ナポリのクラクション | イタリアでモロッコごはん

イタリアでモロッコごはん

イタリア在住 リツコがモロッコ人と結婚を決めた途端、介護同居生活が始まり今に至るドタバタと、美味しいモロッコ&地中海料理について語ります♪

私と2人の子供達は

パンデミック前までは

3ヶ月の夏休みを毎年モロッコで過ごしてきた。

 

 

3ヶ月間、まるまる学校が閉まってしまう

欧州&大陸在住の方なら解ってくれると思うけれど

小さな子供のお母さんにとって、地獄の3ヶ月となる。

 

 

特にフィレンツェの子供達は大抵

海のセカンドハウスに祖父母と行ってしまうので

一緒に遊べる小さな子供がいなくなってしまい

街が空っぽになるのが夏休みの特徴なのだ。



 

 

もしくは、子供を預ける親戚がおらず

仕事をしているママ達は

必死にサマースクールにお金を払って連れていく。

 





 

私達はイタリアでサマースクールに

お金を払うのであれば

住む場所を変えて「モロッコで日常を送る」方が

異文化が体験できて楽しい。

 

 

だから毎年モロッコで過ごしていた。

何をするわけでもない。

ただモロッコで従兄弟と子供達を遊ばせたり

友人宅にお泊まりに行って楽しむだけだ。

 

 

子供達の第二の故郷はカサブランカであり

私達は夏の間、毎日赤いタクシーに乗り込んで

色んなところに移動していた。

 

 

カサブランカの街の風景はグレーなイメージ。

かつては白かったであろう建物が

排気ガスのせいでグレーがかってしまった街並み。

 

 

人々の車の運転は荒く

突然横切ってくる人達がいるので

本当に危なくて、クラクションが鳴り響いている。

 

 

 

この夏、ナポリに行って

駅からタクシーに乗り込んで

予約していたB&Bまで行く途中

子供達が

 

「ここは?カサブランカじゃないか??」

 

とボソッと言った。

 

明らかに建物は違うのだけれど

何故か雰囲気が酷似している。

 

 

しかも信号が青になる時に

何故か、もうクラクションを鳴らしている人がいるびっくり


カサブランカもクラクションはうるさいが

「意味のある警告」のためのクラクション

であることは確か。

 

 

しかし、このナポリの

ハッキリ言って意味のない

青になる時に同時に鳴るクラクションは一体、何なんだ?ニヤニヤ

 

 

「クラクションまで似ている〜笑い泣き

 でも発車と同時に鳴らしてる〜口笛

 

と、息子もその違いに気がついていた。

 

 

なんか、この秩序のなさ、

クセになりそうニヒヒ

 

 

そう、フィレンツェのようなスマートな街に

住んでしまうと、たまに

モロッコのワケわからない秩序のなさが

恋しくなる瞬間がある。

 

 

それはきっと
フィレンツェにいるナポリ人にも言えることで

彼らは絶対にナポリの喧騒を恋しく思っているハズ。

 

 

ハホハホしたフィレンツェ弁ではない

語尾がネッチリとしたナポリ弁を話しに

普段はフィレンツェにあるナポリのピッツェリアを訪れて過ごし

 

長期休暇にはみんな

ナポリのマンマの手料理を食べに帰るのだろう。

 

 

そして、信号が青になったと同時に

プップーーーー!とクラクションを鳴らし発車させるのだろう。

 

 

彼らは身体が無意識のうちに求める

秩序のなさを体感し、エネルギー補給満タンで

フィレンツェに戻るのだ。

 

新鮮なモッツァレッラ ディ ブファラ(水牛乳製)を

手土産に持って、最後にバッバ(サヴァラン)を

頬張って、ナポリの濃ゆいカフェで喉を潤して。



私は電車で3時間でナポリにいくか

飛行機で3時間でカサブランカにいくか

自由に選べる立場にいる。



電車だったら、思い立ったら行けるから

今度は夫とふたりでナポリの海辺のピッツェリアに

夕飯食べに行きたいなウインク