弩 | yunnkji1789のブログ

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芥川の羅生門には「弩(いしゆみ)」という例えがでてくる。「弩」は本当は「ど」と読む。
いわゆるクロスボー、つまり機械仕掛けの弓のことを言う、たいして「いしゆみ」は「石弓」と書いて、所謂「投石機」のことを言う。
日本ではこの、二つが混同されてしまっている、なぜ混同されたのかというと、日本では二つとも忘れ去られてしまいぶっちゃけどっちがどっちでもよかったからだ。ではなぜこの二つが日本では忘れ去られたのか、それは、日本には平安時代以降、「国軍」が存在しなかったからだ。
それまで日本にも「軍団」という組織があった。しかしあまりにも国民の負担が酷く、桓武天皇が廃止してしまう。
徴兵された国軍は兵隊を量産しなければいけないから、機械仕掛けの武器は重宝したはずだが、日本は違ったのだ。軍団が廃止された後、農民や地主は自分たちで土地を守るため武装し始める。
司馬遼太郎は武士を「武装農民」と読んだが、的を射ている。
やがて家ごとに喧嘩の仕方を研究し始め、後の「武道」に発展していく。
和弓というのは正直かなり射つのが難しい。
かなりの熟練がいる。
他には日本では暫く姿を消していた武器に「槍」がある。
日本では薙刀が一般的で、長い棒の先に剣をつける発想がなかった。
そもそも槍という武器は、集団で密集して戦うことを前提にした武器で、弩と同じ、兵士量産のための武器である。
戦国時代には主力として重宝されるが、足軽持つ長槍は、鞭のように叩きつけるように使っていたとわかって来ている。
日本刀、和弓、薙刀、今でも武道として重んじられているこれらの武器はすべて少数精鋭同士の戦いを前提にしたものである。