私、音声障害になりました③ | 荒川久美江オフィシャルブログ「夢人~ゆめびと日記」

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元劇団四季女優、ボイストレーナー、婚活カウンセラー。
結婚相談所「Chez L'amour~シェラムール」代表。
「クミエ・アラカワミュージカルClass」主宰。


いくつになっても夢を忘れない!
夢は叶えるもの!

感謝を忘れず笑顔で生きていきます。

喉の事を何も気にしないで、

表現だけに集中して歌える時を100としたら、

今の私はまだ35%と言ったところです。

それでも35%は大いなる進歩ですおねがい

 

 

 

一度おかしくした声帯は筋肉も粘膜も思ったようには動きません。

怪我をしたスポーツ選手が、怪我が治ったからと言っていきなり試合には出れませんよね。

少しずつ動かし、筋肉や関節を柔軟に修復し、徐々に負荷をかけていって力と感覚を取り戻すのと全く同じ事が声帯にも言えます。

リハビリとトレーニングです。

 

 

 

 

ただ、本当に難しいのは声帯の状態は目では見えないという事。

そして痛みを全く感じないというところ。

 

 

 

浮腫みが起きようが、出血しようが、

結節やポリープが出来ようが声帯は痛くありません。

そこが風邪とは全然違うのです。

だから無理をしてしまうのです。

風邪とは違う声枯れを指導者は聞き分けられなければいけないのです。

 

 

 

 

 

さて、前回の続きです。

私、音声障害になりました②

 

 

 

 

音声専門の病院へ行きました。

音声専門外来は、普通の耳鼻咽喉科とは問診票が全然違います。

 

 

 

 

例えば、「音大出身か?」とか、

「声を使う職業なのか?」とか、

五線譜が書いてあって「あなたの音域は?」等、

細々と書き込む欄があります。

 

 

 

 

声のトラブルを抱えた患者は、藁をもつかむ思いで病院へ行きます。

もちろん私もそうでした。

 

 

 

 

 

 

でも診察初めに言われた言葉。

 

 

 

 

 

 

医者「セカンドオピニオンを求められても困る、以上」でした。

 

 

 

 

 

私「へっ?」(心の声)

 

 

 

 

 

私「あの・・・前の先生にも勧めて頂いて音声専門のこの病院へ来ました。セカンドオピニオンとかでなく、声帯の現状を診て頂いて診断を仰ぎたいのですが・・・」と説明しました。

 

 

 

 

 

 

医者「まっ、じゃあ、診ましょう」

     ・・・えっ、何か面倒くさそう・・・(:_;)

 

 

 

 

一般的に声帯を診る場合は、間接喉頭鏡を使いますよね。

顎を前に突き出して、先生が舌を引っ張って喉頭にある声帯を鏡に映します。

その時「エ母音」や「イ母音」で発声して声帯の振動を見たり、息を吸って声門を開いて病変などを確認します。

もっと進んでいると鼻からカメラを通すファイバースコープで、直接声帯の映像を見せてくれる病院もありますね。

これは有難いです。

 

 

 

 

ファイバースコープや電子スコープにストロボ光を当てて、

超スピードの声帯振動をゆっくりと見ることができる機械もあります。

音声外来などを受け付けている病院はこれが多いです。

声門の閉まり具合、粘膜の振動状況などを拡大して映像で見せてくれました。

 

 

 

 

医者「ああ、浮腫んでるね~、これじゃ声出るわけないね」

  ・・・(何か一々言葉に棘があるように感じます)

 

 

 

 

 

確かに左側の声帯が全体に白っぽくぶわ~っと膨らんでて、

粘膜表面はガジガジになっていましたえーん

おまけに右側声帯の血管に出血した後があり、

それはもう酷い所見でしたガーン

 

 

 

 

 

 

これが本当に私の声帯なの・・・・・・・・・・・??

 

 

 

 

 

 

どうしてここまでガーン

 

 

 

 

 

本当に無茶をしました。

ごめんね、私の声帯・・・・・・・えーん

 

 

 

 

 

医者「積極的に治療をしたいなら、もっと強い薬を出しますよ」

私「はい、よろしくお願いしますギザギザ

 

 

 

 

 

・・・・海外旅行のお土産のようにお薬を山ほど頂いて、

どっぷり落ち込んで帰って来ました。

 

 

 

 

消炎剤

痛み止め

漢方薬

ネブライザー用吸入液

 

 

 

 

 

ねえねえ、私、痛み全く無かったのにどうして「痛み止め」なの?ショボーン

 

 

 

 

 

そしてブレンドされた吸入液に入っていた薬が、

使いすぎると「声帯が委縮して益々声が出なくなってしまうよ!!

と後に注意され、慌てて取りやめた薬でした。

血管収縮剤です。

それを一日4回吸入していたのです、一生懸命。

だって、お医者様の言う事だし、本当に治したかったから・・・・・・・。

 

 

 

 

 

一週間後に予約して再び行きました。

声帯の所見はほとんど変わらず、

丁度お盆前だったこともあって、違う薬も加わって、

またまた大量のお薬を頂きました。

 

 

 

 

でも、私の症状に本当に合ってますか、これらの薬たちショボーン

 

 

 

 

この頃には私の落ち込み度もMaxで、

額にはちびまる子ちゃん並みの青筋が入っていたと思いますガーン

 

 

 

 

もちろんレッスンや稽古では一切それは出しませんでした。

まず皆に心配をかけたくなかったし、私がへこみまくってたら出演者たちに影響が出てしまいます。

だからずっと明るく平然と振る舞っていたけど、心の中はぐちゃぐちゃでした。

自責と後悔と不安と恐怖と、その他何だかわからない感情の渦で・・・。

 

 

 

 

だから病院の先生の前では弱い自分が全部出てしまい、泣きそうになっちゃうんですよねえーん

 

 

 

 

 

そんな私の様子を見た先生が言った言葉。

「だったら、もう歌ってみたらいいんじゃないですか?じゃなきゃあなたノイローゼになっちゃうでしょ?

 

 

 

 

 

 

酷い・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

歌って声が出るなら歌いたいです。

でも医者ならこの声帯で声が出ないことぐらいわかりますよね??

 

 

 

 

 

 

あまりにも冷たい言葉や投げやりな医師の態度に、

その後この病院を訪れることは二度とありませんでした。

 

 

 

 

 

 

そしてまた病院探しが始まるのです。

この時、既に本番の17日前でしたアセアセ

 

 

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続きます。

 

 

 

 

私、音声障害になりました①

私、音声障害になりました②