となっていた。


4曲目では、グレイアム作曲の『メトロポリス1927』を披露。

パーカッションの響きも印象深く疾走感がある始まりから中盤は、ゆったりとした穏やかな流れ。

終盤に勢いよく再び疾走感がある流れとなっていき、トランペットも情熱的な響き。

最後に緩急がある流れとなり、ためるようにして締めていく終り方も見事な聞かせ所。

活気がある都市の光景や近未来的な雰囲気を感じさせながら勇壮で、かっこよく【Ⅰ部】のステージの最後を飾った名演だった。


休憩を挟んで【Ⅱ部】が開演すると、まず『音楽物語「ブレーメンの音楽隊」』を披露。
ステージ上で1人の部員さんが朗読していき、グリム童話の世界観が、後方からの演奏の響きと共に表現されていき文学的な演目だった。


続いて『ステージドリル「アトランティス」』(第41回 九州マーチングコンテスト演奏曲)を披露。

ゆったりした始まりで、きれいにフルートやピッコロが響いていた。

カラーガードの部員さんが雨水を思わせる青いボールを使い、投げ上げて取ったりなど幻想的な光景。

バッテリーの部員の皆さんによる聞かせ所もあり、力強い響きで勇ましい姿。

ステージドリルで限られたスペースを使い、隊列が広がって整然と展開。

穏やかな流れの中盤にトランペットやフルート、オーボエのソロがあったようで美しい響きと共にカラーガードの部員さんのフラッグを使った彩り、両手に羽根のようにフラッグを持ってステージ上を駆け巡ったパフォーマンスもあったようで、心を打つ清らかな見せ場。

終盤に高揚感に満ちた盛り上がりとなり最後にステージ上がオレンジ色のフラッグで彩られ、テーマの『アトランティス』を示すように壮大で感動的なマーチングだった。

ステージ上でマーチング衣裳やカラーガードの衣裳を着ていた部員の皆さんの堂々とした姿も、かっこよかった。


【Ⅲ部】では、部員の皆さんが楽器パート別に何かのキャラクターのような墳ら衣裳を着て出演。

フルートパートの部員の皆さんは、女子部員さんが桜色という感じのピンク色のドレスのような衣裳を着ていて可愛かった。

二人のフルート男子の部員さんは、ピンク色のジャケットを着ていたようで爽やかな雰囲気。

プリンセスのドレスのような色鮮やかや衣裳を着ていた楽器パートの部員さんが多かったようで、華やかになったステージ上で1曲目で披露されたのは『宝島』
吹奏楽の人気曲で、佐賀学園の吹奏楽部が定期演奏会で毎年演奏している定番曲。

パーカッションの響きで始まった、軽快な雰囲気が状態から続いていく。

サックスパートのアルトサックスの部員さんのソロも、かっこいい。

たくさんの部員さんが座ったまま素早く左右を向くように動いて、後方で熱く響かせているトランペットパートの部員の皆さんを指で示すような振り付けは、佐賀学園の特色の見せ場。

テンションが高く熱く盛り上げて、元気いっぱいで【Ⅲ部】の開演を飾ったオープニング曲だった。


『君の瞳に恋してる』では、二人のフルート男子の出番。

演奏中に何度も前に歩み出たり席に戻ったりソロやソリで見事に二人で、きれいに響かせて観客を魅了し続けていたパフォーマンスだった。

さすが佐賀学園の二人のフルート男子、かっこよかった!

このステージで進行役だった二人のフルートパートの女子部員さんも、「ニヤニヤしちゃいました」や「見とれてパートをの演奏を忘れそうになりました」というような陽気なトークで盛り上げて、絶賛していた。


素晴らしい文化的な演目が続いて「今年も【あの演目】があるのかな?」と思っていたら、あった。

ステージ上に残っていた女子部員の皆さんが『ウォーターボーイズ』のテーマ曲の演奏を始めると、ホール内の後方から下半身に男性用水着、上半身に何か着て頭に水泳用のキャップと顔にゴーグルを装着した水泳選手のような姿で、手拍子をしながら客席の通路を通り、ステージに向かっていく男子部員の皆さん。

演奏曲は、感動的な響きの名曲ながらも水着姿は男子部員さんの姿を見ていると笑えてくる。

これは、佐賀学園の定期演奏会での男子部員さんの伝統的な演目のようで、今年も続けていた。

ステージに上がると上着を脱ぎ捨てて上半身が裸になり、女子部員の皆さんが『ジャンポリミッキー!』の演奏を始めると「ワー!」とか何か声を出しながら跳び跳ねたり、あの振り付けでダンスパフォーマンス。

これは、強烈に印象に残る光景で個人的に好きで爆笑、おもしろかった。

初めて佐賀学園の定期演奏会に来た観客は、今まで文化的な演目を披露していた男子部員さんが水着姿で『ジャンボリミッキー!』でダンスをしている姿に、衝撃を受けて驚いたのかもしれない。

今年も伝統の定番曲『ウォーター・ボーイズ』から全力でパフォーマンスをやりきった、男子部員の皆さんが最高だった。


ここからは、『ヒットパレード』という演目で幅広い年代のヒット曲を次々に披露。

女子のコントラバスの部分さんがステージ後方の上段に行って、ベースに持ち替えて弾いて低音を響かせていたようだった。

ステージ端では、男子部員さんが引き続きコントラバスを弾いて低音を響かせていた。
水着姿の男子部員の皆さんが逃げるように退場していくと、数人の女子部員の皆さんがNiziUの『Make you happy』の歌やダンスを軽やかに披露していた。

続いてギターを持ってきて衣裳で、あいみょんになりきった女子部員さんがNHK朝ドラの主題歌だった『愛の花』を爽やかに歌い上げていた。

衣裳や顔のメイクでゴールデンボンバーになりきった数人の男子部員さんは、『女々しくて』の歌やパフォーマンスを陽気に披露していて、おもしろかった。

『オトナブルー』では、4人の女子部員さんが制服姿で新しい学校のリーダーズになりきって歌や見事に躍動感があるパフォーマンスを、情熱的に披露していた。

坂本冬美さんの『夜桜お七』は、着物姿の女子部員さんが上手に歌い上げてベテランの歌手のように貫禄があった。さすが佐賀学園の歌姫◎

『め組の人』や何か仮面をしたグループの歌の披露もあったようで、軽快に盛り上げていた。

『ヒットパレード』の最後は、YOASOBIの『アイドル』を黒い衣裳を着た女子部員さんが上手に歌い上げて周囲で、たくさんの部員さんが軽やかな動きでダンスをして楽しく盛り上げ締めとなっていた。


『和太鼓「天鼓」』では、パーカッションの部員さんが大小様々な和太鼓を打ち鳴らして和の雰囲気で迫力があった、重厚な響きの演奏だった。

『故郷』は、日本の美しい風景と懐かしさを感じさせるような優しい響きの演奏だった。


これで本編終了となるも観客の拍手が鳴りやまず、アンコールの流れへ。

退場していた顧問の南里先生が観客の拍手に合わせて、軽やかに行進するような動きで入場してきて再び指揮台に上がっていた。

注目の1曲目では、今年度の吹奏楽コンクールの課題曲『レトロ』を披露。軽快に、ゆったりと親しみやすい雰囲気で楽しませてくれた演奏だった。


続いて『卒業写真』の演奏では、3年生の部員さんが次々に前に歩みでてきてソロ演奏のリレーをしていく流れ。

卒部が近づいている3年生の部員さんが今まで担当し続けてきた楽器を、かっこよく演奏して響かせていく光景に心を打たれる。

ヴィブラフォン、クラリネット、アルトサックス、トランペットなど、どの楽器パートの部員さんも輝かしい姿。

フルート男子の部員さんも、きれいに響かせていて感動。

3年生の部員の皆さんが、佐賀学園の吹奏楽部で磨き上げてきた楽器演奏の技術力や表現力をリレー形式のソロで披露して後輩の部員の皆さんが後方からの合奏で支えて、全学年の部員の皆さんで『卒業写真』の演奏を作り上げていき、清々しさに満ちていた名演で素晴らしかった。この形式の演目は、すごくいいと思う。


部長さんの挨拶もあった。

お世話になった先生方、OBOG、保護者の方々、応援してくれる方々や来場している観客への感謝の思い。

この仲間だからこそ頑張ってこれた事を学びました、というようなコメントが印象深く充実した活動をできた様子が伝わってくるようだった。

ホール内の2階席の部分から、熱いメッセージが書かれた幕が下げられていた。

そこに書かれていたのは『佐学ブラスで良かった!! 最高の三年間をありがとう』


アンコールの最後に披露されたのが好きな曲『オーメンズ・オブ・ラブ』

ゆったりと軽快に美しい響きで緩急がある流れを経て、輝かしく晴れやかな盛り上げ締めで終演。


今年の定期演奏会も聞き応えがある響きの演奏、表現豊かな朗読劇、勇壮で華麗なマーチング、多彩な企画で楽しいパフォーマンス、感動的な『卒業写真』のソロリレーなど充実したプログラムで、爽やかで清々しい今年度の活動の集大成だった。

フルートやピッコロとオーボエの部員さんの、きれいな響きも素晴らしく女子率が高いフルートパートの中で、二人のフルート男子の部員さんの大活躍も印象深かった。

ステージ端や後方でコントラバスやベースを弾いて低音を響かせていた男女の部員さんも、かっこよかった。


佐賀学園高校の吹奏楽部の皆さん。
今年も魅力的な定期演奏会を開催ありがとうございました、お疲れ様でした!