いつも義姉の愚痴を
こちらの読者様に聞いてもらっていて
本当にありがとうございます
激しく人間出来ていない彼女だけれど
誰よりも優れていたことがあるんだよね。
それは料理の腕前。
私の妹がイタリアに数ヶ月住んでいた時
夕飯を食べに来ていたことがあって
その時ミネストローネを義姉が作っていたのね。
ただのスープなのに
歓声をあげる程の美味しさだったのが
忘れられないよね。
ただ野菜を炒めたものを絡めただけのスパゲッティとか
激しく美味しいんだよね。
何なんだろう？
この違いをもたらす違いは？？
義姉は料理している所を
人に見られるのが嫌いなので
いつも私がキッチンに入ってくる時間には
絶対に料理していないんだわ。
だから、そのトリックが見えないのね。
でもね、日本人を舐めちゃいけないよ
日本人とはコピーの達人で
コピー元より上手に作ってしまえる器用さがあるのだから
私はいつも目と舌で彼女の料理を研究し続けた。
そして解った大きな違いは
塩の量と、油の量だった。
他は大したことはしていないようだった。
ただ、私達がちまちま入れている塩加減を
彼女の勘で勢いよく入れていることで
たまに入れすぎている場合もあるけれど
大抵塩加減で美味しさが決まっているようだった。
あと、ふんだんに使っている油。
これには閉口したけれど
スパゲッティのお皿には、下一面オイルで覆われる程の油を
調理中に使っているようだった。
でもね、油をたっぷり使うと料理は美味しくなるのよ。
中華料理とかも美味しいでしょ？
それを推奨するかは別として
私は彼女の料理のトリックを解明して何だかホッとしたのね。
そして夫と義姉と一緒に食べている時になら
調理法を教えてくれることがあって
そこから少しずつ材料なども聞き込み調査して
私は彼女の美味しい料理を学んでいった。
彼女の美味しさのトリックを
そのまま引き継ぐことはせず
私が目指したのは
それとは正反対の義母の料理だ。
義姉は肉を１Kg単位で使うワイルドさがあったけれど
義母は肉を使わずとも野菜だけで美味しいタジンを
少ないオイルで作れるヘルシーで日本人が好感を持てる料理人だった。
味も至ってシンプルで
スパイス使いも絶妙だった。
義母ともっと一緒に過ごして
沢山の料理を教わりたかった。
本当に残念なことだ。
そんなこんなで、私は義母亡き今も
モロッコ人の友人宅に滞在しては
一緒にお料理をして各家の味を楽しんでいる。
どこの家のクスクスを食べても
イタリアの義姉が作る程美味しいクスクスに出逢ったことはない。
それくらい、義姉のクスクスはピカイチに美味しかった。
それは7種の野菜のクスクスとして
私のオンライン料理教室でもたまに登場する。
義姉のクスクスには7種どころではない
とんでもない具沢山のクスクスだったけれど。
その欲張りな沢山の素材の味が相乗効果をもたらし
素晴らしく美味しいスープが取れるのだった。
今週の土曜日に生徒さんからのリクエストで
鶏と玉ねぎとレーズンの甘辛クスクスを作る。
最近レッスンはリクエスト制にしている。
皆さんが見逃して作れなかったメニューを
もう一度作れる機会があるといいなぁと思って。
今までストアカでやってきたオンライン地中海料理教室の
全メニューをまとめたものを
ダウンロードできるようにしてあるので
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義姉はあまりこの甘辛クスクスは作らなかった。
モロッコでよく作ってくれる親戚がいて
それがとても美味しかったのが印象的で、私も作り始めた。
初心者にもこちらのクスクスの方が
シンプルで簡単に作れる。
私が作るクスクスは蒸し器で蒸す調理法。
フライパンでもできるけれど
できれば是非レッスンで私と一緒に蒸し上げたクスクスを
ご賞味頂きたい
これが本格的、モロッコで繰り広げられている調理法であり
それ以外のものはモロッコ人は食べないから