オノ・ヨーコ「私の窓から」 心と体と宇宙をつなぐインストラクション | パーソナルセラピスト 小松ゆり子のブログ 心と身体、世界をつなぐ〜Touch for World〜

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マドンナのライブの前日。


東京都現代美術館でやっているオノ・ヨーコの展示にギリギリで滑り込みました。




オノ・ヨーコが好き。


というのは、なんだか鼻っ柱が強いカルチャー系女子のレッテルをビタンと貼られるような気がしてあんまり声高に言いたい感じもしない(笑)



御年なんと82歳。でも谷間は絶対見せる派!(笑)



しかも、現代美術とやらはサッパリわからない…といつも思いながらもなぜか展覧会に足を運んでみたりする、にわかアート鑑賞者なもので、「果たしてわたしは「好き」と言い切れるほど何かをわかっているのだろうか…」と、自問自答したりもする。



それでも、オノ・ヨーコの発信する何かに触れるとハッとすることが多いのは確かで。


こんな私にすら何かを啓発するというのは、やっぱりスゴイんだなぁ~と思う次第。




夫であったジョン・レノンは「Imagine」という名曲を遺していますが…ヨーコはまさに「イメージを想起させる力」が尋常じゃない。



例えば、著作の「グレープフルーツ」に代表される、言葉によるインストラクション(指示)。



“Imagine one thousand suns in the sky at the same time.
Let them shine for one hour.
Then, let them gradually melt into the sky.
Make one tunafish sandwich and eat.”


「想像しなさい。千の太陽がいっぺんに空にあるところを。一時間かがやかせなさい。それから少しずつ太陽たちを空へ溶けこませなさい。ツナ・サンドウィッチをひとつ作り食べなさい。」




これを読んで以来、私の中でツナ・サンドウィッチがとても特別な存在になり、食べる時には頭の中でオレンジ色の光が溶けていくような気がするのです。




イメージに一番近い、いつか行ったモロッコの砂漠の中の湖に映える夕陽。


他にも「地球の回る音を聴きなさい」など、一瞬にしてイメージを喚起させるものばかり。


まるで「レモン」と言われたらすぐに口腔内がキュンとして唾液がにじむように、言葉を目にした瞬間に別次元の視点になるような感覚。





今回の展示「YOKO ONO:FROM MY WINDOW」も、頭の中に様々な光景を想起させ、そして体感させる作品がたくさんありました。


そして、私が携わっている「身体」に関わるような展示もたくさん。




撮影が可能だった、「We Are All Water」


水がたたえられた器。その前にネームプレートが。


アンディ・ウォーホル


イサドラ・ダンカン


ネルソン・マンデラ



フリーダ・カーロ





そして、アドルフ・ヒトラー。


ジョージ・ブッシュもあったのだけれど、写真がボヤけてしまっていました。



他にもジミー・ヘンドリックス、ジョージア・オキーフ…たくさんの世に名を残した人たちの名前を冠した水。


そしてたくさんの水が入っていない器。



身体の60%は水分なので、私たちひとりひとりはある意味その水をたたえた水袋のようなものかもしれません。


水自体はピュアで普遍的ななものだけれど、それを包み、名前をつけた時に、「個」が生まれる。




「Bag Peace」


黒い袋がおいてあり、「袋を頭からかぶって日常の行為をしなさい」というインストラクション。


袋の中から見た光景。


そして、外側から。


ちなみに、この袋の中にいる2人は明らかにチューしてました(笑)いい日常だなぁ。




ベンチに座った人同士で身体を触れ合うように「Touch Each Other」というインストラクションがある「Touch Piece」というのもありました。


「触れる」ということがとても重要に捉えられているのがちょっと嬉しい。




ホールの壁面に11個の文字が。


「PEACE」「IMAGINE」などおなじみの言葉と共に…




こちらにも「TOUCH」。



「 FEEL」。


「BREATH」。



どれもセラピーを行う上で欠かせない言葉たち。



「OPEN」外に対して開いていること。


「WATER」常に体内外の水を意識すること。



そして、時には「FORGET」忘れてしまうことも、必要なこと。





今回の展示ではヨーコがただ座って服を切り刻まれる「CUT PEACE」の映像も見ることができました。



時に遠慮がちに、時に暴力的なほどに、服を切り刻まれていく間…目に少し心の動きは現れるけれど、顎を上げてキリリとした気丈な表情を保っているヨーコ。



そうかと思えば、いくつかの伝説的な写真で見られるように、ジョンに身を委ねている時には少女のような無防備な姿を見せたり。


いわゆるギャップ萌え!?(笑)



そんな可憐さを閉じ込めた感のある、友人のイラストレーターYu Nagaba氏 の展示で購入したジョン・とヨーコをモチーフにした原画。


これ、めっちゃ好き。

最近、Yu Nagaba氏が大ブレイク中につき、いつか大きな展覧会で貸し出すことになるのではないかと(笑)楽しみにしていたりする。




ちなみに2009年の来日時には、国際フォーラムでやったPlastic Ono Band のライブにも足を運んだことがあります。


小山田圭吾、細野晴臣、本田ゆか、そしてもちろん息子のショーン・レノンという超絶メンツによる超絶クールな音源にのる…



宇宙に届かんとするヨーコ様の謎の雄叫び!!(笑)に度肝を抜かれ。



全員の集中力が高まりきって目線を合わせ「さぁ行くぞ!」の瞬間に、「あっ!この曲はジョンとね~」と思い出話が始まる、次の曲への流れを突然ぶった切る黒柳徹子のようなトーク(笑)に驚愕し。



ダンス?!というか舞台に膝まづいて前進する不思議な動きをみた時には、「放浪記」の森光子さんのでんぐり返しを生で見ているような(笑)謎の感動を覚え。


(以上、すべて褒め言葉です・笑)



ライブとしての評価がどうのという次元を超えて…。


それはそれは、ただただオノ・ヨーコという銀河系の渦に巻き込まれるような体験でした。


オノ・ヨーコのボーカルに関してはネガティブな意見もあるようなのだけど、たぶん「ライブ」として見るものではないのだと思う(笑)


宇宙とつながってる何か、を見る感じ。




その辺は本当にマドンナとの共通項であり。


きっとそれぞれが別の銀河系の女帝なのでしょう(笑)




「未完成の絵画とオブジェ」というヨーコの個展に足を運んだ時、脚立を上って虫眼鏡で天井に書いてある言葉を覗き込んだところにあったのが…


「YES」の文字。(この写真は今回の展示で見つけたYES)

「その言葉に心が温まり、YESの一文字に救われた」と感じたジョンがヨーコと恋に落ちたというのは有名な話。

すべてを肯定する「YES」の力。



しかし、こうして書き連ねてみると、やっぱり十分オノ・ヨーコ好きかもですね。


別に強い女フェチではないんだけどな~(笑)



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