不妊治療の前に肝と腎もうたがってみてください。②
前回の肝のつづきです。
肝というものが「疏泄を主る」ということを書きました。
のびの~びと体じゅうをかけめぐらせたいわけです。
気も血も水も!
あれ?気?と思った方は「気です。・・・」
「精気神学説です。人間のなりたちのこと。」
「気にもいろいろあるけれど・・・」
「全てのものは気から出来ている」
をみてください。
肝は他の臓器との関係も強いということがわかります。
特に脾胃との関係です。
脾を清らかなものを上昇させる昇清作用。
胃は不純物や混ざりものを下に押し流す降濁作用。
(脾も西洋医学での脾臓ととらえてしまうのではありませんが
脾臓はリンパや血液系の器官で、血液をろ過し、古くなった赤血球を
破壊するほか、リンパ球を生産しています)
肝ののびの~びさせる疏泄機能は
脾胃の気の昇降を助けるので、肝の異常は、脾胃の動きにも影響を与えます。
何が起きる?
めまい、ふらつき、倦怠感、胃が重い、
そして吸収の流れが押し戻されて、下痢になります。
肝の上昇の気が胃に悪さをすると、降濁するべき物が降りないから、
便秘や服満感を生じ、さらに
肝気が胃気を押し上げると、むかむか、ゲップ、嘔吐といった症状に
 
つながるわけです。
肝の機能がうまく働いている時には、
感情ものびやか。精神が、ゆったりした状態で情緒が安定し、
気がスムースに流れ、気持ちが晴れ晴れし、精神状態も快適な状態です。
しかし
肝の疎泄機能が減退すると、肝気がうっ結し、抑うつ状態になります。
うつ症には、中医学では、疎肝という肝の機能を調整する方剤を用います。
肝気が亢奮すれば、怒り易くなり、失眠多夢などの症状が出現します。
過度の精神刺激(例えばむちゃくちゃ怒ったり、極度の抑うつ)は、
肝の疎泄を障害するので うつの患者さんたちに便秘や下痢、睡眠障害が
多いのもうなずけますよね。 
ナイナイの〇村さん、よくTVで
「漢方効くよ~」といってらっしゃいましたね。肝をまず、診るわけです。
「七情のと臓器との関係 肝 」 
大事な血については次に。