超意外!そりゃもちろん読みますがな。
出版は2008年。なんと永井路子最新作!
そして当時のニュースにご本人曰く
「遺書のつもりで書いた」 ソンナ~(・・;)
確かに、いつもの楽しい小説形式ではなく
これまで培った歴史観をまとめたような
思い付くままエッセイ風。。。
注目は副題の 「言葉の皮を剥きながら」
そうです、80越えてなお、路子先生は
反骨精神の塊だ~!
尊皇攘夷、尊攘派、佐幕派、などの用語。
「公武合体の影は薄れ、尊攘派が進出」
なんて教科書みたいな説明に、
ただ頷いてたら「もの書き」は務まらない!
路子先生は、薩長が対外戦争を経験して
1864年に攘夷は終わった、と強調し、
歴史家の先生方が、それを承知で
歴史用語として「尊攘派」などと使うから、
私ら素人に実態が伝わらない。とガツン!
徳川斉昭は尊皇攘夷派?
でも実際 「攘夷」 する気はない。単なる
幕府いじめのキャッチフレーズにすぎず、
尊攘=反幕の言い換えでしょ。
孝明天皇はコチコチの攘夷派?
けれど、そのためには幕府が頼り。
幕府に頑張って欲しい、内面は佐幕派よ。
井伊直弼は開国派? でも安政の大獄では
有能な外国奉行を罷免した。
国の前途を顧みず、一橋派退治に終始した
彼は、開明的な先覚者と言えないわ。
その他、様々聞き慣れた言葉の上っ面を
剥がし、通説にチョップを食らわして
ひび割れの中を覗き込む。真実を探す。
この飽くなき探究心!誰がなんと言おうと
自分の頭で考える男前の精神!脱帽だね。
そして公家内部の熾烈な権力闘争も
いっぱい教えてくれた。
安政5年に堀田正睦が朝廷に出向き、
日米通商条約勅許&将軍継嗣の慶喜支持
を取り付けようとした大失態。
これも一皮剥けば、
関白 九条派 VS 太閤 鷹司派の争いで、
堀田が賄賂の届け先を誤ったのが敗因だ。
新任の関白・九条に的を絞って黄白運動
したところ、(これを“手入れ”という)
機嫌を損ねた鷹司が「幕府許せん!」
ここで鷹司派の岩倉具視が登場!
「八十八卿列参運動」を起こし、
賄賂で幕府の言いなりになりかけた九条派の
意向を潰す→堀田の努力水泡に帰す。。
その他、いろんな事件が実は結構、
お公家さんたちのバカ騒ぎの影響だ。。と
路子先生はぶっちゃける。
岩倉具視、通称ヤモリ。
小さい時から公家らしさがなく、
どう見ても、クセ者風。
永井さんが岩倉具視を書こうと思ったのは、
その他、いろんな事件が実は結構、
お公家さんたちのバカ騒ぎの影響だ。。と
路子先生はぶっちゃける。
岩倉具視、通称ヤモリ。
小さい時から公家らしさがなく、
どう見ても、クセ者風。
永井さんが岩倉具視を書こうと思ったのは、
処女作「炎環」で直木賞を獲った直後から、、