以前にマイクロエース製のED71で動力ユニットのダイキャストが膨張する不具合が発生し、メーカーで無償修理して頂いたことがあります。これを受けて、令和2年から手持ちのマイクロエース製品を毎年4月に定期点検することにしており、今年も春の定期健康診断として4月に実施していました。

 

手持ちのマイクロエース製品で、動力ユニットに無関係な客車・貨車等を除いて、保管棚から取り出しました。それぞれの車両の健康状態を目視点検・走行試験でチェックしていきます。

 

目視点検でボディ・ダイキャストに歪み・膨張などの異常がないかを確認してから、走行試験を行います。なお、昨年6月の健康診断では異常は見当たりませんでした。

走行試験は、R315の小判型エンドレスを使用して、通常速度~高速~低速で、それぞれ時計回り・反時計回りに周回させます。異音なくスムーズに走行するか、ライト類の点灯状態も併せて確認します。今年は、単品,2両セット,車両ケース入のセット製品の順番に健康診断を実施しました。

 

最初は、単品の機関車です。

左側から、①DF90-1・ARC塗装(A8203),②DF90-1・茶色(A8205),③ED71-4・1次型(A0140),④秩父鉄道 デキ200型・グリーン(A2071),⑤秩父鉄道 デキ300型・青(A2075)です。

 

例年は分解せずに目視点検を行うのですが、今年はボディと下回りに分解してダイキャストの状態を確認してみようと、一番最初に①DF90-1・ARC塗装(A8203)の下回りを取り出そうとした際に、不手際から床下にある集電板の保持板だけが外れてしまい、ライトが不点灯になってしまいました。

外れた集電板の保持板を、輪ゴムでボディに縛り付けて走行させるとライトは点灯したので、壊してしまったようです。これでは本末転倒ですので、上下分解をするのは止めにしました。

 

【健診結果】 ①DF90-1・ARC塗装(A8203)はライト不点灯以外には異常なく、他の全ての車両②~⑤も目視点検・走行試験での異常はありませんでした。

 

次は2両セットです。

左側から、⑥DD50-4/5・2次型 茶色 敦賀機関区(A8901),⑦キユニ28 一般色(A0718),⑧キハ38・登場時(A2750),⑨クモユニ82-800・スカ色(A1171)です。

 

【健診結果】 全ての車両⑥~⑨とも、目視点検・走行試験での異常はありませんでした。

 

次は、ブックケース入りのセットの前編です。

左側から、⑩北近畿タンゴ鉄道KTR001型 「タンゴエクスプローラー」 改造後(A-2771),⑪キハ65系 600/1600番台 「エーデル丹後・シュプール」(A-2390),⑫キハ65系 700/1700番台 「エーデル鳥取」(A-2392),⑬智頭急行HOT7000系 特急「スーパーはくと」 1次車・登場時(A-2050)です。動力車は中間車に搭載されており、写真は判り易いように先頭車で代用しています。

 

【健診結果】 頭の白い ⑪「エーデル丹後・シュプール」(A-2390)が、目視確認は問題ないのですが、空転・ギクシャクした走行状態を呈しており、分解修理が必要です。これ以外の車両⑩⑫⑬は目視点検・走行試験とも異常はありませんでした。

 

最後が、ブックケース入りのセットの後編です。

左側から、⑭113系7700番台 西日本40N更新車小浜線色 (A-2693),⑮小田急ロマンスカー3000形(改造後:SSE車)(A-2152) ,⑯371系 特急「あさぎり」(A-1070),⑰伊豆箱根鉄道1100系(A-1065)です。こちらも、動力車は中間車に搭載されており、写真は判り易いように先頭車で代用しています。

 

【健診結果】 全ての車両⑭~⑰は目視点検・走行試験とも異常はありませんでした。

 

【健診総評】 ダイキャストの膨張や崩壊は見当たりませんでしたが、⑪キハ65系の走行不安定の原因が、ダイキャスト不具合に起因しているのか否かは、現時点では判断できません。

なお、点検時に壊してしまった①DF90-1・ARC塗装(A8203)と、走行不安定であった⑪キハ65系 600/1600番台 「エーデル丹後・シュプール」(A-2390)は、日を改めて分解・修理することにします。また、例年点検に加えていた「213系5000番台・登場時」(A-2661)は、T車セットでダイキャストは使用されていないので、健診対象から除外することにしました。

 

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