昭和21年5月3日から二年半かけて行われた。
正式には「極東国際軍事裁判所」という。
裁判官は戦勝国の11人。
オーストラリアのウエッブ裁判長以下、
米・英・仏・ソ・中・カナダ・オランダ・インド・
フィリピン・ニュージーランド。
まあ、とにかく腹立たしい内容ばかり、
東京裁判の目的は、本当に「報復」なんだなぁ。
モー悔しくて、ギリギリしてしまった。(#`皿´)
著者の清瀬一郎弁護士は、日本人弁護団の
副団長であり、全被告を代表して冒頭陳述を
行った人物。また、誰も成り手がいなかった
東條英機の主任弁護人も引き受けた。
強調されていたのは、日本はドイツのような
「無条件降伏ではない!」 ということ。
「本来ポツダム宣言は日本に降伏条件を示した
ものであるが、実質的に無条件降伏と等しい
ように見えるよう起草された」 そうで、
正確には「政府は軍隊の無条件降伏を宣言せよ」という記述に過ぎない。コレ重要ポイント。
そもそも「戦争すること」自体は罪に問えない
ものだし(平和問題)、人道問題でも捕虜に
牡牛の尾を食わせた→(牛蒡の誤訳 ) とか、
スープに腐った豆を入れた→(豆腐の誤訳)
とかさ、ホント理不尽な主張ばかりだよ。。
被告人にはそれぞれ、日本人と外国人
2人セットで弁護人がつく。
余りにも悔しいので、日本人の為に真摯な
弁護をしてくれた米国人の言を抜粋じゃ!
木戸幸一のローガン弁護人。
「欧米諸国は、数年間計画的に日本に圧迫を
加え、結果戦争になることを承知しながら
まず日本から手を出すよう、希望した。
日本は欧米諸国の思うツボにはまった。」
梅津美治郎のブレークニー弁護士は、
スチムソン陸軍長官が原爆使用の決定をした
証拠まで出そうとした。
これは、当時誰も知らない世界的問題!
でも、「連合国がどんな武器を使用したかは
関係ない!!!」 と異議が入り、脚下された。(-.-)
さらに、米国陸軍法務官プライスは
ニューヨークタイムスでヤルタ会談の
日本に対する秘密協定をスッパ抜く。
「日本を侵略者呼ばわりする東京裁判は無意味だ。なぜなら、明らかに原告アメリカに責任
があるからだ。千島、樺太の割譲を約束し、
ソ連に参戦を依頼したのだって、侵略行為。」
チャーチル・ルーズベルト・スターリン
ヤルタ会談は終戦の半年前。
そして、今では有名なインドのパール判事
から「被告人は全て無罪にするべきである」
の意見が出たとき、「連合国の驚愕と狼狽は
言語に絶した」・・・と、書いてある。
本来、法廷で朗読されるべきこの意見を
長文で日数がかかる、と朗読を禁じ、
それなら印刷頒布する、と言うと印刷を禁じ
一般の目に触れるのは、ようやく昭和27年。
読み終わって、2016年12月に録画しといた
NHKスペシャル「ドラマ東京裁判」を見たけど
11人の裁判官がモメまくる様子は、予想外
だったなぁ。この本には書いてないし。
清瀬弁護人の、裁判の前提そのものが不当だ
という論は確かだし、事実「復讐」も感じる。
でも、公式判決以外の意見書がこんなに
提出されるのも異例で、裁判官たちは
半年の予定が二年半に延びる中、
それぞれの信念に従って奮闘した、という
ことも、ちょっとは理解しよう。。。かな。