――――――――――――――――――――――― ■政府の国債の利払いは大丈夫? ☆2024年3月28日発行 ――――――――――――――――――――――― こんにちは!「ゆめたか大家」と申します。 番外編として 以下を作成しました。 「ワクチン使用の政治学と統計学」 https://scene-ex.jp/L2485/b0/2t7081 ゆめたか大家のKindle作品一覧はこちらです。 https://scene-ex.jp/L2485/b0/3t7081 ゆめたか大家の今までの道のりはこちらです。 https://scene-ex.jp/L2485/b0/4t7081 ――――――――――――――――――――――― ■本文 ――――――――――――――――――――――― 先日 「エーベル/バーナンキ マクロ経済学」 https://scene-ex.jp/L2485/b0/5t7081 をご紹介した所 かなりの反響があり これは経済に対する皆様の関心の高さを 反映していると思いました。 そして編集後記では 日本銀行が17年ぶりに金利を上げた事を 取り上げたのですが https://scene-ex.jp/L2485/b0/6t7081 今回は利上げの影響について 勉強不十分ながら 私が考察をしてみようと思いました。 利上げは株価や為替に影響するとされていますが 私が一番心配しているのは 日本政府の将来の先行きですので 以下のテーマに絞って考察をします。 「政府の国債の利払いは大丈夫?」 政府が国債を発行して日本銀行が買ったら 政府は国債の利子を払わなくてはいけません。 だから利上げになったら 政府の利払いが増えて 政府の支出が増える事になります。 「1000兆円」を超える借金… 「利上げ」で返済の金額も跳ね上がる パンパンに膨らんだ国債残高の行方は」 https://scene-ex.jp/L2485/b0/7t7081 しかし日本銀行が 国債の利子などを受け取っても その利益は政府に納める事になっており これを「国庫納付金」と呼ぶそうです。 「日本銀行の利益はどのように使われていますか? 国庫納付金とは何ですか?」 https://scene-ex.jp/L2485/b0/8t7081 そしてこの事について とてもよく説明されている動画がありました。 「国債金利が国庫納付金として 日銀から政府に返金されているという事実を 「簿記(仕訳)」で検証してみた」 https://scene-ex.jp/L2485/b0/9t7081 この動画では令和元年度のお金の流れについて ・政府から日銀への国債利息1.2兆円 ・日銀から政府への国庫納付金1.2兆円 として キレイな計算がなされていました。 https://scene-ex.jp/L2485/b0/10t7082 (令和元年出展データ) https://scene-ex.jp/L2485/b0/11t7082 しかし平成30年度は ・政府から日銀への国債利息12839億円 ・日銀から政府への国庫納付金5576億円 となっており 国庫納付金は国債利息の半分くらいだったのですが これは日本銀行が国債以外にも収益源があったり 他にも経費がかかっていたためでした。 (平成30年出展データ) https://scene-ex.jp/L2485/b0/12t7082 それはさておき データの出典および見方を覚えた私は 日本銀行のHPにアクセスして ここ5年間の 国債利息と国庫納付金を調べてみました。 (平成30年度) ・政府から日銀への国債利息12839億円 ・日銀から政府への国庫納付金5576億円 https://scene-ex.jp/L2485/b0/13t7082 (令和元年度) ・政府から日銀への国債利息11960億円 ・日銀から政府への国庫納付金12305億円 https://scene-ex.jp/L2485/b0/14t7082 (令和2年度) ・政府から日銀への国債利息10866億円 ・日銀から政府への国庫納付金11581億円 https://scene-ex.jp/L2485/b0/15t7082 (令和3年度) ・政府から日銀への国債利息11233億円 ・日銀から政府への国庫納付金12583億円 https://scene-ex.jp/L2485/b0/16t7082 (令和4年度) ・政府から日銀への国債利息13319億円 ・日銀から政府への国庫納付金19831億円 https://scene-ex.jp/L2485/b0/17t7082 こうしてみると 令和元年、令和2年、令和3年は ほぼ「国債利息=国庫納付金」で 令和4年は 国庫納付金の方が6000億円くらい多く 平成30年は 国庫納付金の方が7000億円くらい少ないのですが 5年のトータルで考えれば ・国債利息は60217億円 ・国庫納付金は61876億円 でしたので ほぼ 「国債利息=国庫納付金」 と考えて良いと思いました。 これは言い換えれば 「日本銀行の国債以外の収益=日本銀行の経費」 という事だと思います。 そして 「日本銀行の国債以外の収益=日本銀行の経費」 ならば 金利が上がる事によって 日本銀行の受け取る国債の利息が増えれば その分、国庫納付金が増えます。 だから政府としては 金利が上がって国債の支払利子が10%になっても その分、国庫納付金が入って来るので 政府の収支には影響がないという事になるのでした。 こうなってくると私たちは この結果をどのように受け止めるべきでしょうか。 【解釈1】 国庫納付金という制度のおかげで どれだけ金利が上がっても 政府は懐が痛まない。 これはずるい! 【解釈2】 国庫納付金という制度のおかげで 政府は潰れる事がない。 だから国の事は考えずに 子供を守る事だけ考えれば良い。 今回は 「政府の国債の利払いは大丈夫?」 と題して 勉強不十分ながら 私が考察をしてみました。 利上げになったら 住宅ローンの支払いが増えて 事業用ローンも支払いが増えますが 政府の収支には影響がないのでした。 これに対して 「政府はずるいなあ」と思う一方で 「子供さえ守れば」という気持ちにもなり 私は揺れ動いてしまったのでした。 ところで 3月19日(火)に 日本銀行が金利を上げる事を発表し これに伴って多くの人が ・株価は下がる。 ・為替は円高になる。 と予想していましたが 実際は逆でした。 この辺りについては 私では全く訳がわからないのでした。 今回の内容が参考になりましたら 以下を応援いただければ幸いです。 https://scene-ex.jp/L2485/b0/18t7082