KATO製の24系旧製品に関するお話を4回連続でアップしました。最後にこれらの車両(品番:5021~5025,5039~5041等)の分解方法と再組立時の留意点を説明します。
 

イメージ 1

一般的なオハネ25(品番:5022)を題材に説明します。オハネフ25(品番:5021)に固有の箇所で分解し難い箇所や、カニ24との違いは別途説明します。

分解するには、次の手順で進めて下さい。

① 必ず最初に貫通ホロを外す(これがポイントです)

イメージ 3

他の製品と大きく異なるのは、「貫通ホロの固定用突起」が、下部では床板の両端(カプラーのある箇所)が抜け落ちて垂れ下がらないように、また上部では屋根板の両端が捲れ上がらないように、それぞれストッパーの役割を兼ねているからです。この車両のホロの爪位置は、写真の通り、上部・下部のそれぞれ中央にあります。

 

イメージ 2

先に下部から外します。車両を裏返しにして、先端の小さなマイナスドライバーで車体内側に突き出している貫通ホロの突起を押しながらホロ下部を車体から抜き出します。

 

イメージ 4

次に上部を外します。ホロを指で摘まみ軽く引っぱって車体とホロ上部の間に少し隙間を作り、ホロ上部の中央(上部固定爪のある位置)をマイナスドライバーで押すと外れます。ホロを指で強引に引っぱっても外れますが、屋根内部にある固定爪を受ける箇所が曲がってしまうことがあります。同様にして車掌室側の貫通ホロも忘れずに外して下さい。

 

イメージ 20

屋根内部にあるホロの固定爪を受ける箇所とは、この2本の爪です。


② 屋根板を外す

イメージ 5
屋根板を外してからの構造を先に説明します。屋根板は、車両側面側で片側3箇所に固定爪(屋根板下辺に開いた穴の下部にある凸突起)が、窓ガラス上部の楕円形の固定穴(数字522の右側)に嵌まり込む構造になっています。


構造をご理解いただいたところで屋根板を外していきます。

イメージ 6

車体中央付近(車番表示のある辺り)で、左手親指により車体下部を強く押して車体上部が外側に反るようにします。右手親指の爪で車体側板と屋根板の間に隙間を作り、爪を屋根板の下に潜り込ませて引っぱると、カパッと屋根板が外れます。(クーラー側面を押して外す方法もありますが、後ほどオハネフ25の分解の項で説明)右手親指の爪の左側(車体の側表示灯付近)で屋根板が傷ついたように見えるところが固定爪の箇所です。

 

 

③ 窓ガラスを外す

イメージ 7

最初に、通路側窓のトイレ側から、車体に嵌めこまれた窓ガラスを爪で内側に外し、全体に亘って外します。

 

イメージ 8

デッキ側では、仕切り壁を表現した箇所との隙間が少なく、写真程度に外れておれば大丈夫です。

 

イメージ 9

窓ガラスは、まだ下部で黒色の床板爪(片側面で2箇所)と勘合しており、車体から抜き出すことができません。

 

イメージ 10

 

イメージ 11

次にトイレ側に戻り、窓ガラスの上辺を摘まんでガラスの下辺が車内側に傾くように、ガラス上辺を車体側に押しながら引き上げると、1箇所の床板爪が外れて窓のトイレ側が持ち上がります。

 

イメージ 12
更にデッキ側に戻ながら、もう1箇所の床板固定爪を外します。この時点で黒色の床板(下回り)も同時に抜け、作業がしやすくなりました。 デッキ窓下辺を外側から軽く押すと、デッキ窓が内部に完全に抜けます。
 
イメージ 13

スッと窓ガラスを抜くことができました。

 

イメージ 14

次に寝台側の窓を外します。寝台仕切りが窓ガラスに近接して隙間が少ないですが、既に床板がなく固定爪の処置がないため作業は簡単です。

 

イメージ 15

通路側と同様にして、洗面所側から外していきます。

 

イメージ 16

次にデッキ側を外します。デッキ仕切り板は、車体との隙間が通路側より広く、扉とも離れているので、通路側よりも簡単に外すことができます。

 

イメージ 17

寝台側の窓ガラスを抜き出すことができました。


 

④ 室内パーツを外す

イメージ 18

クリーム色の室内パーツは指で摘まんで引き上げるだけです。これで分解が終了しました。

 

イメージ 19

床板のデッキ部分に丸穴が開いています。オハネフ25のテールサインの画像を変換する際に専用ドライバーを挿すための穴で、オハネ25の床板はオハネフ25の床板を共用しているため、オハネ25には不要な穴があるのです。オロネ25も同じ床板を共用しています。なお、室内パーツは何れも別の物が使用されています。


説明が長くなりました。再組立や関連車両の分解説明は別途アップすることにします。

分解・組立に際しましては慎重な作業とある程度の経験が必要です。思わぬ破損などが起こる可能性もございますので、分解・加工・組立は自己責任でお願いいたします。

 

【関連記事】

 KATO 24系旧製品の分解・再組立の手順(3)

 KATO 24系旧製品の分解・再組立の手順(2)

 KATO 24系旧製品の分解・再組立の手順(1)