届いたすり鉢とAmazonの配達員 | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



2024/6/27


届いたすり鉢。見た目より、ずっと小さい。




Amazonから荷物が届くはずだったその日、待てども、待てども、予定されていたはずの時間には届かず、仕方がないから、先に郵便局に行くことにしたのだった。注文時、時間の指定だとか、居なかった場合にどうするのかとか、入力する場所があって、とりあえず、指定してみたのだけど、やっぱりそこはイタリア、全くもって意味がなかったのだと、改めて知るのである。郵便局は、スーパーなどが併設されている大型のショッピングセンターの中にあって、ついでだから、少しだけ買い物をし、トコトコと家に向かって歩いている時、ある家の玄関先の柵に荷物を放り投げている輩を見かけた。やっぱり、投げるんだ…そんな事を思いながら目をやると、放り投げているその袋が、一瞬だけど、Amazonのあの矢印のような絵柄だったような気がして、その輩が運転する車を目で追った。その車が、偶然ながら自分の家の前で止まったのは、ラッキーだったかもしれない。折角だから聞いてみる。「あの、Amazonですか?」「そうだ」という兄ちゃんは、見た目よりずっと感じが良く、私宛に配達予定のものがあるのかすぐに調べてくれた。「今日は暑いねぇ。」そう言いながら、奥の方から自分宛の荷物を取り出してくれた。駐車禁止のゲートの前に、堂々と車を停めながら。駐車スペースの確保さえ難しいフィレンツェの道。配達の状況に文句を言いたくなる時もあるけれど、こういう突然の受取に応じてくれるのはありがたい。イタリアでオンラインで買い物をする時は、ちゃんと届くのか、いつもドキドキする。ドキドキするけれど、便利さには代えられない。届いたのは、日本製のすり鉢。さあこれで、ゴマが擦れる。ワクワクしながら、開封したそれは、思ったよりずっと小さかったけれど。