メイドイン怖い話『徹夜でゲーム』 | せいぜいひまつぶしの小話

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5年目から創作系ブログとして新装開店しました。
色々と思うところ書いてます。講談社への抗議不買は一生続けます。
2022年12月からは小学館もリストに加わりました。
「人を選ぶ」とはつまり「自分は選ばれた」ということです。

むか~し、むかし。
ぼくがまだ小さかった頃、
近所に住んでいた隠居のじいさんは、
ぼくに色々な昔話を聞かせてくれました。

相変わらず暑い日が続きますね。こまめな水分補給と部屋を涼しくしてお過ごし下さい。
これで五輪なんかヤッてたらもっと死んでるトコでしたね。
こんな現代のインパール作戦なんぞ中止にするのがベストです。
『中止にすること』が代案ですので「代案出せ」は引っ込めておいた方が賢く見えますよ。

そんなわけで引き続きの納涼企画、メイドイン怖い話の第2弾。
これは“ぼく”の高2の夏休みに起きた、背筋も凍る恐怖の体験談です。

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 夏休みも中盤に差し掛かった、ある日のことでした。 

 帰宅部で友達もいない高校生の夏休みといえば、これはもう鉄板のあるあるだと
 思うんですが、テレビゲームくらいしか他にすることがありません。

 宿題やれよって?もちろんそういうことは7月中に全部終わらせてましたよ。
 だからコレでもう誰にも文句は言わせないぞって、朝から晩までず~~~…っと
 ゲーム三昧の毎日で、その日も夜中の3時くらいまでやってました。

 何を遊んでたのかといえば、その頃の現役ハードはプレイステーション2でしたが、
 そのときちょうど自分の中で、ちょっとしたレトロゲーのブームが来てましてね。
 スーパーファミコンの『ファイアーエムブレム聖戦の系譜』を、遊んでたわけです。

 飯食うとき以外は、朝早くからず~っとやってたモンだから、まぁさすがにひと晩で
 全クリというわけにいきませんでしたので、前の日は前半やって、その日の夜中には
 最終面まで来ちゃいましてね。いよいよラスボスとの決戦となったわけなんですが、
 シミュレーションゲームってほら、アクションみたいな反射神経がいらないから、
 それで夜遅くまでやってると、どーしても眠くなっちゃうんですよね。

 ラスボスとの最終決戦で緊迫した場面だってのに、ついウトウトってしちゃって、
 それでハッと気が付いたときには、どれくらい時間が経ってたのか分かりませんが、
 テレビには何も映ってないんですよ。

 あれ知らないうちにクリアしちゃったのかな~なんて思って、とりあえず何か
 コントローラーのボタンを押してみようとするんだが、手には何も持ってない。
 足元にコントローラーが転がってて、あぁウトウトした拍子に手から離れて
 落としちまったんだなと。拾い上げようとしたらそのすぐ側にはゲーム機の本体が
 あって、赤い電源ランプが、暗闇の中に煌々と光っていた。

 あれ? もしかして動いてるのか? でも何も映ってないよな…まぁそれならそれで
 しょーがない、ターンの初めからやり直そうかとリセットボタンを押してみるんだが、
 それでも何も映らない。

 カシャン! バコッ! フッ
くもり 

 本当は、端子に息を吹きかけるのは、やめた方がいいんですけどね。
 子供の頃からの、習慣の奴隷というヤツでしてね。とにかくカセットを差し直して、
 もう一度電源を入れ直してみても、やっぱり反応が無い。

 何度かやり直してるうちによ~やくマトモに映ったんだが、なんだか様子がおかしい。
 あれど~してスタートボタン押したらオープニングの歴史年表から始まってるんだ?
 『最初から始める』か『途中から始める』が出るんじゃなかったかやだな~怖いな~。

 そうこうしているうちに最初のマップが始まったんで、セーブ画面を呼び出してみた。
 コントローラー落としちまって、それで打ち所が悪かったんですねぇ。

 セーブデータが残らずゴッ…ソリ、亡くなってました。


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怖いですねぇ、あるあるですねぇ。しかも実話なんですよねぇ。
そらBBゴローもネタにしますわな(笑)
やっててなんだか段々楽しくなってきました。あの時はショックでしばらく茫然としてましたよ。

遊んだことの無い人にはなんだか分からない表現がチラホラありましたが、
今ならNEW3DSのバーチャルコンソールで900円以下くらいで買えますので、
是非とも遊んでみて下さい。シリーズの中では一番とっつきやすいおススメの名作です。

それでは皆さん、さよなら、さよなら、…さよなら。

〈終わり〉

 

2023年追記:3DSの配信サービス終了に伴い、現在は購入出来ません。

           (Nintendo Switch Onlineでのプレイは可能です)

 

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