最初のきっかけは、その方があまりにも熱心に介護をされていらしたので、介護疲れで、倒れてしまわれるのではないかと心配した訪問看護師さんからのご紹介でした。
最初のうちは、お母様もご存命で、寝たきりではありましたが、ご自宅にいらっしゃいました。
2週間に1回のご訪問で、30分間のアロマトリートメントなのですが、「この時間だけが私の唯一の楽しみなんです」と喜んでいただいていました。
その後、お母様が亡くなられてから、こんな事をおっしゃいました。
「いつも、私が、ソシオエステをしてもらった後、嬉しそうにしているので、ある日、母がそんなに気持ちいいなら、私もしてもらおうかな。
って言ったんです。その時に、母にも受けさせてあげれば良かったと悔やんでいます。」
当時は、ソシオエステティックがどういうものかわからず、ただ、「身体を楽にしてくれるマッサージさん」という感覚だったのだそうです。
何度も訪問を重ねるうちに、本来は、患者様にエステをしている事、亡くなる前日まで行う事もあるとお伝えして、ソシオエステティックとはどういうものかを理解して下さいました。
それから、前述の言葉につながっていったのです。
もちろん、訪問看護師さんは、ソシオエステティックの事はよくご存じです。
説明もしていただいています。
ですが、自分がいっぱいいっぱいになっている時には、あまり、頭に入って来ないものです。
この方も、少し、心のゆとりができて、やっと、私が話すソシオエステティックの意味をわかっていただけたのだと思います。
だけど、そのいっぱいいっぱいの状態になる前に、ソシオエステティックの事を知っていただいていれば、もしかしたら、お母様の願いも叶えられたのかもしれない。と思うのです。
一人でも、多くの方が、本当のソシオエステティックの必要性を知っていただけたらと、切に願います。