●鬼の橋 @伊藤 遊 | ★50歳からの勉強道~読書録★

★50歳からの勉強道~読書録★

本は友達。一冊一冊を大切に記憶に留めておきたい。

主人公は小野篁(おののたかむら)。
平安時代、昼は朝廷の官人、夜は閻魔庁で
アルバイト、という伝説の人物だ。



小野篁は小野岑守の息子。
祖先は小野妹子。
孫には小野小町、小野東風がいる。



身の丈六尺二寸。約188㎝の巨漢にして
文武両道に秀で、漢詩は白居易、
書では王羲之に比される達人だ。
和歌でも有名。百人一首には役職名から
“参議篁”として登場する。



一方、反骨心旺盛で、“野狂”と異名されたり
もする。



六道珍皇寺の井戸から夜な夜な地獄に通い、
閻魔大王の横で地獄の審議官をしてたって・・
なんともダイナミックで型破りな平安貴族。
カッコいいね!




この本はそんな逸話に繋がる、篁少年時代の
物語。死んでしまった妹に会いに
冥界への橋を渡る。
実際にあったという異母妹との悲恋を
ベースにしているという。



少年少女向けに書かれた易しい本なんだけど、大人にも充分鑑賞できる。
実際、大泣き~   わーん!o(T□T)o



久しぶりに“文学”に触れ、
その奥行きの深さに心を打たれた。響く。




知識を得るための読書ばかりしていては
駄目だなあ。
そうそう、文学作品を味わうために、
無知を改めようとしていたのだ、、、という
本来の目的を思い出す。







以前、東京国立博物館で買った
小野篁ストラップ。なかなかレア?
大事なもの袋につけて、御守り代わりに
常に携帯♪  とても頼もしげ♡