大元造化三神報恩之祝詞と無始無終

 イラスト『ラノベ古事記』

    

天地の元である三神に
恩恵をお授け下さいと拝みます。

お正月に「世界の始まり」をテーマにブログ書いてたら楽しくなってきたので、その流れでアメノミナカヌシについて。

よろしくね。

と言いながらも今回は、アメノミナカヌシだけでなく、他2柱含む、造化三神の祝詞について。

イラスト『ラノベ古事記』

大元造化三神報恩之祝詞

掛巻も最も畏き 天地の元津神

天御中主之大御神 高皇産霊之大御神 神皇産霊之大御神達の 

奇しく妙なる御恩頼に依りて

此の現世に生れ出たる身にし有れば 

其の本津御恩に報い奉らむと為て称辞竟奉らくは 

弥高く底氷無き高天原の幽界を主宰し給ひ

始も無く終も無く常磐に堅磐に鎮り座し坐して
眼に見えぬ元津気は百たらず八十の神気を生し給ひ 

眼に見ゆる物形は日の御国月の御国星の御国
亦是れの地球に在りては現しき蒼生を始め

息有を息無も世に在とし在物の限を産化し出で

宇斯波伎護り幸へ給へる御化功の

大き久き廣き厚き大愛を蒙りて
此ね現世に在む限は大御神達の本津御心の随に

此ね心を尽て捲事無く此ね身を務て怠事無く

敬ひ畏みも仕奉る状を平けく安けく聞食て

四方の国の蒼人草を為て天地の神理に違はしめず世に後れしめず
種種の禍無く恙無く令在給ひ
夜の守り日の守りに護恵幸へ賜へと

眞空遙に拝み奉らくと白す

長いくて読み辛いけど…
個人的に気になった箇所に下線を入れたよ。

【現代語訳】
言葉に出して御神名を申し上げるのも畏れ多い天地根源神でおわします 

アメノミナカヌシノ大神様、タカミムスビノ大神様、カミムスビノ大神様たちの

神秘精妙なる御神威によって、
この現世に生まれ出てきた身の上、

その御神恩に報い奉ろうと称え申し上げますには、

至高であり底知れぬ天上の神霊界を主宰され、

始めも終わりもなく、盤石に永遠にお鎮まりになられて、
目には見えない根源の力は、百種近い神のエネルギーを生じ給い、

目に見えるものは太陽・月・星々を創生し、

またこの地球にあっては今を生きる人類を始め、

呼吸をする生物も呼吸をしない物も、

この世にありとあらゆる一切の存在を生み出し給い、

それらを治め守り 幸福をお与え下さる大神の御業の、
長大悠久、広大深遠である大いなる愛を賜り、

この現世に生きている限りは 大神様たちの根源本質である御心のままに　

この心を尽くさせて頂き、

またこの身を務めて怠慢にならず、

崇敬し畏れ多くもお仕えする様を、

御心も穏やかにお許し下さいまして、
全世界の人々を天地の理（ことわり）に違わせず、

開けた世の中に後れることなく、

様々な災難も無く 無事に過ごさせて下さり、

夜の守護・昼の守護を通して加護・恩恵・祝福をお授け下さいますようにと、

遥かなる天空に拝ませて頂きますことを申し上げます。

この祝詞がいつ出来たのか、調べても分からなかったのだけど、「地球」って言葉があるから比較的新しそう。

江戸時代とかそれくらいかな？

「始も無く終も無く」ってのは、仏教の「無始無終」と同じ！多分、影響受けてこの祝詞は作られてるんだろな。

この祝詞で造化三神は、最初に生まれた神様というよりは、ずっと存在する神様ってことみたい。
すごいね！

へへ……

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