■当たり前の状況からの飛躍

理想、といっても
それは何か
突拍子もないものすごいこと
ではありません。

理想は
今の日常には
ない状況です。

今現在の
繰り返しの日常にある
当たり前の状況以外の、
自分が心から
「こうだったらいいな」と
感じる状況のことです。

その「こうだったいいな」
と感じる状況は
自分に優越感を感じさせて
くれる状況です。

それは自分の「社会的な生」の
増大を感じる状況です。

そんな状況を実現するには
今現在の繰り返しの日常を
ただ繰り返しているだけでは
行きつくことはできません。

今の自分が
今の自分の理想を知り、
その実現のために
今の自分ができることを
見つけて行動を起こすことで
行きつくことができます。

それは現状からの飛躍です。

理想への飛躍によってのみ
現状を変えていくことが
できるわけです。

理想へ向かって
飛び立つのです。

■協力を最終目標とするもの

「社会的な生」は
共同体への所属感があると
感じられるものです。

所属感とは
自分の居場所がある感覚です。

アルフレッド・アドラーは
そのためには共同体感覚を
高めることを勧めています。

共同体感覚を高めるには
他者への関心を持ち、
共同体への貢献をすることです。

つまり理想とは
他者への関心を持ち、
共同体への貢献、すなわち
「協力を最終目標とするもの」です。

その協力、つまり
他者への貢献を困難に感じると
その貢献を避けて
所属感だけを手に入れようと
してしまうことになります。

所属感が目的なので
他者の関心が自分に向くこと、
つまり注目を集めることが
その実現手段となります。

結果、他者に迷惑をかけることで
共同体の人々の注目が自分へと集まり
そこに共同体への所属感を得ます。

他者に迷惑をかけたくない人は
自分がいない方が
共同体のためになると思ったりします。

確かにこれも
今現在の繰り返しの日常以外の
状況かもしれません。

しかしこれは
自分にしか関心が無い人の
考えることです。

他者に関心を持つということは
他者から関心を持たれるかどうかに
自分が左右されない、ということです。

他者貢献以外の方法で
一時的に優越感を得られても
そんなことを繰り返していたら
孤立してしまいます。

孤立は「社会的な死」であり
「社会的な生」とは反対です。

ゆえに
現状を変えるには
「協力」を最終目標とした
理想への飛躍が最適なわけです。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ9年目、常楽でした。



理想に向かう自分が、すでに理想の状態
劣等感から理想、ではなく、理想から劣等感がうまれる
自分の理想は「自分の課題」になっているか