●スターリン体験 @高杉一郎 | ★50歳からの勉強道~読書録★

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本は友達。一冊一冊を大切に記憶に留めておきたい。

左翼とか右翼とか、何だろう?

基本的に左翼とはwikiによれば
「より平等な社会を目指すための
社会変革を支持する層」


それに反対するのが右翼、となると
保守、国家主義、、どんどん右に行けば
→ファシズム、→国粋主義→軍国主義、、
うん、コレは確かに字面からして良くない。


ちなみに、語源はフランス革命時にあり
国民議会の左側に革新派、右側に保守派が
陣取り、論戦したことからだそう。




左翼右翼の説明だけ聞けば、それは圧倒的に
左翼がステキ。リベラルって良い事よ。


巨悪と戦い、弱き民衆を扶け、格差の無い、
差別の無い、平等で平和な社会。
政治家、官僚の横暴を許すな!
珊瑚を守れ!鯨を殺すな!戦争反対!
過去の過ちを反省せよ!

作者も感動していた当時の本





日本の社会主義は、このような革新思想の下
明治時代から芽生え、作者の高杉さんも
理想に燃えて、マルクスからスターリンへと
傾倒していった、真摯な若者の一人。


社会主義や共産主義の難しい本を沢山読み
世界革命、エスペラント運動、を考える
真面目で理知的、優秀な頭脳の持主だ。



かつて志を共にした仲間と、右作者



結局、シベリア抑留4年間を経験し
現実の共産党の社会を見て、
独裁者・暗殺者にすぎないスターリンの
実像に触れ、失望するんだけど、、


毛沢東の中国革命もそうだったように
共産党って、「弱者救済」、「平等社会」という
素晴らしいフレーズで賛同者を獲得する。
活動家は皆、真面目で献身的。

十月革命の中心だったトロツキーは、
スターリンに追放され、メキシコで暗殺。
孫が墓を守っていた。





対立軸として、右翼というか保守があるけど
これにも誤解が多いみたい。
「保守」ってナンダヨ。何守るのよ。


これは現状を変えない、権力を守る、
ってことではなく、、
日本に太古の昔から根付いている
天皇を核とした民主主義を守ろう、
てことになるのかなぁ。


◆和をもって貴しとなす(十七条憲法・604年)
◆万機公論に決すべし(五箇条の御誓文1868)
つまり、まず①皆で話し合って決めよ、
その後に、③or⑤天皇を重んじよ。
(天皇が一番でないのが日本の特長)



これは、敗戦後の日本が占領軍によって
国の機構を変えられたり、その時期
世界を席巻した共産革命、国家転覆の危機
日本もマジ瀕していた!!という、戦後の
歴史知識が無いと、全くピンとこない話。
私も最近ようやく解ったよ。。





虎ノ門ニュースの話で気付いたけれど
日本はとても自由な良い国で、リベラル~
少数者を尊重しよう!という優しい国民性に
西洋式の自由主義、個人主義も発達して、
自然と全体的に左寄りだという。
なるほど!   (*_*)


だから歴史を勉強し、知識を得て
戦中戦後史を擁護したり、現政権、
いわゆる「体制派」?を支持したりすると
右翼とかネトウヨとか言われちゃうのか。

左から見たら中央は右なのだ。




「歴史を勉強すると右寄りになる、って
ホントだね」、、と、このブログでも
発言したことあったけど、史実を勉強して
左寄りから真ん中に移動しただけだった。
それなら良かった。納得だ。



作者の高杉さんも、当時の自分が
ロシア共産党の歴史を全く知らなかった
ことに驚き、呆れた、と、書いている。
「赤旗ロシア」の情報は厳しく統制されてた
から、仕方ないんだけど。



夢や理想を語るなら、その前に
歴史の事実を勉強しなければ。
令和=order&harmony=「規律と調和」で
日本を保ち、守る。
良い元号ではないか。


残忍非道なスターリン統治は
1924年のレーニンの死に始まり、誰にも
妨げられる事なく、1953年の死まで30年間。