■感謝を感じたい

いつも何かの存在が
自分を守ってくれているとしても
”その存在に守られていること”
知ることはありません。

なぜなら、
何か自分を害するものがあると
どれも未然に防いでくれるため
自分には何も起こらないからです。

つまり、
その存在が守ることすべては
”はじめからなかったこと”
なっているわけです。

そこでの攻防が
大変なのか
大変じゃないのかも
知りようがありません。

これが映画であったら
守る側の視点も出てきますから
「ああ、守られてるんだ」と
わかりますけど、
現実は自分だけの視点ですから。

だから、仮に
そんな存在があると想定して
自分は守られてるんだ。
ありがたいなあ。
ありがとうございます。

みたいに感謝すると
なんだか心があったかくなります

それこそ、
”退屈な一日”なんてあったら
守られまくっているのだと
感じます。

その存在は何人で
いつ何をしているのかは
わからないけど、
少しでも平和を感じられるなら
きっと守られています。

だから、せめて一日に一回は
”その存在に守られていること”に
感謝を感じたい
のです。

■大変なことが起きたとき

自分の身に
大変なことが起きたときは
守ってくれる存在が
故意にスルーしたのか、
守り切れなかったのか、の
どちらか
です。

故意にスルーしたなら、
それは学びの機会です。

「君ならこれくらい
もう大丈夫だよ。」と
わざとスルーしたのかも
しれません。

人生の課題として
そこにある困難を克服して
解決することで
経験が増えます。

その経験によって
その後の人生は
より豊かなものになると
見込まれているわけです。

でも、
守り切れなかったなら、
そのときは
自力で自分を守るときです。

「ごめん!ちょっと手一杯で
それを止められなかったよ!
自分でなんとか対処して!」
という状況だったのかもしれません。

自力で対処しきれなさそうなら
他者に知恵や力を
借りることになります。

これまでの備えが
試されるときです。

しかし、いずれにしても、
普段から自分を磨いておくことで
対処できる力が増します。

どんな大変なことがおきるかは
わかりませんが、
自分を磨いて力をつけていけば
「これくらいは対処できるから
自分でやってもらおう。
私は今の君にも無理そうなものに
向かうからね!」
としてくれるかもしれません。

■備える目標

普段から自分を磨いて
いざというときに備えておくこと。

その目標は、ひとつです。

共同体感覚を高める」です。

共同体感覚とは
アルフレッド・アドラー
個人心理学の中の鍵概念と
位置づけているものです。

つまり、とっても重要なことです。

共同体感覚とは
端的にいえば
自分の居場所がある感覚」です。

それを高める方法も
ひとつです。

他者貢献活動をして
客観的な貢献感を得ること
です。

主観的なら
自分で貢献して
「貢献できたな」と感じれば
貢献感を得たことになりますが、

客観的なので
その相手が貢献されたと感じて
その感じたことを示してくれたときに
「ああ、貢献できたんだ、よかった」
みたいにじんわり感じるものになります。


アドラーは人生の課題として
3つをあげています。

・仕事の課題
・交友の課題
・愛の課題


仕事の課題は
仕事関係の人たちに対して
貢献していくこと
です。

経済的自立もここでの貢献によって
実現できます。


交友の課題は
友人をつくり、
友人に貢献すること
です。

仕事の関係なら、仕事や学校といった
何かの目的で集まる共同体なので
他者と自分は間接的な関係です。

一方で友人関係は
間に何もないので直接的な関係です。

つまり、会う理由は
自分たちが見出して
決めることになります。


愛の課題は
性的な関係の相手に
貢献すること
です

性的な関係を持って結婚して
子が生まれると家族となるので、
家族に貢献すること、とも言えます。

仕事も交友も
関係を断とうとすれば
可能なのに対し、
愛の課題で家族となると
関係を断つことはできません。

そのため、
3つのうち最も難易度が高い関係です。

それぞれの関係において
他者貢献活動により貢献感を得て
共同体感覚を高めることを
目指すわけです


その目指す活動が
「いざというとき」の
優秀な備え
となります。

さらに、
共同体感覚を高めるための目標として
アドラーは行動面で2つ、
心理面で2つの目標を持つよう
勧めています。

行動面では
「自立する」
「社会と調和する」
の2つです


自立は、
経済的自立と心理的な自立です。

心理的な自立は
端的にいえば
愛される側ではなく
愛する側に立つこと
」です。

見返りがないとやらない、では
依存しています。

見返りがあるとかないとかじゃなくて
貢献したいからする、
みたいになる感じです。

ただ、
貢献の押し付けになったら
自立は消えて依存となるので
注意が必要です。


「社会と調和する」は
他者との対人関係を
良好なものにすること
です。

例えば安心したいのなら
自分だけが安心できれば良し、
としたならば、
相手から見たら良好な関係だとは
あまり感じません。

自分が安心したいときに
相手の安心についても配慮すれば
相手から見ても良好な関係だと
感じやすくなります。

これら行動面での目標を
実現しやすくなる

という位置づけにあるのが
心理面での目標2つです。

次の感覚を意識することです。
「自分には能力がある感覚」
「他者はすべて仲間の感覚」


「自分には能力がある感覚」は
今の自分のできないことではなく
今の自分のできることを見ること

感じることができます。

今の自分のできることを基礎に
それらを混ぜたり組み合わせたりして
創意工夫をする感じです。

他者に助けを求めることも
”できること”の一つです。

「他者はすべて仲間の感覚」は
相手によってそれぞれに
心理的な距離は違えど
すべて仲間である、と感じること
です。

もし、他者を自分の都合で
敵・味方に切り分けると
自分に都合の悪い人は敵で
自分に都合の良い人は味方として
「排除」「支配」をすることになります。

「排除」「支配」
行動面の目標である
自立することにも
社会と調和することにも
役に立たないもの
です。

自分の関心は
他者に向ける方が効果的なのに
「排除」や「支配」は
自分に向けることになります。

関心が自分にばかりに向くと
他者がどうなろうともかまわない
へと進んでしまいます。

他者貢献活動による貢献感を得て
共同体感覚を高める目標において
それは逆方向へ進んでしまうことです。

だから、
心理的に近くない仲間もいれば
近い仲間もいるとすることで、
「他者はすべて仲間」と
感じやすくなるわけです。


そうして貢献感を得て
共同体感覚を高めていければ、
すればするほど
「いざというとき」の備え
強化されていきます。

他者貢献活動も
より効率的、より効果的になるよう
進化、更新も重ねれば
どんどん強化されていきます。

自分を守ってくれる存在と
タッグパートナーとなって
自分を守る感じになります。

なんだか頼もしくて
生きる力が増える感じがします。






お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ10年目、常楽でした。





・関連記事

帰家穏坐(きかおんざ)

いつも自律神経系に生かされてる感謝

命を燃やせるかはわからない。でも参加は確実にできる。

あなたの重要、は、あなたのもの

やさしくされるのは、やさしくしているから。

それでも自分を信じる
























ACE COACHING's Service here