HAJIME(ハジメ)米田肇シェフの世界 In 大阪・江戸堀 | 1級フードアナリスト ユピロ菌の迷える子羊達へ

1級フードアナリスト ユピロ菌の迷える子羊達へ

悩んでいたときに救ってくれた言葉や料理をおすそ分け。仏教に自分で掛けた首輪は自分でしか外せないという言葉がある。悩みを解決してくれるのは宗教でも他人でもない。自分自身でしか解決できない。

 
 
 
 
 
 
或るきっかけで
 
10年間暮した大阪に
 
急遽行くことになりました
 
滞在できる時間は
 
ほぼ48時間の2泊3日
 
そうなると
 
ずっとかねてから行きたかった
 
お店(レストラン等)に伺いたいという
 
強い気持ちがムクムクと
 
こみ上げてきました
 
今回の関西旅行は
 
貯金を下ろして
 
たぶん僕の人生の中で
 
1番の食に関する散財となりましたが
 
それに見合う
 
素晴らしい一生の思い出になるものでした
 
ということで
 
昨秋のこと
 
或る日の金曜日午後から休みを頂いて
 
飛行機で札幌から大阪・伊丹空港へ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今回の関西旅行
 
完全にかねてからの
 
念願のお店にのみ伺うという
 
僕の夢を叶えるための旅行となったのですが
 
まず大阪・伊丹空港から直行したのは
 
 
米田肇シェフ
 
2008年5月大阪・江戸堀に誕生させた
 
フレンチレストランです
 
そして驚くことに
 
開店から1年5ヶ月という短期間で
 
ミシュラン史上“世界最速”で
 
三ツ星を獲得したことで一躍
 
食の世界では知らない人がいないという
 
レストランとなりました
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
米田肇シェフの経歴は
 
料理界において面白い
 
大阪府枚方市出身
 
近畿大学理工学部電子工学科卒という
 
所謂理系の技術屋さん
 
卒業後2年間はエンジニアとして
 
一般企業に就職します
 
その後
 
大阪あべの辻調理専門カレッジに入学
 
そう聞くと
 
何で急に技術屋さんを辞めて
 
料理の世界に入ったの?となるのですが
 
実はもう10代の頃から料理人になると決めていたそうです
 
調理師専門学校に進学したいとご両親に伝えると
 
反対されたのでしょうか
 
「学費はだせない」と云われたそうです
 
料理人の世界は厳しいですからね
 
多くのライバルの料理人がいるなかで
 
自分のお店をもてるのは一握りのことだし
 
そのお店を維持していくのは
 
もっと困難なこと
 
ご両親が反対するのも或る意味
 
親として当然のことかもしれません
 
そのため近畿大学に進学
 
そして就職して
 
自分で調理師専門学校に通うための
 
学費を貯めたのだそうです
 
ご本人がどう思われているかは判りませんが
 
この6年間があるから
 
今の米田肇シェフの料理があるのだと思います
 
大阪あべの辻調理専門カレッジ卒業後
 

神戸のフレンチレストランなどで修行

 

2002年に仏国へ渡ります

 

仏国では

 

ロワール地方二つ星レストラン「ベルナール・ロヴァン」

 

「オ・ランデヴー・デ・ペッシュー」で

 

それぞれ1年ほど働いたのちに日本に帰国

 

2005年には

 

北海道洞爺湖ウインザーホテル

 

「ミッシェル・ブラス トーヤジャポン」の

 

パートシェフを1年半務めた後に

 

いよいよオーナーシェフとして

 

2008年に

 

「Hajime RESTAURANTGASTRONOMIQUE OSAKA JAPON」を

 

オープンさせ僅か1年5ヶ月でミシュラン史上最短で三ツ星を獲得するのです

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
さて夢にまでみたお料理を頂きます
 
でも残念ながら写真はないんです
 
お店の意向で写真を撮ることはNGなんです
 
米田肇シェフのお料理は
 
まさにガストロノミー
 
シェフの世界観が料理に表現されていて
 
料理の一つ一つが絵画を観ているように美しいので
 
本当にお見せ出来ないのは残念
 
でも今までも何軒かのレストランで経験しているし
 
それぞれのシェフの考えを尊重したいなぁといつも思っていますし
 
それも料理の一部だと僕は考えています
 
料理は舌で感じるものは約2割弱
 
どんな気持ちで、誰と食事するか
 
料理の香り、色彩、様々要因
 
そして料理人の料理に対する想いや愛情が
 
その料理の美味しさだと僕は思っています
 
 
 
 
 
 
 
 
 
僕はFacebookでは
 
基本的に会社関係、仕事関係の知り合いとは繋がらない
 
繋がるのは学生時代の友人、フードアナリスト仲間
 
一緒に食事をさせて頂いた方、伺ったことのあるお店の料理人(シェフ)のみ
 
お会いしたことのない方で繋がっているのは十数名程度でしょうか
 
実はその中の一人に米田肇シェフがいました
 
米田肇シェフのFacebookページに投稿されている記事をみていると
 
料理人としてだけではなく
 
人として物事に取り組む姿勢などに凄く共感して
 
そしていつも氣付きを与えてくれるのです
 
それに感銘してFacebook友達として繋がって頂きました
 
以来どうしても米田肇シェフのお料理を食べてみたくて
 
漸くこの日に念願が叶ったのでした
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この日のメニューだけ紹介させて頂きますネ テーマ(食材)
 
 
mori 森
forest
湖月
 
(コンソメ/セップ茸)
 
seimei 生命
life
小さな生命
 
(鰻/クレソン/タマメ/カズノコ)
 
iso 磯
rocky coast
海の森
 
(牡蠣/キュウリ/ヨーグルト/昆布/ムール貝/らっきょう
 赤じそ/ウニ/ブロッコリー/アニス)
 
kawa 川
river
土に戻り、そして生まれる
 
(サーモン/イクラ/八丁味噌/マンゴー/プチオゼイユ/りんご)
 
 
そして米田肇シェフのスペシャリテ
 
 
chikyu 地球
planet earth
自然への敬意、地球の循環、ミネラルの表現
山に雨が降り注ぎ、そのひとつひとつが雫になり、葉を伝い、地表に落ち、様々な地層を通り、
力を抱え、森の中で川の一滴として誕生します
その一滴一滴が渓流をつくり、川になり海へと繋がります
そして、海で雲がつくられ、雨を降らします
地球はこの循環の上に成り立っています
大地の力を吸収するのは野菜 大地に根を生やす植物が必要な成分を吸収し、その残りのミネラルが
川から海へと流れていきます。海でミネラルと出会うのは貝
大地と海とのミネラルを合わせたこの一皿は、
私たちも循環という自然の摂理の一部であるということを感じさせ、
地球から人へのメッセージのような氣がします
 
(ほうれん草/姫人参/ター菜/コールラビ/茄子/蕎麦
 小松菜/マーブルビーツ/黄ズッキーニ/白菜/アスパラ/カリフラワー/紅芯大根/蕪
 きぬさや/ごぼう/キャベツ/蓮根/金美人参/トマト/ビーツ/キュウリ/レンズ豆/空豆
 オクラ/ニンニクの芽/姫大根/芽キャベツ/島らっきょ/ラディッシュ/むかご/子芋/アボカド
 サラダ菜/ユリ根/青芯大根/黒人参/カボチャ/パプリカ/みょうが/大根/リンゴ/セリ
 グラパラリーフ/ブロッコリー/レッドマスタード水菜/セルバチコ/黒大根/モヤシ/バターナッツ
 レッドチョイ/水菜/タンデリオン/イタリアンパセリ/ミント/アマランサス/白インゲン
 モロッコインゲン/エストラゴン/クレソン/デトロイト/ディル/トレビス/黒オリーブ
 ノワゼット/さつまいも/ごま/オゼイユ/ビオラ/食用菊/黄ゆず/豆苗/メジソ/ししとう
 小豆/アキシマササゲ/ルッコラ/ブロッコリースプラウト/とんぶり/紅くるり大根
 ケール/アルファルファ)
 
 
 
 
 
 
 
 
umi 海
sea
満ちる
つながり
 
(ノドグロ/コリアンダー/茄子/青海苔/つる豆苗)
(手長海老/生ハム/うずら卵/蝦蛄/スッポン)
 
 
hakai to douka 破壊と同化
destruction and assimilation
食べるとは
 
(フォアグラ/ハシバミ/カボチャ/黒胡椒)
 
 
kibou 希望≪生命と大地の芽吹き≫
hope
大地
野原
 
(松)
(峠下牛/カボチャ/ビーツ/パースニップ/抹茶/マリーゴールド)
(阿波尾鶏/黒ニンニク/カシス/セルバチコ)
(牛乳/オリーブオイル/花粉/黄人参)
 
 
syukaku 収穫
harvest
飽き満ちる
 
(栗/洋梨/椿の葉/炭)
 
 
ai 愛
love
地球に広がる
 
(苺/フランボワーズ/サブレ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
お料理はとても美味しくて
 
唸りっぱなし
 
カマチ陶舗などの素晴らしい器に
 
本当に絵画のように美しく
 
料理が盛り付けられる
 
その盛り付けはミリ単位
 
計算しつくされている
 
これは理系出身だからこその料理だと思う
 
数字に強い者が此の世を制すというけれど
 
料理の世界も数字に強いものが制すという感じ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そしてホスピタリティも素晴らしいレストランでした
 
一緒に伺った仲間の一人が
 
実は体調を崩してしまい
 
食欲もままならず
 
そうすると
 
ブランケットを用意してくださったり
 
温かい飲み物を用意してくださったり
 
心遣いも完璧でした
 
現実を暫し忘れられる
 
非日常感
 
唸るほどに美しく美味しい料理
 
そして感動の空間とホスピタリティを堪能しました
 
できることなら定期的に通いたい
 
素晴らしいレストランでした
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
レストランから
 
住まいに戻ってからも
 
余韻を楽しむことができました
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
お土産の
 
<紅茶ジャム>
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
保存料・着色料不使用
 
新鮮な茶葉の香りが素敵~
 
お土産の赤い袋
 
包装の袋
 
商品のラベル
 
やっぱり
 
めちゃめちゃセンスが良いですよネ
 
米田肇シェフは
 
フランスで絵の個展を開いたほどの
 
絵の実力はプロ級なのだそうです
 
そういうセンスが随所に輝りますネ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
フランスパンに
 
1枚は紅茶ジャムをそのまま縫って
 
もう1枚はバターを塗って更に紅茶ジャムを
 
甘いけど紅茶の風味が凄くいい
 
美味しい
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マカロンも
 
美味しかったです
 
すごく嬉しい旅のスタートでした