美徳の承認その46/52
【優秀:Excellence】

■優秀とは

優秀とは
最高の自分で向かう力です。

今の自分の
最高を使って
ものごとに取り組むことです。

未来の完璧ではなく
今の完璧を成すことです。

仕事には
あらゆる最善を尽くし

友人には
あらゆる友好を注ぎ

家族には
あらゆる愛を注ぎ切ります。

そんな優秀は
あなたも私も
誰もが持っている力です。

目的を忘れたり、
目的を見ていても
手を抜いたり
他のことに気を取られていたり
やっても意味ないと諦めたりする人は
優秀を持っていないのではなく
ただ使っていないだけです。

優秀はあらゆる人が
生まれながらに持っている力です。

誰もがいつでも
使える力です。


■できる自分

優秀を使うと
ものごとに取り組むときに
「できる自分」で取り組みます。

「できない自分」もいますが
そちらには注目しません。

例えば料理するとき。

「できない自分」に注目して
料理しなくて済む理由を
出そうと思えば
いくらでも出てきます。

なぜなら
「料理をする理由以外」なら
すべて該当するからです。

それは
「おなかが痛いから」とか
「明日忙しいから」とか
「今日は忙しかったから」とか
「目が疲れたから」とか
「料理するの飽きたから」とか
「雨が降っているから」とか
「○○と言われたから」とか
「気分じゃないから」とか、

どんなことでも
料理しなくて済む理由に
あてはめてしまうことが
できます。

そして
料理することは
自分の課題です。

その課題は
自分以外の誰かが
決められず、
自分だけが決められるものです。

だから
他の人が
「それは理由にならないよ」と
言ったとしても
料理する/しないの決定権が
自分から離れることはありません。

だからいつまでも
「できない理由」を
あげ続けることで
料理をしないでいられます。

しかし、こんなのは
生きるのに役に立ちません。

いくら「できない理由」を
出し続けても
自分の劣等感を紛らわすことが
できるくらいです。

一方で優秀を使うと
生きるのに役立ちます。

それは「できる自分」に
注目するからです。

最高の自分で向かうので
「どうしたらできるんだろう?」と
自然と心が動いていきます。

さらに
「どうしたら完成するか」
「完成度を高めるには
今の自分に何ができるか」など、
価値を生み出し、
さらに磨きをかけていきます。

そうして
感じ、考え、行動を起こすので
やがてそれは現実のものとして
形になります。

料理するなら
料理が出来上がります。

それもただ出来上がるだけではなく
今の自分にできる最高のもの、
すなわち最善を尽くしたものが
出来上がります。

もし疲れていたら
疲れていたなりに最高のものが、
もし今日忙しかったなら
今日忙しかったなりに最高のものが、
もし雨が降っていたら
雨が降っていたなりに最高のものが、
それぞれにふさわしいものが
出来上がります。

「できない自分」など眼中になく
「できる自分」に注目します。
注目の対象を選択しているわけです。

優秀を使うことは
生きるのに役立つ選択を
していくことです。


■目的は「実現させること」

最善を尽くさずに取り組めば
失敗したときに
「自分は最善を尽くした
わけじゃないから、しょうがない」と
「できなかったこと」を
正しく見せられるかもしれません。

全力を注がなければ
同じように
「全力注いだわけじゃないから」と
自分を正しく見せられるかもしれません。

でもそれは
他人が持つ
「自分に対する評価」を
悪いものにしないことが
目的となってしまっています。

それを目的とする、ということは
他人の評価は
その人の課題ですから、
他人の課題を自分で操作しようと
してしまうことになります。

「自分に対する評価」を
悪いものにしない、といっても
人によってその基準は
それぞれ違いますし、

同じ人でも
状況や環境によって
変わったりします。

他人の課題を
操作しようとすることは
生きるのに役立ちません。

自分が取り組むなら
自分の課題にすることです。

一方で
優秀を使うと
目的は「実現させること」に
なります。

最高の自分で向かうので
やることは「できる」と
思ってやるわけです。

もしやってみて
「思ったのと違った」なら
他の方法を考えたり
誰かの助けを借りたりして
「どうすればできるのか」を
辛抱強く続けていきます。

もし、どうしてもできなければ
それ以外で
同じ価値を得られる方法を
見つけます。

そうして
自分の課題に
自分で取り組むのですから
そこに無理がなく、
たとえ困難を感じても
「乗り越えてみせる」と
真剣に取り組むことができます。


■確認する

優秀の力は
自分の目的を
「実現させること」
すなわち
実際にやり遂げることを
目指すわけです。

しかも、おざなりなものではなく
本気で今の自分の完璧を
目指すわけです。

だから自然と
「確認する」ことが
増えます。

注意深くなると
いろんなところに
気が回りますから
確認することも
多くなるわけです。

例えば
明日の持ち物を用意したら
終わって安心するのではなく
どうしたら「抜け」が
なくなるかを考え、
腹の底から納得できる方法で
確認をします。

「ここまでやって
忘れ物しちゃったら
もうどうしようもない」と
思えるほどに丁寧に確認します。

誰かと一緒にすることなら
自分のことは自分で
確認できますが、

相手のことは相手に
確認しないとわかりません。

相手が答えやすいように
気転を使って確認します。

そうして今の自分でできる
完璧を形にしていくことで、
その先の目的の実現の完成度も
高くなっていくわけです。

優秀は
世界に違いを生み出す力を
持っています。

その力は
今のあなたにも私にも
誰もが持っています。



お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ9年目、常楽でした。



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