今季のインフルエンザワクチン | ゆら小児科クリニック院長のブログ

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神戸市東灘区御影にある小児科・アレルギー科の”ゆら小児科クリニック”です。
アレルギー外来・予防接種外来・乳児健診外来・食物経口負荷試験外来があり、ネットによる予約システムを導入しています。

ブログの更新を怠っていたら、急に涼しくなってきました。

 

お盆前までは子どものコロナ感染は、大人の感染拡大はどこ吹く風でしたが急に状況が一変しましたアセアセ

 

 

しかし、確かに子どもの感染は増えましたが、まだ大多数は家族内感染です(神戸市の調査では70%が家庭内感染)。まずは子育て世代の保護者の方、子どもと接する園や学校の先生方が感染予防とワクチン接種をしていただくことが重要です。

 

 

さて、インフルエンザ予防接種を例年であればそろそろ予約を開始する時期です。

 

神戸市の助成も10月1日から開始されます。

 

しかし、メーカーからのワクチン供給が遅れており10月にどの程度の本数がクリニックに入ってくるか予想できない状況です。新型コロナウイルスの流行に伴うワクチン製造用資材の世界的な不足が原因です。

 

 

この状況で予約を開始すると、予約して頂いたのにワクチンが無いということになりかねません。

 

もう少し状況を見て、9月19〜25日ごろには予約を開始、十分なワクチンを確保して10月16日から接種を開始したいと考えています。

 

あくまで供給の開始が遅れているだけで、全体としてワクチンが不足することは無い見込みです。年内にインフルエンザが流行する可能性は低いと推測するので、11月〜12月に1回目、12月〜1月に2回目を接種していただければ十分であると考えています。

 

 

 

インフルエンザは流行するのか?

 

昨年はインフルエンザの流行が皆無で、当院では1人も診ませんでした。これは1999年に現在の方法でインフルエンザ感染者数の統計を取り始めてから初めてのことだそうです。

 

 

今年はどうなのか?


正直、わかりません。

 

 

新型コロナウイルス流行中の昨年は、インフルエンザ以外でも季節で流行る子どもの感染症(手足口病などの夏風邪、RSウイルスなど)が全くと言っていいほどありませんでした。

 

しかし、新型コロナウイルスの遺伝子変異株が増えた頃から、急に子どもの感染症が流行しました。

 

例えば、秋頃から流行が始まり初春まで続くRSウイルスが今年は初春から流行が始まり7月終わり頃まで続きました。昨年に流行しなかったためか、本来は軽症であるはずの4〜5歳の年長児も症状の強い子が多かったです。

 

また手足口病やヘルパンギーナなどの夏風邪が、8月終わり頃から急に流行してきました。

 

 

インフルエンザも昨年に流行せずみんなの抵抗力が落ちている可能性があり、今年も流行らないね〜と油断していたら、急に流行する可能性があります。

 

新型コロナウイルスの影響が他のウイルスの流行に与える影響は想像がつかない状況で、何が起こっても不思議ではありません。

 

インフルエンザワクチンは接種しなくてもいいかなぁと思わず、今年もしっかり接種してください。

 

 

なお今年のインフルエンザ予防接種は、子どものコロナ感染が増えている状況を考慮し、土曜日のインフルエンザ予防接種外来でのみ行い診察時間内には行いません(ただし他のワクチンとの同時接種は診察時間内や通常の予防接種外来で行います)。午前診の終了後に院内の消毒と換気を行い、昨年のように入り口〜接種〜出口を一方通行として密にならない配慮をするなど、万全の感染対策を施します。

 

園や学校の終わりに接種に来れないのは不便かもしれませんが、感染対策の一環ですのでご理解ください。