2-1 底知れぬ恐怖 3 | 夢、成る瞬間

夢、成る瞬間

ダグラス・コマエ物語

 翌朝、大きな喜びに包まれてさわやかに目を覚ました。

 無条件の喜びであり、訳もなくうれしさが込み上げてくるようであった。
「さて――」
 出かける準備が整うと、ぼくはまずスティーヴを探しに行くことに決めていた。
 実は旅が決まった時点でスティーヴに手紙を送っていた。
が、肝心の返事を待っているうちに出発を迎えてしまい、結局スティーヴと連絡が取れずじまいだった。
 従ってスティーヴを探しに行くと言っても、実際どうすればいいかまったく分からなかった。
 とりあえず外へ出てみることにした。

 さんさんと照り輝く太陽のもと、ホテル前の道端に腰を下ろした。
「さあ、どうしようか……」
 一人で考えごとをしていると、ふと強い殺気を感じた。

 その方に目をやった。

■ マップ 「ソロモン諸島への旅」

メンダナ・ホテルのロビー(ソロモン諸島ホニアラ 1994年)

 

 

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