愛工大名電の吹奏楽部:第59回定期演奏会(最終公演) | 大歩 悠(おおぶ ゆう)ブログ《悠歩路私記》

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主に吹奏楽やマーチングなどの音楽鑑賞、、ミュージカル鑑賞、舞台鑑賞、スポーツ観戦に行った記憶、感想を書き記していくブログ

昨日は、愛工大名電の吹奏楽部が名古屋国際会議場センチュリーホールで開催した《第59回定期演奏会》(夜の部・最終公演)を鑑賞。


この日の名古屋市は、いい天気で青空が広がっていた。


巨大な城のような名古屋国際会議場の建物。

人気撮影スポットの騎士の像。

館内の光景。



2階にセンチュリーホール。

センチュリーホールの入口に、色鮮やかなパネルを展示。

担当している楽器でアピールしている部員さんを紹介する写真があり、ほのぼの。


開場すると輝かしい展示物。







今回は、ステージから近く右寄りの指定席から鑑賞。目の前でコントラバスを弾く部員さんが、よく見えていた。


開演すると〈第1部〉の1曲目では、『ポロネーズとアリア』(2023年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅱ)を披露。

ホルンが印象深く響いて始まると、ヨーロッパの雰囲気を感じさせながら勇壮な流れの序盤。ピッコロも力強い響き。

ゆったりした中盤の流れで暖かみがあるトランペットやトロンボーン、きれいなフルートやユーフォニアムの響き。

ステージ端でコントラバスを弾いて低音を響かせている部員さんも、かっこいい。

終盤に情熱的な雰囲気で盛り上がっていき、迫力があって心を打つ演奏だった。

顧問の伊藤宏樹先生も指揮台で熱が入っていたようで、その躍動感がある指揮に引っ張られるように部員たちが気持ちを高めて演奏していたようだった。


2曲目では、『交響詩「モンタニャールの詩」』(2023年度全日本吹奏楽コンクール自由曲)を披露。

荘厳な雰囲気で始まると、重厚でキラキラした響きや繊細な聞かせ所を織り混ぜて序盤から多彩な流れ。

打楽器の力強い響きも印象深く、演奏していたパーカッションの部員さんが楽しそうだった。

リコーダーによる聞かせ所が爽やかで、効果的に響いていた。

終盤に壮大な雰囲気で盛り上がっていき、圧倒するように終っていったようで迫力があった名演だった。


〈第1部〉の最後は、『Come Sunday』という曲を披露。

序盤は、爽やかな雰囲気で、きれいに演奏が響いていくような流れ。

中盤からは、一気に雰囲気が変わって疾走感があるような軽快な流れ。

部員たちが活発に動きながら演奏していて、まさに躍動感がある響き。

ステージ端で低音パートの部員さんの1人がベースを弾いて、2人のコントラバスを回していたようで勇ましいパフォーマンス。

対照的な雰囲気の曲が組合わさり、優しさと力強さでエールを贈っていたような興味深い演奏曲だった。


〈第Ⅱ部〉では、『アルメニアンダンス・パートⅡ』を演奏。

ゆったりとした雰囲気で始まり、オーボエやイングリッシュホルン、フルートやピッコロも、きれいに響いていたようだった。

中盤から雰囲気が変わっていき、ダンスと曲名で示されているように軽快で躍動感がある流れ。

コントラバスを3人の部員さんが弾いていたようで、低音パートも強力な響き。

シロフォンが力強く響き渡っていたようで、印象深かった。

終盤に疾走感があり、一気に押しきっていったような重厚な演奏だった。


〈第Ⅲ部〉は、ドリルステージで2023年度の全日本マーチングコンテストでの演目を披露。

部員たちがステージ上から両サイドにまで広がっていき、演奏しながら限られたスペースで隊列を形成して整然と展開した動きでマーチングを展開。

ドラムメジャーの部員さんも、堂々としたパフォーマンスを披露。


パーカッションの部員たちだけがステージ上に残り、パーカッションショーもあった。

バッテリーの部員たちが力強い演奏を響かせていくと最後は、右手を斜め前に挙げて声を出しながら勇ましく締めていた。


マーチングは、軽快に始まると中盤からモリコーネの名曲を演奏して『ニュー・シネマ・パラダイス』でサックスパートの部員さんが、きれいな響きの演奏。

部員たちがモリコーネの名曲を演奏しながら横列になって後方から正面に向かってきて、なんと美しいカンパニーフロント。

最後は、マーチングを展開していた部員たちが右手を斜め前に挙げながら声出しで勇壮な締め。

かっこよさと共に、品があって優雅な雰囲気の本当に美しいという印象のマーチングだった。


続いて最後には、部員たちが合唱で『コスモス』を歌い上げていく。

きれいに響き合っていく男女の部員たちの歌声。トロンボーンの男子部員さんの声が大きく出ていたようで、よく聞こえて印象深かった。

この合唱を目の前で聞いていると、心を洗われるようで感動。

今年度の部員たちの『コスモス』の合唱も、清涼感に満ちていて素晴らしかった。


〈第Ⅳ部〉の1曲目は、『ゴールデン・ジュビレーション』(愛知工業大学名電高等学校吹奏楽部 第50回記念定期演奏会 委嘱作品~)を披露。

この曲は、よく移動中に聞いていて親近感があり個人的に「名電といえば、これ!」という好きな曲。久しぶりに目の前で聞ける喜びがあった。

トランペットやトロンボーンが力強く響いて始まり、演奏している部員たちが勇ましい。

華々しい金管楽器が中心の流れから、爽やかな木管楽器が中心の爽やかな流れへ。

打楽器が力強く響くと曲名が示すように輝かしい雰囲気で盛り上がっていき、〈第Ⅳ部〉の開演を華々しく飾っていた。

低音パートでベースを弾いていた部員さん、コントラバスを弾いていた部員さんも、かっこよかった。


2曲目は、よくテレビCMのBGMで流れているファレル・ウィリアムスの『Happy』を披露。

最初に1人の部員さんが打楽器を打ち鳴らしながら入場してきて始まり、軽快な演奏。

『HAPPY』と書かれた黄色い、うちわを振っている部員さん。

後方では、英語が1文字ずつ書かれた大きなパネルを振って『HAPPY』を示す部員たち。

3人のサックスパートの部員たちが前に出てきて順番にソロを披露していく聞かせ所も、かっこいい。

この演奏やパフォーマンスを見聞きすると「名電の演奏会に来た」と実感できるようで久しぶりに鑑賞できて楽しかった。


続いてミュージカル『オペラ座の怪人』を披露。

後方で部員たちが演奏しながらステージ上で、いろいろな部員たちが登場人物を演じていく。

その演じる部員たちのセリフを言ったり歌ったりするのは、ステージ下の最前列の客席に座っている部員たちという事で、アテレコで上演。

ステージ上の演技担当の部員たち、ステージ下のセリフや歌担当の部員たちが息を合わせた連携。

そして歌担当の男女部員たちの歌唱力が見事に響き渡っていて、プロ並みのようで素晴らしかった。

演技担当の部員たちの衣裳が、華やかだったり清楚な雰囲気だったりするドレスなどステージ上で映え渡っていた。この衣裳も部員たちが製作したそうで、すごい力作。

脚本、ステージ上の大道具、衣裳、演奏や歌や演技、全てを部員たちで作り上げたそうで輝かしい努力の成果。

ミュージカルを鑑賞するのが好きでプログラムを見て楽しみにしていたら、期待以上の驚異の表現力で素晴らしい『オペラ座の怪人』の名演だった。


続いて『ルパン三世メドレー』(テーマ78/モンマルトル/愛のテーマ/テーマ79)を披露。

軽快だったり、ゆったりしている名曲を連ねて、いろいろな楽器パートの聞かせ所が続いていく。

サックス、トランペット、フルートなど、いろいろな楽器パートの部員たちの組み合わせでソリがあり、かっこよく魅力的な聞かせ所となっていた。


続いて『Saturday Night』を披露。こちらも、名電の演奏会での定番曲。

部員たちが手拍子をしたり、英語を1文字ずつ言って『Saturday Night』をコール。

青いアスリート風の衣裳を着た男子部員たち、赤いチアリーダー風の衣裳を着た女子部員たちが軽やかな動きでダンスパフォーマンス。

この種も久しぶりに目の前で鑑賞して「名電の演奏会に来た」と実感できて楽しかった。


後方で2年生や1年生の部員たちが演奏して、前方で横列に並んだ3年生部員たちが『旅立ちの日に』を合唱していくプログラムもあった。

きれいに響き合っていく男女の部員たちの歌声。そして、伊藤先生の呼びかけに応えてスマホのライトを光らせてサイリウムのように振っていく観客。

なんという幻想的な美しい光景。ステージと客席が共感し合っていたようで、それを見ていると心を打たれて感動。

これは、卒部していく3年生部員たちにとって忘れられない光景になったと思う。

終盤には、ホール内の客席の後方にメッセージが示されていた。『一生の宝物!!』だったかな。

いい演奏と歌を聞かせてもらえたと思えた、本当に清らかで美しい合唱だった。


最後は、名電の代表曲である『ディープ・パープル・メドレー』を披露。

勢いよく始まり、力強いトランペットやトロンボーンの響き。

サックスパートの部員たちが、軽快に吹いて「バーン」と指でホルンパートを示す勇ましいパフォーマンス。

ホルンパートの部員たちが力強く響かせてから披露する、あの流れるような動きのパフォーマンスも名電らしい良さで最高。

いろいろな楽器パートが活発に動きながら演奏していて、きれいに響かせながら躍動感があるフルートパートも、かっこいい。

ステージ端でベースを弾いて低音を響かせている部員さん、コントラバス回しも披露してから低音を響かせている部員たちも最高。

勇ましく軽やかで楽しい盛り上げ締めで終演。たくさんの観客が立ち上がって、スタンディングオベーションで拍手が鳴り止まず最大限の賛辞を贈っていた。


聞き応えがある響きの演奏、勇壮なマーチング、見事な表現力のミュージカル『オペラ座の怪人』、清々しい合唱など名電の良さを存分に披露して、充実した今年度の活動の集大成だった。

伊藤先生は、今年度の部員たちが技術的に優れていて仲間を思いやる心も良かったと暖かい言葉で絶賛していた、

みんなが輝く愛工大名電の吹奏楽部で『絆』で結ばれた部員たちの思いが観客の心に響く、いい演奏やパフォーマンスを作り上げる要因となっているのかもしれない。

技術力や表現力も心意気も金賞。そんな部員たちの姿がステージ上で輝いていて熱く暖かみがあり終演後には、涼風が吹き抜けていったように清々しい気分にさせてくれた。

注目のフルートパートのフルートやピッコロ、オーボエやイングリッシュホルンの部員さんの、きれいな響きの演奏も素晴らしかった。

ステージ端でコントラバスやベースを弾いて低音を響かせていた部員さんも、かっこよかった。

名電といえばサックスパートも印象深く、演奏やパフォーマンスも勇ましかった。


愛工大名電の吹奏楽部の皆さん。
今年も来て良かったと思わせてくれた素晴らしい定期演奏会を開催ありがとうございました、お疲れ様でした!