ロベルトカプッチ(Roberto Capuci)
と白(il bianco)と黒(il nero)
ロベルトカプッチは「メイド・イン・イタリー」の生みの親と見なされ、またモードを芸術に昇華した人とも言われています。
彼は、1930年12月2日、ローマで生まれ、20歳で自身のアトリエを開き、26歳で、イタリアファッションデザイナー最優秀賞を獲得。特にクリスティアン.ディオールから称賛を受け、Vouge誌にて「イタリアファッション界の最高のクリエーター」と称されました。
60年代後半にローマに戻り、コレクションの発表の他に、映画や劇場、特にセレモニーなどのハイファッションのあまたの衣装を製作しました。それらのコレクションは、1990年以降、フィレンツェ、ウイーン、ストックホルム、モスクワ、フィラデルフィア等々、世界各地の美術館で展示され、著名な批評家や観客から大きな評価を受けています。
Firenze のRoberto Capucci 財団より
つまり、彼は20世紀のもっとも偉大なデザイナーとして世界的に認識されているのです。彼の創造性が、ハイファッションに永久を与えるパイオニアとし、かつ独創的で際立って優れた作品を生み出したのでした。
さて、カプッチはどのように洋服を製作するのでしょうか?
彼の洋服は、まず、デッサンから生まれ、パターン(型紙)の上で成長させ、それに見合う種類の布地と色を選び製作します。
彼は、いつも適切な数の服を発表するまではデッサンをタイプごとに分けて床に並べています。
つまり、まずパターンを準備し、パターンで作られた服を完璧な方法で縫います。パターンに修正を加え、生地や色を検討します。
キャンバス:© Roberto Capucci 財団 フィレンツェにて
最初は白と黒で描きます。何故なら、折り目などの重さに応じて、生地の種類を変えたり、色のグラデーションを変化させたりするからです。因みに、彼は、一回のコレクションの為に1,200枚~1,300枚のデッサンを描くそうです。
彼のドレスのイラストはすべてカラーで描がかれていますが、コレクション内のドレスは常に白黒で保管されているそうです。
白と黒で並べられている
©Roberto Capucci 財団 フィレンツェにて
選択された生地の多くはイタリア・インド・ヨーロッパからのものです。次回はその特色あるドレスの一部を紹介したいと思います。
参考文献: Roberto Capucciの H.P.
:イタリア文化会館「ファッション」テキストより
:ロベルトカプッチ フィレンツェ財団より