ブログの投稿を始めたのが2015年で、その頃はKATO製の103系に関する記事を多数投稿していました。

 

KATO製品の103系には、初期に発売された低運転台・非冷房の一般形(改良されて現在の製品はKOKUDENと呼称)と、高運転台タイプで外嵌めサッシ・冷房車の新103系とがあります。今回は前者の一般形で、横浜線の7両編成を組成した車両を更新修繕することにしました。

103系一般形の単品製品で組成した横浜線7両編成です。一寸見は、クーラー搭載車が2両混じっていることの違和感位でしょうか?実はボロボロの車両が混在しているのです。

 

では、左側の車両から順にご覧下さい。

左端は製品のままで未加工状態のクハ103(左側)です。右端は前面の見栄えを改善すべく加工(→こちら)したクハ103(右側)になります。

 

右側の車両には、運行表示幕、行先方向幕、前面窓枠、テールライトに色挿し、先頭台車のカプラー部を切断して新103系用の新形ダミーカプラを装着すると共に、屋根上に信号炎管を追加しています。横浜線の看板は、マグネットにより脱着可能としてあります。左側の未施工車両にも、右側と同等レベルの加工を施すことにします。

 

左から2番目のモハ102です。オレンジ色の製品を色を落とさずにGMスプレーで重ねて塗装した(理由は後述します)塗替品で、車番はGM製インレタを使用していますが、かなり昔の製品で文字サイズが大きいので、この部分は最近の文字が小さくなったインレタでやり直したいと思います。

 

左から3番目はモハ103でなくクモハ103が紛れ込んでいます。ASSYパーツのボディを購入して、動力ユニット装着したものです。

 

左から4番目はサハ103ですが、状態が最悪の車両になります。中古品を購入し、オーバーホールの為に屋根板を外そうとした際に貫通ドアを破壊(→こちら)してしまいました。他にも多数の傷がありました。

 

屋根板は外せたのですが、車体素材の劣化が著しく、妻面の雨樋部分は欠損し、左側面の客室窓の中桟を含めて上から下まで破断してしまいました。まさにボロボロと崩壊すると言った状況でした。

 

左側面の客用ドア部分も完璧にクラッシュしました。破片を拾い集めて接着はしてありますが、まさしく事故車両になってしまいました。これは廃車にするか、車体の載せ替えしかなさそうです。

 

左から5番目はモハ102ですが、GM製の車体が一体成形された外嵌め式ユニットサッシの冷房車を紛れ込ませています。

 

この車両は特に問題はないのですが、窓形状が異なり非冷房編成にはクーラーも目立つので、非冷房車に差替えることにします。

 

左から6番目はモハ103です。隣のGM製モハ102が冷房車であり、この車両にもGM製のAU75形クーラーを搭載しています。元々は、この車両が動力車でしたが、旧型動力ユニットで調子が悪くなり、切り継ぎ加工した床板に交換してT車化(→こちら)してあります。この車両は曰く付きで、塗色をオレンジ色からウグイス色に塗り替える際にプラシンナーに浸けておいたところ、車体が破断する事故を最初に経験しました。

 

2箇所の客用ドア部分で、車体の上から下まで破断してしまい、接着剤で復元してあります。以降、一般形103系を塗り替える際には、元の塗装を落とさずに新たな色を塗り重ねるようにしています。IPA(イソプロピルアルコール)で塗膜を剥離する方法もありますが、他社製のボデイで細かい亀裂が多数入ったこともあり、IPA浸けも避けています。

 

 

この通り、かなり悲惨な車両があり代替え車両を以前から調達してきました。

代替え車両の3両です。左側から、カプラーのみ欠品のモハ102、次は台車なしのサハ103、最後がパンタと下回りがないモハ103です。何れもスカイブルー色で、この色との混色編成も実際には存在したようですが、ウグイス色に塗替えることにします。

 

GM製のモハ102(6番目)の置き換えは、このモハ102にカプラーを追加して対応します。ただ、屋根板にはJR西日本タイプの分散形クーラーを取り付けた接着剤の痕跡が残っており、これの除去作業も必要です。

 

車体がボロボロのサハ103(4番目)は、台車だけ再利用することにして置き換えます。

 

動力車にしているクモハ103(5番目)は、動力車仕様のモハ103に置き換えますが、車体側の動力ユニットの取付構造が異なります。

 

比較的新しいASSYパーツの車体を使用したクモハ103(左)は新形動力ユニット、モハ103(右)は古い製品のため旧形動力ユニットが対応しています。そこで、不調の旧形動力ユニットを修理する必要があります。

 

方向付けが出来ましたので、更新作業に着手します。(続く)

 

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