1月14日は、緑黄色社会が大阪城ホールで開催した《リョクシャ化計画2023-2024》の全2日間の大阪公演の2日目(ツアーファイナル)へ。
掲示してあった、《リョクシャ化計画2023-2024》の告知ポスター。
今回の席は、右寄りの20列目のアリーナ席で意外とステージから近く見やすくて良かった。
多彩な演出に照らされていくステージ上の緑黄色社会のバンドメンバーたちは、光輝いて神々しく見えていた。
ボーカルの長屋晴子さんは、盛り上げたり勇ましく聞かせたり穏やかに聞き入らせたり、どんな曲でも観客の心を打つ歌唱力。
序盤のMCで「正月から大変な出来事があって自分たまけ楽しんでいいのかなと思っている人も居るかもしれないけど、ここに来たら楽しんでいいよ」というような気遣いで愛情あふれる優しい話をしていて、歌以外でも感動。
そういう暖かい雰囲気も緑黄色社会のライブの良さだなと改めて思って、その後の歌の数々も、ますます心に響いていった。
今まで緑黄色社会のライブは、ステージに向かって左寄りだったのが今回は、初めて右寄りだったという事で目の前で見えていたのは、ギターの小林壱誓さん。
すごく情熱的な動きや声出しと共にギターを弾いたり、歌ったりもして心熱いギタリストでライブをステージサイドから引っ張っていた。
ステージ左寄りでは、穴見真吾さんが今回も体の全身を使うように活発に動きながらベースを弾いて低音を響かせていて今回も、とにかく元気がいい印象。
ボーカルの長屋さんや小林さんと穴見さんの男性コンビは、ステージ上を左右に動き回っていたりもして、すごい運動量で観客を楽しませていた。
鍵盤楽器が好きなのでキーボード担当のpeppeさんは、個人的に注目の存在のバンドメンバーさん。
今回のツアーでは、ステージ上にピアノを持ってきて弾いていたようで華麗な演奏。キーボードもあって、いろいろ多彩な鍵盤の響き。
親近感があるポップな雰囲気の曲、勇壮なロックな雰囲気の曲、見事なクラシックな雰囲気の聞かせ所もあったり、鍵盤が好きな者として引き込まれる演奏ばかり。
イントロや序盤、中盤、終盤で印象深い聞かせ所もあったり見事な鍵盤の響き。
『Starry Drama』の中盤の疾走感がある間奏や『花になって』の最後の勇ましい響きも印象深く、かっこよかった。
緑黄色社会に鍵盤奏者のpeppeさんありという事で、最高ですね◎
ステージ上でメンバーたちが、一緒に歌ったりなどのパフォーマンスで仲の良さが伝わってくる光景も良かった。
小林さんは、タイトルでも示しているようにライブ会場に来た観客をリョクシャ化するという思いを示し、初めてライブに来て緑黄色社会を知らない観客にも好きになってもらうと強く意気込んでいた。
という事で、もっと緑黄色社会を知ってもらうためにメンバーたちにお題を出して答えてもらう企画を今回のツアーで実施してきていた。
ツアーファイナルの今日のお題は、『緑黄色社会の好きな所は?』
このお題もバンドメンバーたちは、難しかったようで考え込んでいた。
まず最初に答えたのが穴見さんで「抜かり無い所」と言って、バンドメンバー全員が曲を作れるなど誉めるようなコメントだった。
peppeさんは、「みんなで同じご飯をシェアできる所」と答えていた。
バンドメンバーで揃って食事に行って分けあったりする話のようで、ほのぼの。
長屋さんは、このバンドメンバーで良かったという事や会場に来てくれている観客が好きというような愛情あふれるコメント。
小林さんが答えようとすると、主張が強い関西の観客が次々に「おーっ!」など何か期待するような声出しで盛り上げ。
そういう観客の反応が、緑黄色社会の好きな所という様子の小林さんだった。
みんなにも聞いてみようという事になって観客に『緑黄色社会の好きな所』を叫んでもらったら、聞き取るのが難しそうだったメンバーたち。
「おさむさんと言っていたかな?」という話になり、ドラムでサポートしている比田井修さんにも聞いてみようという事に。
マイクを持って比田井さんが答えたのは、「緑黄色社会というバンド名が好き」という事。
そんな比田井さんは緑黄色社会を、もう8年ほどサポートし続けてきたそうで付き合いが長く絆で結ばれている様子。
この日も軽快に力強いドラムの響きで、後方から存在感を示し続けていた。
そして今回のアリーナツアーでは。ステージ後方にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、トランペットやトロンボーン、サックスの演奏者による管弦楽の編成のオーケストラもサポートをするメンバーとして入り、シンフォニックだったりロックな響きで演奏に厚みを加えていた。
演奏の合間に手拍子をして楽しそうに盛り上げに参加したり、オーケストラのメンバーだけによる演奏で観客の注目を集めていた流れも良かった。
コール&レスポンスもあってアリーナ、スタンド、立ち見席に向かってステージから呼びかけ、それぞれの席の観客が声出しアピール。
今回のツアーでは、親子席もあって保護者さんや子供たちも元気にアピールしてホール内を和ませていた。
サポートメンバーや運営に携わるバイトさんも呼びかけられ、いろいろな場所からアピールする声が聞こえていた。
これは、いろいろな立場の人たちが大阪城ホールに集まって、みんなでライブを作り上げている事を実感できたようで心暖まる時間だった。
『pink blue』の時は、最初に長屋さんが電話で出前の注文をするパフォーマンスがあって今回の大阪2日目では、ご当地の名物の串カツを観客も含めた1万人分を注文しようとすると、電話が切れるというユーモアがあるパフォーマンスとなっていた。
バンドメンバーたちがステージから下りると客席の間の通路を通って、移動していく時間もあった。
通路際の観客は、至近距離でメンバーたちを見て喜んだり感激していた観客も居た様子。
「今日が誕生日です」とアピールした観客も居たようで長屋さんが「今日が誕生日だって!」とマイクで言うと、ホール内の観客が拍手をして盛大に祝福する暖かさもあった。このお客さんは、きっと忘れられない大感激の誕生日になりましたね!
メンバーたちが移動していったホール後方にあったのがサブステージのような場所で、そこで数曲を披露する事に。
それまでホール後方からステージを見ていたアリーナ後方やスタンド席の観客は、一気に目の前で歌を聞けるようになり喜んでいた。
開演してからエレキギターなどで重厚な演奏を響かせていたような披露から、アコースティックな雰囲気に変わっての披露になって観客が、より集中してサブステージを見つめて聞き入っていた。
そこで披露していた『時のいたずら』の歌や演奏も清々しく、心に響いてくる演奏や歌声。
穴見さんが弾いていた弦楽器の低音の響きも印象深く、個人的に低音の楽器も好きなので注目の演奏で魅力的だった。
アコースティックギターを弾く小林さん、キーボードを弾くpeppeさんの演奏、そのシンプルな響きを受けて歌い上げていく長屋さんの披露も良かった。
『サマータイムシンデレラ』の時には、後方のスクリーンで海が映っていて「夏!」という雰囲気の演出で個人的に好きだった。
MCで長屋さんがライブ会場の暖かい雰囲気の中で緑黄色社会、バンド、音楽の良さを実感して、それぞれを「いいなー」という表現で思いを語っていたようで、共感しながら聞き入っていた。
楽しい時間は、あっという間に過ぎていって、一気に盛り上がり続けていって本編が終了。
緑黄色社会で『ボーナスステージ』と呼んでいるアンコールの最初は、穴見さんによく似ている真吾先生によるライブグッズを紹介する映像を上映。
今回は、東京の国立科学博物館に真吾先生が行ってきたそうで博学な場所から展示物と共にライブグッズも紹介していく流れ。
古代の日本の展示物の所で長屋王という人物が居たそうで真吾先生が「長屋さんは、お金持ちだったんですねー」と言うと画面に頭の部分に冠のイラストを描かれた長屋晴子さんの顔写真が写っていた。
これは、この部分の編集に真吾先生も参加して映像を作ったのかな?
魚の展示物の所に来てから、いろいろな魚の名前をラップのように言ってからリズミカルにダンスをしたり今回のライブグッズを次々に紹介。
不思議な真吾先生ワールド全開で最後に学芸員さんとダンスをしながら締めていく、ほのぼのする盛り上げ締めとなっていた。
ボーナスステージで『ミチヲユケ』を披露という事で長屋さんが曲名を言うと客席から「おーっ!」と驚く観客の声が聞こえていた。
あのテレビドラマの主題歌で、登場人物を表現しているような前向きな歌詞を長屋さんが力強く歌い上げていて、かっこよかった。
ボーナスステージの最後は、優しさに満ちた歌詞で応援歌というより肯定歌という『キャラクター』を披露。
ステージ上のバンドメンバーや出演者たちも、観客も全てを出しきるように全力で明るく楽しく元気に盛り上げ締めで、ついにツアーファイナルが終演。
長屋さんが、一つの会場で1万人の観客が来場したとして全6公演のアリーナツアーに6万人の観客をリョクシャ化できた事に喜びを感じながら、もっと大きな会場で多くの観客をリョクシャ化したいという、もっとバンドの成長を目指すような力強い理想も語っていた。
またライブに来たいと思ってもらえるように観客に対する、たっぷりの愛情も示して情熱的で優しさに満ちた清々しさでバンドを引っ張り続けていた爽やかなボーカルの長屋さんだった。
サポートし続けてきてくれたオーケストラやドラムの比田井さんを長屋さんが紹介してからステージ中央に集まるバンドメンバーたち。
観客に感謝の思いを示して頭を下げている時にpeppeさんが背中の方から腕を挙げて、ひらひらとした動きで手を振っていた姿が印象深く、ほのぼの。
かっこよく鍵盤を弾いていて演奏していない時には、ほのぼのする雰囲気で可愛い鍵盤奏者のpeppeさんだった。
終演後にステージ後方のスクリーンに示されていた、バンドメンバーたちからの心暖まるメッセージ。
今回のアリーナツアーでは、照明やスクリーンの映像も凝っていて効果的な演出で歌や演奏を生かしていたり、天井からキラキラしたテープや風船が降ってくる演出もあって多彩な演出での盛り上げが素晴らしかった。
観客も声を出したり歌ったり、歌や演奏に合わせて腕や手を動かしたり手拍子をして盛り上げたり客席とステージで心が通じ合っているような見事な、一体感。
普段あんなに楽しく笑ったり感動したり活発に感情が動く事が無いので、今回も刺激的な時間を過ごせて有意義だった。
音楽が持つ力の大きさや魅力を再認識できて緑黄色社会は、本当にいいバンド。
いろいろあるような事を忘れられて平穏な気持ちで存分に満喫できて今回は、たくさん好きな歌も聞けて大阪までライブに行って良かった。
しっかりとリョクシャ化されて帰れた。
緑黄色社会の皆さん。
熱く暖かみがあった初のアリーナツアーを開催、そして集大成も最高だったツアーファイナルの開催で魅了ありがとうございました、お疲れ様でした!
終演後の大阪城ホール、大阪城の夜景。