1:二十二難「是動」と「所生病」を考える  | ゆらら治療室だより

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はりきゅう治療室ゆららは稲毛海岸にある女性のための鍼灸治療室です。

 難経を繰り返し読むごとに、つくづくこんなに深く真理を追究している書物はないと感じます。

 後漢時代の人物と思われる著者は、おそらく初めから後世に伝えていく意思を持って臨み、どうしたら正しくすべてを伝えることができるか熟慮し、使う言葉を巧みに選び、医術的にも理論的にも文章力にも長けている人だったに違いないと思わせます。

 22難には是動と所生病について書かれていますが残念ながらきちんと理解出来ていません。

 世間では重要視されている言葉にもかかわらず細かい病症ばかりにとらわれて本質を捉えられていないもどかしさを感じます。

 難経の性質上、診断に使用されるわけではないし即治療経絡として選び取ることもありません。

 そもそも脈について説明されている1~21難と、23難以降の経絡について書かれている数難との間に置かれている理由は何なのか・・・。

 しかも22難以降に是動と所生病という言葉すら出てくることはなく、単発、単独的な難の印象さえ受けてしまいます。

 霊枢とは微妙に違う(矛盾はない)と思われる22難では私たちに一体何を伝えようとしているのか今回の機会にどうしても知りたい!!