――――――――――――――――――――――― ■腐りゆく日本というシステム ☆2024年4月29日発行 ――――――――――――――――――――――― こんにちは!「ゆめたか大家」と申します。 今回は ジョンズ・ホプキンズ大学政治学部教授の リチャード・カッツ先生が書かれた 戦後の日本経済史の本を紹介させていただきます。 「腐りゆく日本というシステム」 (アマゾン) https://scene-ex.jp/L2485/b0/2t7181 (楽天) https://scene-ex.jp/L2485/b0/3t7181 ゆめたか大家のKindle作品一覧はこちらです。 https://scene-ex.jp/L2485/b0/4t7181 ゆめたか大家の今までの道のりはこちらです。 https://scene-ex.jp/L2485/b0/5t7181 ――――――――――――――――――――――― ■本文 ――――――――――――――――――――――― 私は将来の日本経済が心配で 経済学の本を読んだりしました。 「エーベル/バーナンキ マクロ経済学」 https://scene-ex.jp/L2485/b0/6t7181 また日本政府は国債を大量に発行していますが 金利上昇による日本政府の破綻を心配して 調べ物をしたりもしました。 「政府の国債の利払いは大丈夫?」 https://scene-ex.jp/L2485/b0/7t7181 その他もいろいろな本を読んだのですが 戦後の日本経済は高度経済成長を遂げたのに バブル崩壊後は経済が停滞した理由としては 以下の3つが挙げられているのが常でした。 1 政治家が悪い。 2 官僚が悪い。 3 日本銀行が悪い。 しかし今回ご紹介する 「腐りゆく日本というシステム」 (アマゾン) https://scene-ex.jp/L2485/b0/8t7181 (楽天) https://scene-ex.jp/L2485/b0/9t7181 では 上記の1~3に加えて 4 民間企業が悪い。 について 証拠と実例を挙げながら 1~4の兼ね合いについて実によく説明されていて 目から鱗が落ちました。 例えば民間企業は談合(カルテル)を行い 「この商品の価格は〇円」と決めて 商品の価格を高く保ちます。 しかしある企業が 同じ商品を輸入すれば その半額で販売できる事に気が付きます。 ところがこのような輸入卸業者は 国内の民間企業から「村八分」にされるだけでなく その商品を運んだ運送会社や その商品を扱った販売店も 国内の民間企業から「村八分」にされ 商品を運ばせてもらえなくなったり 商品を卸してもらえなくなると書かれていました。 このような事が日常的に行われ 公正取引委員会に訴えても 「法律違反の証拠を見つける事はできなかった。」 という回答だったと書かれていました。 本ではこの具体的な企業名も書かれているのですが 要するにこの本では バブルが崩壊した後に経済が停滞した理由として 以下の4つを挙げているのでした。 1 政治家が悪い。 2 官僚が悪い。 3 日本銀行が悪い。 4 民間企業が悪い。 日本で本を出版する場合は 4 民間企業が悪い。 と書くと 著者や出版社の世間体が悪くなって 本の売れ行きも悪くなるので そういった本がないのだと思います。 だから ・政治家が日本をダメにした! ・官僚が日本をダメにした! ・日本銀行が日本をダメにした! という題名および内容にしないといけなくて ・民間企業が日本をダメにした! という本は見当たらないのだと思います。 しかし今回ご紹介した本は もともとアメリカで出版された本ですので 4 民間企業が悪い。 という内容についても 遠慮なく書けたのだと思います。 その他もご紹介したい内容は山ほどあるのですが この本は戦後の日本経済の復興と没落について 最もきちんと書かれた本であり 私の一番のお勧めになります。 日本人の書いた日本語で出版された本は ・政治家が日本をダメにした! ・官僚が日本をダメにした! ・日本銀行が日本をダメにした! ばかりで ・民間企業が日本をダメにした! については書かれていませんので これでは本当の状況を知る事ができません。 これらの関係を含めて 戦後の日本経済を理解しようと思ったら この本を読むのは必須だと思います。 今回は ジョンズ・ホプキンズ大学政治学部教授の リチャード・カッツ先生が書かれた 「腐りゆく日本というシステム」 (アマゾン) https://scene-ex.jp/L2485/b0/10t7182 (楽天) https://scene-ex.jp/L2485/b0/11t7182 をご紹介させていただきました。 蛇足ながら、この本では 日本人の購買力が低いのは 利益を出した民間企業が 従業員の給料を低く抑えたためとしていますが アメリカでは自宅を買っても減価償却できるのに 日本では自宅を買っても減価償却できないのが 日本とアメリカの購買力の差に つながっていると思います。 あとこの本はアメリカで出版されたため 5 アメリカが悪い。 という内容には触れられていませんが それについては他の本で補足していただき 1 政治家が悪い。 2 官僚が悪い。 3 日本銀行が悪い。 4 民間企業が悪い。 5 アメリカが悪い。 という項目について述べた上で これらの相互関係について述べれば より適切な描写になると思います。 今回の内容が参考になりましたら 以下を応援いただければ幸いです。 https://scene-ex.jp/L2485/b0/12t7182