金利4.5%期間30年VS金利2.0%期間20年 | 【ゆめたか大家】ゆめたか大家の本文ブログ

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住宅ローンで10連敗した我が家ですが、融資を受けて築古木造物件買い進めて、10年で富裕層と呼ばれるまでになりました。私の「今までの道のり」と「10周年記念出版」は以下です。(訪問者プレゼントもあります)http://bit.ly/yumetaka-history

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■金利4.5%期間30年VS金利2.0%期間20年

☆2020年12月10日発行
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こんにちは!「ゆめたか大家」と申します。


融資を受け続けて規模を拡大するために

私がお世話になっている金融機関(信用金庫)の

担当者さんとの話をまとめました。


「不動産融資の勝ち組と負け組」

http://scene-ex.jp/L2485/b0/1t1891


ゆめたか大家の今までの道のりはこちらです。

http://scene-ex.jp/L2485/b0/2t1891


過去の記事はこちらよりご覧いただけます。

http://scene-ex.jp/L2485/b0/3t1891


「財務三表解説編」のバックナンバーはこちらです。

http://scene-ex.jp/L2485/b0/4t1891

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■本文
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前回と前々回で

「長期の融資でCFは改善、PLとBSは不変」

http://scene-ex.jp/L2485/b0/5t1891

「利子を払うとCFは悪化、PLとBSはもっと悪化」

http://scene-ex.jp/L2485/b0/6t1891


と題して計算を行い

融資期間および利子の

CF、PL、BSへの影響を説明しました。


そして今回は

「金利4.5%期間30年VS

 金利2.0%期間20年」

と題して

その続きを書いて行こうと思います。


【授業】


先生

「今回は

 新しい話をする訳でないのですが

 利子と融資期間について演習を行い

 不動産投資家さんの立場に立って

 一緒に悩みながら考えていただきます。」

生徒

「考えながら悩むのですね。

 でも何だか楽しみです。」


先生

「前回は

 駐車場の土地の価格は3000万円

 表面利回りは10%として

 3000万円を元利均等返済で

 金利4.5%、期間30年で借りると

 年間返済額は182万円という話でした。」

生徒

「ハイ、そうでした。」


先生

「しかしですね。

 3000万円を元利均等返済で

 金利2.0%、期間20年で借りても

 年間返済額は182万円で同じなのです。」

生徒

「ええっ?

 年間返済額は同じなのですか?」


先生

「そうです。だから

 金利4.5%30年と金利2.0%20年では

 CF=収入300万-返済182万=118万

 までは同じなのです。」

生徒

「驚きました!でも

 金利4.5%の時は

 毎年182万円を30年返さなくてはいけないけど

 金利2.0%の時は

 毎年182万円を20年返せばいいのですよね?」


先生

「その通りです。」

生徒

「うわ~!

 金利の重さを、ずっしりと感じました!」


先生

「あと金利2.0%の場合は利子が少ないので

 PLとBSの悪化が軽いのです。」

生徒

「金利は低ければ低いほど良いのですね。」


先生

「でもPLの悪化が軽いという事は

 PLが良いという事ですので

 その分、税金は高くなるのです。」

生徒

「そうでした。

 税金はPLから計算されるのでしたね。」


先生

「今の話を実際に計算してみましょう。

 駐車場の土地の価格は3000万円

 表面利回りは10%として

 この3000万を元利均等返済で

 金利2.0%、期間20年で借りると

 年間返済額は182万で

 最初の1年間の内訳は

 元金分123万、利子分59万ですので

 CFやPLは以下のようになります。」


・CF=収入-返済=300万-182万=118万

・PL=収入-利子=300万-59万=241万


 PLが241万なので

 税額は241万×33%=80万

 とすると


・税引き後CF

=税引き前CF-税金

=118万-80万=38万

・税引き後PL

=税引き前PL-税金

=241万-80万=161万


生徒

「ここまでの計算はわかります。

 でも金利4.5%期間30年の時と

 比べてみたいです。」


先生

「そうですよね。以下に列挙します。」


       4.5%30年 2.0%20年

・CF      118万    118万

・PL      166万    241万

・税金      55万      80万

・税引き後CF  63万     38万

・税引き後PL 111万    161万


「この比較を簿記の言葉で説明しますと

 税引き前CFは同じですが

 金利が低い方がPLが高くて

 このため金利が低い方が税金が高くて

 このため金利が低い方が税引き後CFが少ない。

 でも金利が低い方が税引き後PLが高いので

 BSにおける毎年の純資産の増加が良い。

 という事になります。」

「もっと短くまとめますと

 4.5%30年→2.0%20年では

 以下のようになるという事です。」


・税引き後CFは悪化。

・税引き後PLは改善。

・BSは改善。


生徒

「まとめていただいてありがとうございました。

 これでわかった気がしました。」

「自分でも考えてみますと

 前回と前々回で

「長期の融資でCFは改善、PLとBSは不変」

http://scene-ex.jp/L2485/b0/7t1891

「利子を払うとCFは悪化、PLとBSはもっと悪化」

http://scene-ex.jp/L2485/b0/8t1891

 というお話をしていただきましたが

 4.5%30年→2.0%20年では

 融資期間が短くなったのでCFは悪化したけど

 金利が下がったのでPLとBSは改善した。

 という事でしょうか。」


先生

「そうですね。

 そのように解釈して良いと思います。」

生徒

「私が勉強した限りでは

 簿記の計算方法は正当だと思うのですが

 不動産におけるCFとPLの乖離は

 今だに不思議な感じがします。」


先生

「不動産におけるCFとPLの乖離の原因は

 減価償却と元金返済の乖離です。」


・土地は減価償却できない。

・元利均等返済では元金返済額が変わる。


「この2つのために

 CFとPLが乖離してしまうのです。」

生徒

「そういう事なのですね。」


先生

「でも不動産投資家さんにとっては

 CFとPLの乖離よりも

 金利や融資期間の変化による

 CFとPLの変化の方が重要だと思います。」

生徒

「それはそうですよね。」


先生

「もう一度、先ほどの対比表を出しますが

 4.5%30年と2.0%20年の

 どちらで借りたいですか?」


       4.5%30年 2.0%20年

・CF      118万    118万

・PL      166万    241万

・税金      55万      80万

・税引き後CF  63万     38万

・税引き後PL 111万    161万


生徒

「2.0%20年で借りたいです。

 20年で完済ですので。」

「あっ、でも

 税引き後CF63万→38万で

 半分くらいに減るのですね。

 3000万円借りて

 1年間で現金が38万しか増えなかったら

 何かあった時に対応できない気がします。」

「でも税引き後PL111万→161万なので

 借金はどんどん減って

 純資産はどんどん増えているのですよね。

 う~ん、どうすれば・・・。」


先生

「これはもう簿記の勉強の範囲外なので

 正解はないのですが

 やっぱり迷いますよね。」

「例えばサラリーマン大家さんで

 給料で十分生活できる場合は

 税引き後CFが少なくても

 税引き後PLを多くする目的で

 2.0%20年を選ぶというのが

 1つの考え方です。」

「また富裕層の人で

 これ以上、純資産を増やすつもりがないなら

 税引き後PLが少なくても

 税引き後CFがを多くする目的で

 4.5%30年を選ぶというのが

 1つの考え方です。」

生徒

「なるほど、それは合理的ですね。」


先生

「あと今回は簿記の勉強ですので

 4.5%30年と2.0%20年の

 どちらでも借りられるという前提で

 計算をしています。」

「しかし実際は融資は厳しいので

 都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合

 などに電話を掛けまくって

 脈のありそうな所を駆け巡って

 なんとか融資承認を1つもらう。

 というモーレツ大家さんもいて

 その場合は金利や融資期間に選択の余地はなく

 提示された条件のままで融資を受けるそうです。」

生徒

「そんな人もいるのですね!」


先生

「でも

 4.5%30年と2.0%20年では

 CF、PL、BSがかなり変わりますので

 今回は不動産投資家さんの立場に立って

 一緒に悩みながら考えていただきました。」

生徒

「今回の対比には

 本当に悩んで、考えさせられました。」


今回は

「金利4.5%期間30年VS

 金利2.0%期間20年」

と題して、説明を書かせていただきました。


今回の内容が参考になりましたら

以下を応援いただければ幸いです。

http://scene-ex.jp/L2485/b0/9t1891