命日 | みけねこの癌闘病&介護日記〜Tomorrow is another day.〜

みけねこの癌闘病&介護日記〜Tomorrow is another day.〜

大腸癌が発見されて以来、私の人生感・死生観が変わり始めました。
癌サバイバーになり、自身の闘病記として 同じ病気の方に少しでも役に立ちたい思いからブログを始めました。合わせて認知症の母親の介護も記録していきます。

今日は、父親の5回目の命日。

亡くなってから5年経つのだが
つい昨日の事のように思い出す。

あの日は、珍しく元気な父親だった。

緩和ケアを自ら選んだので
点滴のみ。たまに痛み止めの座薬。

日に日に痩せ衰えて踵がフニャフニャになる程に…

電動式ベッドでさえも身体を支えて座り続ける事が出来なくなっていた。


だが、その日は
私が服薬に合わせて病室に入ると
なんと!座ってるではないか!
隣には看護師もいる。

声は出ないが
「よう!」と言ってるように手を挙げた。
看護師と一緒に笑顔で!
私が来るまで楽しい話をしてたのかなぁ。

数時間後、いつもの様にタンが絡んで
看護師を呼んで吸引して貰う。

その時の吸引は、かなりキツク
凄く辛そうだった。
看護師が部屋を出てから
背中をビニールで何度も撫でる。
看護師から教えて貰った事だ。
少しはラクになるらしい。

私は、何故か父親の手を握った。
もしかしたら、父親から求めたのかも知れないが覚えていない。

ビックリする程、強くギューと握り返してきた。

暫くするとイビキをかき始めて、スースーと寝付いたみたい。

時間は、午前1時は過ぎていたと思う。

まだ仕事をしていた私も簡易ベッドで寝る。

巡回してた看護師の父親の名前を呼ぶ声で、飛び起きた。

後で分かった事だが
父親の手を握った後、昏睡状態になって亡くなったらしい。


完全には看取れなかった。


父親の身体は、まだ暖かったが
何故か、父親は「もう ここには居ない」と分かった。


数日の間
自宅の布団で寝ようと目を閉じると
あの部屋にワープした。

父親がベッドに寝て、私が隣の簡易ベッドに寝てる。

何故ワープするのかは分からなかったが
思い出しては涙が流れた。



今日は、父親が亡くなって5年経つ。

JAで お花を選んで家で作り直し
お墓参りした。
その後、本堂でお経を唱えてきた。

お父さんには、聞きたい事が山ほどあるんだよ。
いつか私が行くまで待っててね。