義姉がリハビリ施設で6ヶ月間
義足歩行練習をしている間に
私達はスムーズに引っ越しを済ませた。
念願の広い家。
お風呂とトイレ以外は空っぽだった家に
夫は私が好きなようにデザイナーさんと相談して
オーダーメイドしたキッチンを購入してくれた。
義姉はそのピカピカな家に入った途端
「なんだ！この小さな家！前の家の方が良かった！」
と言ってのけた。
義姉は私へのジェラシーで燃え上って
狂気の怒りへと達してしまった。
明らかに広い家なのに「小さな家」発言など
言っていることもおかしかった。
彼女が足を切断したのは
ラマダン用に送られてきたモロッコ菓子2キロ箱を
私達がいない間にドカ喰いしたからなのに
全てが私のせいのように
スマホから世界中に悪口を叫びまくった。
しかしなんと、「弱者」の立場の彼女の声を
周りが信じてしまうという現象を引き起こした。
義姉と私の夫は、酷い喧嘩をして
夫はそれを機に鬱になり仕事に行けず
1ヶ月間ベッドで寝続けた。
夫の担当医から、
「お姉さんとは接触、お喋り禁止令」の
ドクターストップが掛かり
なんと、彼らは1年間同じ屋根の下で話すらしなかった
結局私しか義姉を助ける人間はいないのに
私に罵声を浴びせ続ける義姉
私はとうとう、耐えられなくなり
この車椅子に乗った暴れ馬を外に連れ出してもらおうと
ボランティアの女性に来てもらうことにした。
ボランティアの女性は義姉をお散歩に連れ出しては
一緒にタバコを吸い、義姉の話術に丸め込まれ
なんと彼女も私の事を睨みつけるようになってしまった。
そしてたまに遊びに来ていた
モロッコ人の姪っ子二人も私と夫を睨みつけるようになり
義姉は周到に包囲を固めていった。
そして義姉の具合が悪くなった2018年のクリスマスの日。
急性腎不全になり一瞬危篤になった義姉はICUに運ばれた。
すると、周りの人間が皆
私を人殺し呼ばわりし
夫に向かって「偽善者！」と罵声を浴びせた
ボランティアの女性はなんと
フィレンツェ市のソーシャルワーカーに
スパイのように私達夫婦の悪口を伝えていた。
ボランティア団体の男性の所長さんも
彼女からの悪口を信じてしまっており
私がその事務所に話に行っても首を横に振るばかりだった。
ある日、私は「精神カウンセリング」というパンフレットが
目に入った私はそれを手に取った。
「初回無料精神カウンセリング
プロの精神カウンセラーが、あなたのお話を聞きます」
そのパンフレットには
かのボランティア団体の「提携」精神カウンセラー
と書いてあるではないか！
私は、藁をもすがる思いで
その精神カウンセリングに申し込んだ。
電話すると、かの所長さんが出るのだけれど
この際、気にするものか。
今の私には精神カウンセリングが必要だから
お宅の提携カウンセラーに予約してください！と
私の事を不審がっている所長さんから
カウンセラーに予約を入れてもらった。
そして、貴方の提携ボランティアが
私の家に出入りするようになってから
義姉の大嘘をみんな信じてしまって困っていること。
フィレンツェ市のソーシャルワーカーまで
グルになって家に殴り込みのように入ってきて
私と夫は人間不信に陥っていること。
ボランティアの女性から送られてきた
嫌がらせのメッセージを全てプリントアウトして
証拠として持っていき
お願いだから、もう2度と我が家に入ってきてくれるな
と、所長とボランティアの女性と
できればフィレンツェ市の職員にも伝えてくれとお願いした。
姪っ子二人にも夫からバシッと言ってもらい
彼女らも立ち入り禁止として
義姉を取り巻く妖怪達が全員去って行ったことで
やっとのことで、我が家には一時の平穏が訪れた。
時は2019年に突入していた。
モロッコ人女性のジェラシーは怖い。
私が義姉のボロアパートにいた頃には
余裕で遊びに来ていたのに
私達が新居に移った途端にコレだ。
モロッコではコレを邪視と呼び
邪視を飛ばされると色んな不幸なことが起きる。
息子は新居に入った途端前歯（永久歯）を2本折り
娘は雨の日に滑って尾骶骨を骨折し
夫はモロッコの弟と母を亡くし、義姉と喧嘩して鬱になり寝たきり
私だけ無傷で風邪ひとつ引かず助かった
この2年間の悪夢は今でもトラウマになっている。
だから、義姉の周りに誰も寄せ付けないように
無意識に結界を張っている今日この頃。