自分を弱く見せることで
周囲から特別扱いされます。

特別扱いされると
周囲から助けられたりして
自分に優位な状況となります。

そんな状況を作れる人が
弱いはずありません。



アルフレッド・アドラーは
「人は観客をいつも意識している」
と言っています。

これは自分が
「他人にどう見られたいか」を
いつも気にしている、
ということです。

発言には
「他人にどう見られたいか」の
リクエストが込められています。



例えばこんな感じ。

「自分はもう歳だ。」
→自分は歳のわりには努力してるでしょ?

「自分は忘れっぽい性格」
→忘れっぽいという不利な状況にも負けずに
 自分は努力しているでしょ?

「最近やたらと忙しいんだよ」
→忙しい状況を乗りこなせるよう
 自分は努力しているでしょ?

「なんだかウツっぽいんだよね」
→ウツっぽくなるまで
 自分は努力しているでしょ?


やたらと認めてもらおうとする
幼い子なら、かわいく見えたり
しますけど、

もういい歳した人がしていると
見え方も違ってきますね。



DV・虐待する元配偶者は
私からはとても強者に見えました。

本人は心の底から
「自分は弱い」と信じて
いたようですけどね。



元配偶者は
自分のやりたくないことがあると
なんとかしてやらないで済むように
すごい努力をしてました。

その努力とは
「自分は弱者と示す」でした。

そうすることで
世間を味方につけることが
できていました。



首が痛い。
腰が痛い。
肩が痛い。
頭痛がする。
深爪した。
肌荒れした。
眼精疲労がひどい。

体調不良を訴えると
特別扱いされるため、
よくこの手を使われました。



体調不良なので
家事・育児が「できない」。

「しない」とか
「したくない」じゃなくて
「できない」。


この状況になると

「家事放棄」
「育児放棄」じゃなくて

「家事したくてもできない」
「育児したくてもできない」となり

役所も親も周囲の人々も皆
元配偶者の味方となり、

事実が家事放棄や
育児放棄だとしても、

私が世話をしなければ
私が悪者だと
つるし上げられる状況です。



この状況をいくら説明しても
理解してくれる人は、ゼロ。

自称「専業主婦」の元配偶者は
体調不良なので
基本的に家事はしない。

するのは自分の食べる料理を
作ることと、
自分の洗濯くらい。

私といえば
働いて家計を支え、
自分の面倒をみて
子供の世話をしたり。
一人暮らしに、やることを
追加したような状況。

自宅の環境が悪いことも
私の責任として扱われることが
ほとんどでした。

「奥さんへの接し方が悪いからですよ」
「もっと大切にしてあげなさい」
「もっと話を聞いてあげれば治るよ」
「あなたが暴力しているからそうなるんだ。
 普段の自分をもっと反省すべきだ」

相談すると
全員が元配偶者の肩を持つ人々で、
苦しさが深まるばかりでした。



体調不良なら
私だって
肩こるし、
腰痛いし、
パソコン使うから目は疲れるし、
右手首だって腱鞘炎だし、
寝込む要素はたっぷりあります。

でも、私が放棄すると
どこに行っても
味方をしてくれる人とは
出会いませんでした。



自称「専業主婦」の元配偶者は
私の前では体調不良ですが、
私が不在の場では
よく元気に活動してました。

そして、よく
そこでの楽しい体験を
楽しそうに私に話してくれました。

上手に聞かないと
機嫌が悪くなり、
DV・虐待するので
緊張感を持って聞いてました。



今日は飴のお店に行った。
今日はネットゲームのイベントに行った。
今日はネットゲームで良いことがあった。
今日はなんとかキャラのお店に行った。
今日は〇〇でおいしいもの食べた。
今日はネットオークションで
良い買い物ができた...などなど。

体調不良じゃないの?
家事もできないほど具合が
悪かったんじゃないの?

不思議に思います。

でも、そこは対策済みで
話の最後に
「今日は体調が少し良かったの」
と話しすことで
体調不良は継続、となる。



自宅の状況といえば、

残飯が乗った皿を
そのまま流しに置くので
部屋は腐臭がすごい。

小さなハエが繁殖している。

掃除はしないので
ほこりが部屋にたまり、
子供がよくせきをするので
医者に診てもらったら
「お子さん喘息気味ですよ。
お部屋は掃除してますか?」
と言われてしまうほど。

洗濯物は
洗濯機に入れて放置。
洗濯機を回してもそのまま放置。

長いと3~4日放置するので
洗濯機の中で臭くなる。
なのでそのまま再び洗う。
洗ってまた放置なんかも。

空いてるスキを見つけて
私の洗濯をさせてもらう。

洗濯機の中に入っているものを
勝手にいじると激怒し、
なぜかその後に子供にも
怒りをぶつけるため、
勝手にいじれない。

私の稼ぎで買ってきた食材で
私に食事が出されることは
基本的に、ない。

よくぞここまでやれるものだ。

勝手に片付けると
激怒されることがよくあったため
片付けるのも元配偶者の
状況次第だったのが、辛かった。



自宅の環境が悪いことでも
不機嫌になって怒り爆発させ、
物を壊したり
子供に当たったりする。

片付けさせていただいていると
涙が出てきてしょうがない時も
あったり。



なぜか世間は
体調不良の元配偶者の
味方ばかりでした。

体調不良、最強ですよ。
強すぎます。

そこで
本当に体調不良なんだと
信じて病院へ連れていったことが
あります。



首や腰が痛い、というので
整形外科へ。

3つの病院で診てもらったら
3つすべて
「身体に異常はなく、健康です。
気持ちの問題ですね。」
との診察結果。

精神的なものなら
精神科や心療内科か?と思い
提案してみると
「自分は精神病なんかじゃねーよ!」と
激怒されたので、行かず。

その後は
体調不良について
助けようとすると、激怒する、となり、
体調不良を振りかざして
自分の優位を堅守してました。

体調不良は事実でなくとも
体調不良で得られる便益は
なにがなんでも手放さない感じ。

元配偶者の「自称体調不良」は
最強の免罪符となっていました。



「自分を弱者と示す」ことは
自分が優位になろうとして
話すことが多いです。

なので
自分が話そうとする言葉や
話した言葉を観察していると
自分が「他人にどう見られたいか」も
見えてきます。

そうして自分を知ることで
今から何をしたいのか、も
見えてきます。

そして、
その今から何をしたいのか、が
自分の理想の将来に
役立つかどうかも、
見えてきますね。




お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ7年目、常楽でした。



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