人工内耳の日を記念したイベントに参加しました

参加されたみなさま、おつかれさまでした。




大沼直紀先生の講演は、人工内耳と音楽。

先生ご自身の体験談からスタートした話は、ベルがでてきたり、ヘザーホワイトストーンさんというミスアメリカの難聴者がでてきたり、、、

どこに着地点があるのかと聞いていましたが、ちゃんと最後はストーンと落ちました。



うまく歌えないのは、健聴者のように聞こえていないから。

聴野(音として聞こえる範囲や大きさ)に入ってくる音がその人の音楽になる。

健聴者の聴野に比べて人工内耳装用者の聴野は狭く、同じように聞こえない。同じように歌えないもの。

その人その人の聴野の中で音楽を楽しむことが大切なんだと。



この話を聞いて、自分の聴野の中に響く音を頼りに歌ったり踊ったり耳を傾けたりすることができるってそれだけで素晴らしいなと思えて、ずっと気持ちの中にあった息子の音楽に対する見えないハードルがすっと下がりました。

これから学校の音楽の授業についていくために歌や楽器の練習を必死にするよりも、将来にわたって音楽が好きだと思えるように過ごしていく方が大切な支えになるのかな…

息子はよく鼻歌をしていたり、お風呂で大声で歌っています

音痴すぎて、きっと近所に響いているし、もっと声は小さくって言ってしまうこともあったのですが、ダメですね。気持ちよく歌わせてあげようと思いました。

大沼先生は、難聴者が集まって、思う存分歌う会なんかがあると、盛り上がると思いますよとおっしゃっていました。その通りかもしれません




また、手話、口話といったコミュニケーションツールに関係なく、人には音を受容する権利があり、聴覚は人としての感性を支えるのになくてはならない感覚だという話を分かりやすく説明してくださいました。

とかく、見ることはサポートしやすいけれど、聞くことは関心が薄くなりがちだともおっしゃっていて、いろいろと心に響きました。

博識で穏やかなお人柄が感じられる講演でした。





この日私は人工内耳を装用する子の保護者として体験発表させていただきました。

いざまとめようと思うと、忘れてしまったことも既に多く

振り返るのは結構大変でした。

拙いブログですが続けていると記録にはなるもので、思い出すのに助けられました。



発表は20分くらいでまとめてほしいと言われていたのですが、20分も話すことなんてあるのか…と不安ながらはじめたら、これがまた6000字以内にまとめることの方が難しくて、スピーチは1分300文字が目安だとネットにあり笑
意外な誤算でした。

仕方なく削ってまとめましたが、一つ一つの話があっさりにまとまっちゃって、難聴療育を知らない人からしたら分かりにくい話になってしまったように感じました。反省点です。



それでも発表後に成人装用者の方から涙が出ましたと感想をうかがい、お受けして良かったと思いました。

話しきれなかったことはまたブログかどこかでまとめられたらと思っています。



最後に、今回ブログで勉強会があるのを知って来ましたと言ってくださる方もいて、お会いできてとても嬉しかったです
本当にありがとうございました