例えば小数点以下を四捨五入する場合、
0.5 は 1 に
2.2 は 2 に
3.5 は 4 になる。
ではこれが負の数だったらどうなるだろうか?
例えば、 -0.5 や -2.5 を小数点以下四捨五入した値が
どうなるかということである。
JIS Z8401 では、絶対値で四捨五入するとしている。
マイナスの記号を取って四捨五入し、その結果にマイナスの
記号を付けるということだ。
従って、
-0.5 は -1 に
-2.2 は -2 に
-3.5 は -4 になる。
小数点以下が「.5」の場合、正の数と負の数では増減の方向
が逆になる。
奇妙な感じもするが、例えば借金をして貸した方がプラス、
借りた方がマイナスとした場合、この方法をとらないと、両
者の合計がゼロにならない。
但し、温度のように零度以下と零度以上が対応関係にないケ
ースでは、この方法は適当ではない。値が正でも負でも、増
減の方向が同じであることが望ましい。
なお、JIS Z8401に丸め規則Aとして記載されている方法だ
とこうした問題はおこらない。規則Aを小数点以下を丸めて整
数にする場合で説明すると「一番近い整数に丸めるが、小数点
以下が『.5』のときは偶数に丸める」ということになる。
この場合、
0.5 は 0 に
2.2 は 2 に
3.5 は 4 に
-0.5 は 0 に
-2.2 は -2 に
-3.5 は -4 になる。