夫からしきりに
「ナポリの友人に連絡して、挨拶に伺うように！」
と電話口で言われて
はいはい、様子をみて伺いますよ
と、本当に様子をみていた。
何故ならナポリ２日目でポンペイ遺跡に行き
３日目は、また娘が腰痛で、どこにも行きたくない！
とアパルタメントでゴロゴロしていたからだ。
この子供らを歩かせる苦労を、夫は知らない
観光するのも大変なんだから。
仕方がない、娘なしでナポリの中心街まで
息子と2人で行ってみるか。
でも、その前に
「あのさ、ママ、フニコラーレの電車に乗って
お城に行きたいから付き合って。
そうしたら、あなたの好きな所に付き合うから
」
ナポリのヴォメロの丘の上にある
サンテルモ城に行くには
斜面を登ってくれるフニコラーレに乗って行くのね。
その駅が、スパッカナポリ地区のすぐ近くから出ているの。
そして帰りは中心街に降りていく線があるから
それでトレド駅で降りれば
パパのお友達のS氏のお店がある場所に着くから！
とにかく歩きたくない息子を
どうにか電車に乗せる口実で歩かせるのだ
その前に息子が食べたかった
ピッツァフリッタ（揚げピッツァ）を
噂のソルビッロの揚げピッツァ専門店で食べさせる。
ここはそれほど混んでおらず
すぐに受け取ってササッと食べられた。
重いかな？と思ったけれど
意外とペロリと食べられて、胃もたれもしなかったよ。
特に感動もなく。フツーに美味しい感じ
フニコラーレは私達をお城の近くで降ろしてくれて
サンテルモ城でもブーブー言いながら歩かない息子に
お菓子でつりながらなんとか上まで行かせたのに
「僕はここで待っているよ」と
記念撮影に参加しない
私は絶景を堪能して
フニコラーレで中心街に降りる路線は
少し歩いて乗り換えなければならないという。
途中でカルフール（スーパーマーケット）を見つけたので
息子に好きなものを買ってやり（疲れを忘れさせ）
また歩かせる
やっとのことでS氏が待つ、彼のお店に着いた〜
奥さんが全て手作りで作っているアクセサリー屋さんで
お客さんがひっきりなしに入っては買っていく
私も思わず娘にお土産にピアスと
自分にもネックレスを買ってしまった。可愛い
S氏は、
「さて、君達に僕は何をしてあげられるかな？
僕は目の病気が進んで、君達をご案内はできないけれど
ナポリで見たいところ、行きたいお店があれば
いくらでもお助けできるけれど」
渋いイケメンの紳士にそう言われて恐縮してしまったけれど
「うちの息子がソルビッロにピッツァを食べに行きたいんだけど
物凄い人だかりで、ゲンナリしてまだ行けていないの。」
と言うと
「それなら僕が予約してあげよう。
僕の苗字を言えば優先して案内してもらえるから！
いつがいい？明日？」
「はい、では明日のお昼にお願いします。」
早速、友人に電話しているS氏
「明日は日曜日だからスパッカナポリの店はお休みなんだって。
海沿いのお店でもいい？」
「はい、どこでも良いです。そこのピッツァが食べられるのなら
」
という訳で、海沿いのお店を予約してもらって
明日やっと、ソルビッロでピッツァが食べられることになったよ〜
先週はS氏がフィレンツェのナポリの友人A氏の所に来ていて
夫も共通の友人なので、一緒にリストランテにお食事に行っていたそうで。
その前の年は、同じ時期にA氏宅でディナーを企画して
男3人でスーパーに行って400ユーロくらい食材やらワインやら買い込んで
贅沢男ディナーをみんなで作って楽しんだらしい
どちらもナポリのお坊ちゃん育ちなので
やることが派手だよね。
そしてどちらも超美人な奥さんがいて
どちらも焼き餅やきで大変そうなタイプ
こういうナポリのボスみたいな友人がいると
モロッコで知り合いがいるのと同じように
色々顔パスになるからラクだよね
そして挨拶に来なかったら怒られるからね
世話焼きな所も、ほぼモロッコね。
夫はそういうアラブチックなナポリ文化を
よぉく解っているからこそ
私に「必ず挨拶に行くように！」と言っていたってワケ